息が詰まるようなこの場所で の商品レビュー
登場人物どの人にも自分は当てはめて読むことは出来なかったんですが、タワマンでのリアルな人間模様すごく楽しく読めました。 念願のタワマンでも、こんだけマウント取られるような日々なら普通に平凡がいいなと思いました。
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読書備忘録750号。 ★★★★★。 やばい!読後時間が経ってしまい記憶が・・・。 良いですね!こういうの好きです。笑 タワーマンション住民のヒエラルキー構造の物語。 住まう階層によって分断される人間関係を多分こうなんだろう・・・、というステレオタイプに描いた傑作と思います。笑...
読書備忘録750号。 ★★★★★。 やばい!読後時間が経ってしまい記憶が・・・。 良いですね!こういうの好きです。笑 タワーマンション住民のヒエラルキー構造の物語。 住まう階層によって分断される人間関係を多分こうなんだろう・・・、というステレオタイプに描いた傑作と思います。笑 高層階:持って生まれた環境でお金になに不自由なく暮らせる上級国民。或いは成功者!低層階を見下す。 低層階:基本パワーカップル。共働きでペアローン35年で憧れのタワマンに住む。生活はキツキツ。高層階を憎む。 地権者:タワマンが建つ前にそこに住んでいた住民がなんの苦労もなく住んでいる。マウント合戦の外側で生きる。 そして登場人物の分類。 ①女性群:妻であり母であり、そして女性である。 ②男性群:夫であり父であり息子であり、そして社会の歯車である。 ③子供達(男子):子供であり、少年であり、そしてアクセサリーである。 分類ごとの習性。 ①女性群 全ては自己中(特に物語の前半は)。タワマンの中でマウントの取り合いに明け暮れる。 住んでいる階層、部屋の値段、夫の職業、年収、子供の成績。これらが全て自分を着飾るアクセサリー。自分というものの価値は、全てアクセサリーで決まる。表面上の着飾りと、水面下の妬み僻みをまとう姿がグロすぎる。子供の教育という表面的には子供の為に厳しくしているように見えるが、実は「うちの息子は開成よ。筑駒よ」と言いたいことが全て。 ⑤男性陣 タワマンの中には全く興味がない。代々開業医の家系での抑圧されてきた長男としての人生。会社の中で頑張ってきたにも関わらず評価されないもどかしさ。 いわゆる勝ち組、スポットライトを浴びるような人種に比して自分の人生はなんだったのかウジウジと酒を飲む。だけど、タワマンの中の男性陣はマウントという概念なく仲良し。皆でウジウジしている。 ⑥子供達 母親のアクセサリーとして輝け輝けと超進学塾ブリックスの最上級クラス「エス」にしがみ付かされる。朝5時から深夜まで。 一方で、アクセサリーしがらみの無い友達とは分け隔てなく。そこはスイッチが切り替わり純真な少年になる。そして彼らも母親のアクセサリーから脱却して本当にやりたいことを見つけていく。 物語後半は予定調和かも知れませんが、母親たちのマウント合戦からの教育合戦から、ちょっとずつ、子供たちが自分で考える将来を受け入れていく、という意識変化が起きる。これがすごく気持ちいいです。 これがあるから★も5つになる。どろどろのままだったら読後感がすっきりしない。 エピローグ。 タワマン低層階、カースト下位層母親の教育DVに晒された結果慶應附属中学に合格。そこで燃え尽き、エスカレーターで大学3年まで漫然と過ごしてしまった平田充くん。就活で完全に後れを取っていることに気が付き慌てふためく姿が微笑ましい。笑 めちゃくちゃ良いエピローグ。 そして、カバーの裏に記された短編「高杉隆の初恋」も素晴らしい! タワマン最上階のペントハウスに住む高杉家の長男。開業医を継ぐというレールから自ら脱線。開成?筑駒?からスタンフォードに進学して、実は憧れ女子とアメリカで仲良く・・・と思いきや一刀両断で失恋。笑。 頑張れ充!隆!
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タワマンの上層階に住む人たちと言えども、いろいろ葛藤を抱えているのかもしれないが、そこまで近所付き合いもなく、廻りを気にせず暮らしている身としては、今一つこの世界観に共感できなかった。
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同じタワマンの住人であっても、それぞれの地獄がある。 上を見ても下を見ても限りがなく、不満と不安の種は尽きない。 他人に何を言われようが、それぞれの人生を歩んでいくしかない。
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タワマンに住む人たちの心情が詳細に描かれてて、閉塞感がすごかった。まさに息が詰まりそうな人生。どんな人生にも後悔とか劣等感があって、そんな地獄をなんとかやっていくしかないんだよな。
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1日で一気読み どの立場の人らも息苦しさありながら生きてるんやなぁと 共感出来る部分も沢山あった
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タイトルが内容を示す通り、タワマンに住むパワーカップルの日々の生活の葛藤を描く。 構成がうまい。前半はタワマンの低層階に住む銀行勤めのパワーカップルの劣等感が語られる。 後半は羨ましがられている側のタワマン最上階に住む資産家の夫婦それぞれの目線から生活に対する不満や葛藤が語ら...
タイトルが内容を示す通り、タワマンに住むパワーカップルの日々の生活の葛藤を描く。 構成がうまい。前半はタワマンの低層階に住む銀行勤めのパワーカップルの劣等感が語られる。 後半は羨ましがられている側のタワマン最上階に住む資産家の夫婦それぞれの目線から生活に対する不満や葛藤が語られる。 誰にでも不満はあり、隣の芝生は青く見えるのは変わらないのだろう。 読んでいてここまでドップリ都会の比較社会に飛び込んで、比較比較比較で生きていると疲れるだろうなと思いながら、読んでいるとこっちも息が詰まってくるw タワマンには3種類の人間が住む、サラリーマン、資産家、地権者。 あらすじは、タワマン低層階に住む銀行員のさやかは、高層階に住むアヤカに劣等感を抱きつつ、日々の生活に不満を感じていた。 憧れた東京のタワマンでの生活を維持するため、必死に理想に食らいつきながら生活するが、何が幸せかを見失い始めていた。 さやかの夫の健太は銀行員での自分の上がりが見え始めた45歳、家庭でも仕事でも疲れを感じている。 一方、高層階に住むセレブ妻の綾子は、田舎から出てきて、読者モデルとなり、必死に掴んだ今の地位に違和感を感じつつ、自分の幸せについて改めて考え直す。 高層階のセレブ夫の徹は、親に敷かれたレールを必死に辿り、今がある。優秀で自由な弟に劣等感を抱きつつも、息子の成長に目を細め、自分ができなかった自由なことを息子にさせたいと願っている。 最後のエピローグでは、人生なんてどうなるか分からないことを示していた。
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試し読みにひっかかり、そのまま買ってしまいました。全体的に陰湿な人々の話ですが、最後にちゃんと希望を見せるのが、作者の良心を感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
もうみんな窒息するんじゃないかってくらい、息が詰まりそうな人たちが登場します。 希望という名のわずかな酸素を求めて、日々必死に口をぱくぱくさせているような人たち。 舞台はタワマンですが、同じタワマンでも階層によってアイデンティティが違っていたり、タワマンに住むことになった理由もまたそれぞれで、窒息しそうな人もいれば、逆に生き生きと流れに乗って生きている人もいる。 自分らしく呼吸を取り戻せた人もいるし、まだ道半ばの人もいるけど、一人ひとりが自分の戦場で戦っているんだろう。 でもどうせ戦うなら、見ず知らず、縁もゆかりも無い戦地に一方的に送り込まれるのではなく、場所や手段は自分で選びたいよなって思った。
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