街とその不確かな壁 の商品レビュー
星はつけたくないけどつけるとすれば全部だ。読んでいる時間は現実を忘れ物語の中に入り込んでいた。それが心地よく大事な時間だった。読んでいると救われる気がする。何とか生きていけるよう後ろからそっと押してくれる、もしくは手をゆっくり引っ張ってくれているような感じを受ける。 届けてくれて...
星はつけたくないけどつけるとすれば全部だ。読んでいる時間は現実を忘れ物語の中に入り込んでいた。それが心地よく大事な時間だった。読んでいると救われる気がする。何とか生きていけるよう後ろからそっと押してくれる、もしくは手をゆっくり引っ張ってくれているような感じを受ける。 届けてくれてありがとう。
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23.4.13〜14 近所の有隣堂で予約していたこの本を回収して、友達と一緒にヒューマントラストシネマ渋谷でシャンタル・アケルマンの『東から』と『一晩中』を観た。それから銭湯に行って、友達の家でメンタルヘルスや、共感ベースで話し合うことの難しさについて話し合った。それから、友達...
23.4.13〜14 近所の有隣堂で予約していたこの本を回収して、友達と一緒にヒューマントラストシネマ渋谷でシャンタル・アケルマンの『東から』と『一晩中』を観た。それから銭湯に行って、友達の家でメンタルヘルスや、共感ベースで話し合うことの難しさについて話し合った。それから、友達は大学の課題の本を読んで、自分はこの本の第一部の最後まで読んだ。 次の日、大学に向かう友達と一緒に家を出てそのまま解散した。家に帰ってきて、フランク・オーシャンのBlondeをアルバム通しで流しながら最後まで一気に読んだ。なんとなく調和がとれている二日間だったと、読んでいる最中にふと思った。
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第1部 既視感、第2部 展開、第3部 完結。という感じでした。 何年も(何十年も)前に読んだ「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」がこんなにも自分の中に残っていて、今回やっと在るべきところに落ち着いた、と僭越ながら私も感じて、幸せな達成感に包まれました。
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その街に行かなくてはならない。なにがあろうと――〈古い夢〉が奥まった書庫でひもとかれ、呼び覚まされるように、封印された“物語”が深く静かに動きだす。魂を揺さぶる純度100パーセントの村上ワールド。 読み始めて10ページで本作が40年前の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーラン...
その街に行かなくてはならない。なにがあろうと――〈古い夢〉が奥まった書庫でひもとかれ、呼び覚まされるように、封印された“物語”が深く静かに動きだす。魂を揺さぶる純度100パーセントの村上ワールド。 読み始めて10ページで本作が40年前の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」と関係しているのでは?という新聞記事の意味がわかった。珍しく本人があとがきに記しているので本作執筆の経緯は省くけれど、齢74にしてこれだけの世界を描けるのはさすがと思う。 (B)
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凄いお話だったな………というのが、まず読んだ後に出る一言目の感想です。 ずっと霧の中を歩いているような、どこに向かっているのかわからないような感覚で読み進めていました。 最後まで読んでやっと「あぁそういうことだったのか」と腑に落ちた感じです。 第一章:幼い頃に恋人に姿を消された主人公が、壁の街で恋人の姿をした少女と出逢い、この街で生きることを決意する話 第二章:現実世界で、主人公の影が生きていく話。(影は主人公自身だと思い込んでいたが、最後に自分が影であることに気付く) 第三章:壁の中の主人公が、再び壁の外へ出ることを決意する話 簡単に言うと、こんな章立てでしょうか。 村上春樹の小説を読む時はいつも思うのですが、表現が美しくて文章が好きだなと感じます。 後書きで最初は第一章だけで終わるつもりだったが寝かせるうちに第二章以降も必要だと感じて付け加えたと書いてあって、私個人は第二章が好きだったので掲載されて嬉しく思いました。 第三章の終わり方も好きです。 装丁も素敵で、本棚に並んでいるだけで嬉しくなってしまいますね。あと本編には関係ないですが、最後に載っていた過去の著書一覧のデザインもかっこよくてとても素敵だった。 長い話でしたが、無事読了できて良かったです。
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久々の村上春樹長編作品。 最近読書体力が減っており、初めは少しずつしか読み進められなかったものの、徐々に物語の世界に引き込まれ、引きずりこまれ、日中も微妙に集中力を欠く始末だったので、第二部中盤から一気に読み進めた。 モチーフとしては、村上春樹の過去の短編に繰り返し出てきたものが...
久々の村上春樹長編作品。 最近読書体力が減っており、初めは少しずつしか読み進められなかったものの、徐々に物語の世界に引き込まれ、引きずりこまれ、日中も微妙に集中力を欠く始末だったので、第二部中盤から一気に読み進めた。 モチーフとしては、村上春樹の過去の短編に繰り返し出てきたものが散りばめられており、彼の物語に対する一つの想いのようなものを感じた。 村上春樹も年齢を重ねており、自分自身も年齢を重ねているからか、若い頃に彼の作品を読んでいた時には十分理解できていなかったように思う人生の機微や「揺らぎ」のようなものを、肯定的に受け止められている自分がいたように思う。
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『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』から40年。物語が異なる道筋を歩み始めたってことなのでしょうか? 物語と同様に、この道を選ばなかった場合の人生もパラレルワールドとして存在するのかな。でも途中でもう片方に移ることはできそうもないけどなぁ。
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「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の元となった短編の正統分岐。 70歳を迎えた著者が人生/作品の回収を図ったような珠玉の作品。ハルキスト以外が読んで楽しいのか/面白いのかは全く分からない。 あとがきにある「その限られたモチーフを、手を変え品を変え、様々な形に書き換え...
「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の元となった短編の正統分岐。 70歳を迎えた著者が人生/作品の回収を図ったような珠玉の作品。ハルキスト以外が読んで楽しいのか/面白いのかは全く分からない。 あとがきにある「その限られたモチーフを、手を変え品を変え、様々な形に書き換えていくだけなのだ」が全てを物語る集大成なのかもしれない。
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村上春樹ワールドへようこそ! はい、お邪魔しますw って事で、相変わらず面白かったです。 第二部の図書館で館長として働く「私」は、第一部で脱出した「影」なのかな…… 第三部の「心の壁を抜け出す勇気」は我々読者へのエールだね!
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まずは700ページ近いハードカバーを久々に読み終えた。何度も断念しようとしたけど、作者の筆力で最後まで行けた。とにもかくにも、まずは冷たいシャブリを飲みたい笑
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