街とその不確かな壁 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
村上春樹作品、全て読んでるわけではないが、頻出テーマとして、大きな喪失と、そこからの回復というセルフセラピーの過程を物語にした作品が多いなぁと思ってて、自分はその手の作品が好み。 ねじまき鳥とか、純粋な村上春樹作品じゃないけど、映画のドライブマイカーとかバーニングはこうした村上春樹作品のテーマをよりわかりやすく映像化してくれててとっても好き。 前置きが長くなったが、この作品も上記のテーマを描いた作品だと思う。つまり好きってことです。 若い頃の失恋・喪失からの逃避として、壁に囲まれた自分の内側の世界に籠る男。自分の影を切り離す行為も逃避行動の一環なのかなと。なんだかんだで、いい感じの女性と出会ったことで、ふたたび自分自身と向き合って、切り離した影と一つになる。結局きっかけは新たな出会いかよ!と 突っ込みたくなるが、人生そんなもんだよなと。こうして書いてみると身も蓋もない話のように感じるが、そこは流石の村上春樹。こんな内向的なお話も、現実と幻想の世界のあわいを漂うような美しい物語に仕立てて読ませてくれる。 作品の中でも思いっきり言及してるけど、めっちゃ読みやすいマジックレアリズムって感じで嫌いじゃない。いや、やっぱり面白いな村上春樹。
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引き込まれて読んでいるうちに物語が終わってしまった今、私は何を感じればいいのかわからない。 空虚にいるような気持ち
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何も残らないとしても、読んでいる間に気分がいいというのが、村上春樹の本を読む理由なんだけど、読んでる間は気分がよく、美しい情景や、実在したことのない恋を思い出させたので、この小説は悪くないと思う。それでいて、ページをめくらせたくなる力も強いなと。
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本体か影かの人生に真っ当な決着、そして妙にスリリング まず、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を決着させる作品として本書を読むことができて、長年のファンとしては幸せを感じた。 結末も肯けた。この自分が本体なのか影なのか分からないような人生に対し、作品が出した答え...
本体か影かの人生に真っ当な決着、そして妙にスリリング まず、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を決着させる作品として本書を読むことができて、長年のファンとしては幸せを感じた。 結末も肯けた。この自分が本体なのか影なのか分からないような人生に対し、作品が出した答えは実に真っ当だった。「あなたの分身が、そのあなたの勇気ある落下を、外の世界でしっかり受け止めてくれることを、心の底から信じればいいのです」。受け止めるのが100%の恋人でもなく、親友でもなく、師でも死でもなく、自分自身なのだ、と簡潔に示したところに、確かな歩みを見た感じだ。 それにしても、主人公が子易さんやコーヒーショップの女性と誰もいない空間で会話する場面は、妙にスリリングだった。「私は恥ずかしい思いをして、あとに一人で取り残されることになるかもしれない」という女性のセリフは、本当に誰かに言われたんじゃないかというぐらい重みがあって、寂しさの名言だと思う。
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本体と影、福島の町と壁に囲まれた街、夢と現実、生きている人と幽霊など、 読んでる最中も何が境界線なのかわからず夢見心地だった。 「子猫たちから引き離された痩せた母猫」がとても印象に残っている。 「1Q84」を読んだあとだったので、物語の抑揚に少し物足りなさを感じたが、これはこれで...
本体と影、福島の町と壁に囲まれた街、夢と現実、生きている人と幽霊など、 読んでる最中も何が境界線なのかわからず夢見心地だった。 「子猫たちから引き離された痩せた母猫」がとても印象に残っている。 「1Q84」を読んだあとだったので、物語の抑揚に少し物足りなさを感じたが、これはこれで静かで心地良く楽しめた。
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村上春樹作品、初めて読み切れた。 作者の意図とか伝えたいことは正直理解できなかったのだけど、文章として、物語として面白すぎる。 第二部がかなり長く、第一部とは同じ作品とは思えないくらい現実的になってしまうから、飽きが来るかな?と不安だったがそんなこと一切無かった。 謎が謎のまま...
村上春樹作品、初めて読み切れた。 作者の意図とか伝えたいことは正直理解できなかったのだけど、文章として、物語として面白すぎる。 第二部がかなり長く、第一部とは同じ作品とは思えないくらい現実的になってしまうから、飽きが来るかな?と不安だったがそんなこと一切無かった。 謎が謎のまま終わったなあと感じたが、じんわり自分で想像し続けられる終わり方だったと思う。 本当に面白かった。
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あとがきにリライトしたものだと書いてあったが、歳をとるごとに間違いなく筆力が上がっている、と言っていいのか、その歳にならないと書けないものを書いている、という圧倒的な凄みを感じた。それに村上春樹にパラレルワールドは相性が良すぎる。影。
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マジックリアリズム、今回も楽しませてもらった。 第一部と第二部以降は、話が変わったのかなと思ったが、最後はちゃんと回収、収斂して行くのはさすが。 作者本人のあとがきを読んで、なぜこの構成になったのかわかった気もする。
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その壁に囲まれた街はだれの心の中にもあって、その形を少しずつ残酷に変えながら存在しているんだと思った。そこで自分の影は、毎日を繰り返しながら、延々とそこに留まり続ける。 、 これまでの作品とは異なり、過去を顧みてばかりの"私"を振り切るような、決意に満ちた雰...
その壁に囲まれた街はだれの心の中にもあって、その形を少しずつ残酷に変えながら存在しているんだと思った。そこで自分の影は、毎日を繰り返しながら、延々とそこに留まり続ける。 、 これまでの作品とは異なり、過去を顧みてばかりの"私"を振り切るような、決意に満ちた雰囲気がある。
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好きな作家の中に村上春樹は入らないと思っているのだけど、なんだかんだでほとんどの作品を読んでいる。本作を読了して、数少ない未読の代表作、世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドに手をつけようかと思った。本作についての評価は特に述べないが、心地よく読書の時間を過ごせたとだけ記録し...
好きな作家の中に村上春樹は入らないと思っているのだけど、なんだかんだでほとんどの作品を読んでいる。本作を読了して、数少ない未読の代表作、世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドに手をつけようかと思った。本作についての評価は特に述べないが、心地よく読書の時間を過ごせたとだけ記録しておきます。
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