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27000冊ガーデン の商品レビュー

3.6

101件のお客様レビュー

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2024/10/29

27000冊は県立高校の図書館の蔵書数。図書館の司書、駒子がユーカリ書店の針谷と本にまつわる事件や謎を解いていく。軽い謎かと思いきや転落事故や火事、虐待など不穏な事件や悲しいものが多い。表紙には「六番目の小夜子」など作品がわかる本が描かれていたり話にもたくさんの作者と小説が出てく...

27000冊は県立高校の図書館の蔵書数。図書館の司書、駒子がユーカリ書店の針谷と本にまつわる事件や謎を解いていく。軽い謎かと思いきや転落事故や火事、虐待など不穏な事件や悲しいものが多い。表紙には「六番目の小夜子」など作品がわかる本が描かれていたり話にもたくさんの作者と小説が出てくるので読んでて楽しい。本への愛を感じるこの本を読んで改めて本・読書っていいなぁと実感する。本を好きで、本が読めて幸せ。駒子と針谷がいい雰囲気で、こうやって本の話を心おきなく話せる友っていいなぁ。本から得られるものは無限だし平等。

Posted byブクログ

2024/09/15

大崎さんの本に対する愛が溢れていた。 作中、新旧様々な本のタイトルが出てくる。読んだなぁ、懐かしいなぁと思う作品もあればタイトルは知っているけれど読んでいない本もあったり、そもそもタイトルも作家さんの名前も知らない本もあったり。 そこで作品名で調べて気になったら読んでみて、新たな...

大崎さんの本に対する愛が溢れていた。 作中、新旧様々な本のタイトルが出てくる。読んだなぁ、懐かしいなぁと思う作品もあればタイトルは知っているけれど読んでいない本もあったり、そもそもタイトルも作家さんの名前も知らない本もあったり。 そこで作品名で調べて気になったら読んでみて、新たな世界が広がったり。読書の世界は無限だし奥が深いし止められない。 今回の舞台は高校の図書館。主人公はそこで司書をしている駒子。そして探偵役というかバディは図書館に本を納品している書店員の針谷(男)。 殺人現場に本を置き忘れて殺人犯にされてしまう、と大騒ぎする生徒。 針谷の母校で時を隔てて起きた、施錠された図書館での不可解現象。 駒子がかつて務めた超進学校の生徒が追い詰められていくのを止められるのか。 ボヤ騒ぎと生徒たちの持物+図書館から持ち去られた本がセットになって見つかる連続事件。 亡くなった祖母が読んだという春雨づくしの本を探して欲しいという依頼と学校に来れなくなった女生徒。 生徒たちの様々な悩みや苦しみを垣間見た物語だった。 学校という狭い世界で起こったこともあるが、時が経っても大人になってもどうにもならない問題もある。 そんな時に図書館司書としてなにが出来るのか、図書館という存在は彼らに何を与えられるのかと駒子は考える。 彼女の背景として、最初の赴任地は二年後に閉校が決まっている高校での『図書館を閉じる作業』だったこと、二番目の超進学校では図書館に置く本も図書館の役割も事細かに決められていたということがある。 そして三校目の戸代原高校が今作の舞台となるが、やっと駒子が自分の裁量で蔵書を決めたり図書館の運営に携われることが始まる。 そんな時に様々な生徒や教師たちに触れ、針谷の力を借りながら事件を解決していく。 だがこの作品で駒子が常に考えているのは先の、図書館が何を出来るのかだ。 そしてもう一つ、良く出てくる言葉が『ここにおいでよ』。 保健室登校は馴染があるが、図書館登校というのもあって良い。 『翼を休められる』場所、『ほんのわずかな気休めでも』『ないよりはあったほうがいい』、そんな場所。 そんな場所を作るためにも駒子は生徒たちに寄り添い、学校との懸け橋になり、針谷にも助けてもらっている。 一番印象深かったのは「空を見上げて」。こういう話は深刻になりすぎたり逆に諦観したような結末になりがちだが、意外な方向でホッとした。真の問題が解決したわけではないけれど、『翼を休められる』場所がある、待っている人がいるというのは涙が出るほどありがたいことではないだろうか。 お騒がせな生徒もいる、明るく真面目な子もいる、図書館など興味のない子もいる、そもそも来られない子もいる。いろんな生徒がいる学校という社会で図書館は常にそこにあるというのが安心感があって良かった。

Posted byブクログ

2024/09/12

高校図書室×謎解きミステリー、あまりないジャンルだなと。学校の教師ではなくて、司書にフォーカス当ててるのが珍しいかも? 実在する本が出てきて、読んだことある本もしばしば。 針谷さん、本当に書店員?探偵じゃなくて?笑 高校の図書室、わりと好きだったなぁ。もっと通えば良かった。(...

高校図書室×謎解きミステリー、あまりないジャンルだなと。学校の教師ではなくて、司書にフォーカス当ててるのが珍しいかも? 実在する本が出てきて、読んだことある本もしばしば。 針谷さん、本当に書店員?探偵じゃなくて?笑 高校の図書室、わりと好きだったなぁ。もっと通えば良かった。(T∀T) 司書さんいなかったけど。

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2024/07/04

高校の司書と出入りの書店員が、本にまつわる謎を解く連作短編。 出てくる作家や本は実在のもので、ほとんどが読んだことのある本だったのでより身近に感じた。 「空を見上げて」が特によかった。

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2024/06/19

高校の図書館の司書をしている主人公と出入りの書店の店員が高校で起こる事件を解き明かしていくお話。図書館が舞台だけあってたくさんの作者や作品名が出てきて既に読んだことのある本も出てきて面白かった。未読の本も興味をそそられ新たに読んでみようと思いました。

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2024/06/15

学校図書館の司書が主人公。主人公の働く学校周りの5本のエピソードを収録。 転落死体が見つかった現場に図書館で借りた本を落としたと男子高校生から相談を受ける『放課後リーディング』。密室となった図書館でディスプレイが壊された事件について司書仲間から相談を受ける『過去と今と密室と』。若...

学校図書館の司書が主人公。主人公の働く学校周りの5本のエピソードを収録。 転落死体が見つかった現場に図書館で借りた本を落としたと男子高校生から相談を受ける『放課後リーディング』。密室となった図書館でディスプレイが壊された事件について司書仲間から相談を受ける『過去と今と密室と』。若手教師と、主人公の過去の赴任校に通うその元教え子の事件を描いた『せいしょる せいしょられる』。校内の小火事件と、生徒の私物が図書館の本を添えられて見つかる事件の謎を解く『クリスティにあらず』。学校に来なくなった友人が見つけてくれた、亡くなった祖母の読んだ春雨料理の載っている本を探す女子高生のエピソード『空を見上げて』。 学校図書館ならではのエピソード、公立図書館とは違い、生徒の成長・変化を見守る学校司書ならではの視点があり面白かった。謎解きは出入りの書店員頼り。生徒に寄り添う学校図書館について考えさせられた。

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2024/06/12

高校の図書館が舞台の連作ミステリ。27000冊というのは学校図書館の平均冊数だとか。 会話から真相に辿り着く話より、司書の駒子と生徒達が協力する話が読みたいと思ってたので、ラストの「空を見上げて」の展開には満足。困難にぶつかったとしても、一冊の本が救いになれば素敵だと思いました。

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2024/06/07

高校の図書館を中心としたミステリー。 現代の小説家の作品もいろいろ出てきて、これからいろいろ読んでみたいと嬉しくなった。駒子と針谷の今後も気になる。

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2024/06/07

高校の学校図書館が舞台のミステリー。 読書相談員という職業柄共感多々。 作中で紹介される本は知っているものから未読のものまで… 本紹介としてもなかなか侮れない1冊だと思った。 ミステリーとしてもなかなか。 図書館と本とミステリーと… 最高です。 著者は元書店員だそう。 本への愛...

高校の学校図書館が舞台のミステリー。 読書相談員という職業柄共感多々。 作中で紹介される本は知っているものから未読のものまで… 本紹介としてもなかなか侮れない1冊だと思った。 ミステリーとしてもなかなか。 図書館と本とミステリーと… 最高です。 著者は元書店員だそう。 本への愛情が感じられるのは、だからなのかな。

Posted byブクログ

2024/06/03

高校の図書館で働く司書の女性が主人公で、ささやかな謎を書店員と解いていくハートフルな物語。謎解きの過程で示される本は実存していて、本好きな私にはそれさえ愛おしい。大崎氏の作品には憎むべき悪人が出ていなくて、彼女の理想を垣間見るよう。作中に出てくる色々な作者の本も中高生が読み易いの...

高校の図書館で働く司書の女性が主人公で、ささやかな謎を書店員と解いていくハートフルな物語。謎解きの過程で示される本は実存していて、本好きな私にはそれさえ愛おしい。大崎氏の作品には憎むべき悪人が出ていなくて、彼女の理想を垣間見るよう。作中に出てくる色々な作者の本も中高生が読み易いのを選んであり、沢山の若者に読んで欲しいと思った。

Posted byブクログ