息が詰まるようなこの場所で の商品レビュー
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特に事件が起きるわけでもなく、タワマンに住む家族それぞれの葛藤やコンプレックスなどを描く。 コンビニに売ってる「実録!本当にあった女の人生」みたいなタイトルのレディコミをすごく引き伸ばした感じの小説。しかし最後はこの手の話には珍しくハピエン気味。 受験期の子供がいたり、高級マンションに住んでいたり、少しでも登場人物と共通点があれば共感できるのかも知れないが、私には全くカスってなかったので、なんか金持ちも大変なんすねー、くらいの感想しか出なかった。まあ「上には上がいる」ってことなんだろうな。タワマンだけに。
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久しぶりの紙の本での読書、楽しかった。付録の初恋の話もエピソードとしていい。 2023年に刊行された本で出てくる言葉も中学受験も今っぽい。大きな事件も殺人も起こらない人々の話が湾岸エリアに行ったらあちこちで落ちてそう。
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タワーマンションを舞台にした短編集です。 資産家もサラリーマン世帯も、タワマンとそこの人間関係に縛られて、それぞれがんじがらめになっています。 特に中学受験事情は、まさに息が詰まるような苦しさを子供も親も抱えていました。 収入も職業も異なる登場人物の中で最もステータスにとらわれて...
タワーマンションを舞台にした短編集です。 資産家もサラリーマン世帯も、タワマンとそこの人間関係に縛られて、それぞれがんじがらめになっています。 特に中学受験事情は、まさに息が詰まるような苦しさを子供も親も抱えていました。 収入も職業も異なる登場人物の中で最もステータスにとらわれていた女性は、タワマン低層界で資産家世帯の機嫌を伺いながら息子の中学受験に神経をすり減らしていました。 タワーマンションや富裕層といった、周囲からステータスを見られがちな状況に身を置く中では、いかにそれらにとらわれないでいるかがとても大切に思えました。 同じ組織や場所に所属していると、どうしても特有の価値観に支配されることはあるので、そのせいで苦しくならないように、私自身も気をつけたいです。 住む場所や所属先は時々見直す方が好きなので、この小説の息苦しさには心を抉られるようでした。
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湾岸エリアのタワマン群。住んでる階がステータスとは、よく聞いていたけれど、中学受験が絡むと人間関係もさらに複雑に。題名の通り、読む側も息が詰まりそうになりながら読み進みました。資産家の高杉家、サラリーマンの平田家、そして地権者組の伊地知家。代々医者の高杉家、長男、隆は、成績優秀、...
湾岸エリアのタワマン群。住んでる階がステータスとは、よく聞いていたけれど、中学受験が絡むと人間関係もさらに複雑に。題名の通り、読む側も息が詰まりそうになりながら読み進みました。資産家の高杉家、サラリーマンの平田家、そして地権者組の伊地知家。代々医者の高杉家、長男、隆は、成績優秀、このまま父親、徹と同じ道を選択するのか、共働き銀行マン一家、平田家の一人息子、充は、最難関校を目指す上位クラス「エス」になんとかギリギリ残っている状況。伊地知家の次男、琉晴は、受験と関係なく野球に夢中。 タワマンで子育ては、住んでいる階数、部屋の値段、夫の職業、年収、子供の成績、付き合いのある人たちの間であらゆる情報が筒抜けとなり、比較の対象となる、誰が上で、誰が下かという序列は明確にあると本文にあった。希望の学校に合格をゴールにしてしまうとそれで燃え尽きてしまうというのもわかる気がする。小さい頃は、親が導くのかもしれないけれど、とにかく自分の力で生き抜く事が出来るようになれば、それ以上の事はないと思う。せっかく生まれてきたのだから「息が詰まるような場所」に住まないという選択をしたいなぁーと思った。上には上があり、背伸びしても仕方ないかなぁー。自分がそして自分たちが楽しく過ごせる場所で思いっきり息をして過ごしたい。高杉家の父、なかなかいいぞー。
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東京の湾岸エリアのタワマンに住む、小6の子供を持つ家族達の息が詰まる生活の話。 妻、夫×2家族で4人の視点から描かれている。 この本を読んでまず思ったのは、タワマンには住みたくないなというのと、自分の子供に中学受験はさせたくないなということ。笑 どの人物も、それぞれ息が詰まる生活をしている。 この4人以外の登場人物の視点での物語は描かれていないけれど、幸せそうに見える人にも、きっとそれぞれ悩みがあるんだろうなと思った。 どんな人生でも悩みのない人はいないのだろうけど、自分の人生を自分の意思で選択して、納得して生きている人が幸せなのかなと思った。 あと、エピローグで小6だった子供達が大学生になり就活しているので、それが現代だったとしたら、本編は10年くらい前の時代背景なのかな?と思った。
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他人の人生を歩んでいる人たちが、自分の人生を歩めるようになる過程を、タワマンにおける人間関係の中で描いた作品。
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起承転結は????展開がなくてつまらなかったよーー窓際三等兵好きだから期待して買ったのに残念。 学歴厨の人には一度読んでもらいたい作品。子供のために
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収入と、幸福度は一定のラインまでしか比例しない。 本書に出てくる登場人物はタワーマンションに住むくらいだから、その一定のラインは超えていて、幸福なようには見えなかった。 そして本書に登場する父親3人を見て学んだことは、どれだけ社会的地位が違うとも、父親としては皆んなスタートライ...
収入と、幸福度は一定のラインまでしか比例しない。 本書に出てくる登場人物はタワーマンションに住むくらいだから、その一定のラインは超えていて、幸福なようには見えなかった。 そして本書に登場する父親3人を見て学んだことは、どれだけ社会的地位が違うとも、父親としては皆んなスタートラインが一緒で、そこからどう子どもや家族と向き合っていくかで大きな違いが生まれるということ。 自分自身、最近息子が生まれたので、ここの父親たちと同じように葛藤のようなものを感じる時が来るんだろうな。仕事と、家庭。どれも大切で、どちらも捨てることはできない。どちらかに重きを置くのも簡単ではない。なぜなら、仕事を一生懸命することで「自分」を保てる気がする。家族と向き合う時間を増やすことで「父親」を保てる、そんな気がするからだ。 忘れたくないのが、今この時間を大事に過ごすこと。育児や、教育も大変だけども、そこから仕事へ逃げない。これを心がけたいなと思った。
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人生は最後までだれが勝つかわからない。人生のレースはどこまでも続いていく。そんなことを読後に感じた。タワマンに住むような裕福な者でも、それぞれが立つステージの中で悩み、葛藤がある。
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