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木挽町のあだ討ち の商品レビュー

4.4

366件のお客様レビュー

  1. 5つ

    175

  2. 4つ

    134

  3. 3つ

    33

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2024/03/19

まず仇討ちが許可制だったという事に驚いた。というか届け出さえすれば仇討ち=人を殺してもOKというのもびっくりだし、いかにも武士の世界だなと。幇間や隠亡、木戸芸者などの仕事についても初めて知ることが多く、とても興味深かった。 江戸時代の市井の人たちが身分制度や貧困などと戦いながらし...

まず仇討ちが許可制だったという事に驚いた。というか届け出さえすれば仇討ち=人を殺してもOKというのもびっくりだし、いかにも武士の世界だなと。幇間や隠亡、木戸芸者などの仕事についても初めて知ることが多く、とても興味深かった。 江戸時代の市井の人たちが身分制度や貧困などと戦いながらしなやかに力強く生きていく様に感動する。そして人情味あふれる優しい人たちに助けられた菊之助が武士としてどう成長していくのか、だんだんとわかっていく仇討ちの真相など、読み応えたっぷりだった。時代ものは苦手だったけどこの本は読みやすくて本当に楽しかった。

Posted byブクログ

2024/03/18

時代小説を読むのは初めてだった。 難しい読みの漢字や言葉が出てくるたびにスマホで調べながらではあったが、どんどん引き込まれた。 こちらのレビューで以前に読んだ、この作品がなぜ「仇討ち」が「あだ討ち」と表されているのか、という意味がわかった。 その時代、悪所といわれた芝居小屋...

時代小説を読むのは初めてだった。 難しい読みの漢字や言葉が出てくるたびにスマホで調べながらではあったが、どんどん引き込まれた。 こちらのレビューで以前に読んだ、この作品がなぜ「仇討ち」が「あだ討ち」と表されているのか、という意味がわかった。 その時代、悪所といわれた芝居小屋や吉原のこと、武家のことなどを知ることもできた。 色々な生まれ方、育ち方をしてきた末に、流れついた芝居小屋で仕事をしている人々が、みんなあたたかい。 そして、自分の心に正直に生きているところがうらやましい。

Posted byブクログ

2024/03/17

江戸の下町、悪所と呼ばれながらも人々を惹きつけてやまない芝居小屋界隈である夜、年若い武士が父の仇と無頼漢を討った。その見事な様子はいつしか口上となって広まるまでに評判となっていた。 芝居小屋に流れ着いた様々な過去を持つ人々、そんな彼らが見た仇討ちとはなんだったのか。講談のようなリ...

江戸の下町、悪所と呼ばれながらも人々を惹きつけてやまない芝居小屋界隈である夜、年若い武士が父の仇と無頼漢を討った。その見事な様子はいつしか口上となって広まるまでに評判となっていた。 芝居小屋に流れ着いた様々な過去を持つ人々、そんな彼らが見た仇討ちとはなんだったのか。講談のようなリズム感のある文体、飄々と語る辛い過去と生き様、江戸の町と時代を鮮やかに描写する痛快な話だった。

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2024/03/16

人の生い立ちが、人生を決める時代 でも どこに生まれても 苦しみはある どんな奴でもいずれは焼かれて骨になる 武士だからとか男だからとか 要らない気負いは捨てていいってシーンがあるんだけど それは今の時代でも言えること 人生の付属品を厚くすることばかりに気をとられて 本当の豊か...

人の生い立ちが、人生を決める時代 でも どこに生まれても 苦しみはある どんな奴でもいずれは焼かれて骨になる 武士だからとか男だからとか 要らない気負いは捨てていいってシーンがあるんだけど それは今の時代でも言えること 人生の付属品を厚くすることばかりに気をとられて 本当の豊かさを 人生の楽しみかたを履き違えていないか 考えた小説

Posted byブクログ

2024/03/16

漢字が難しいし昔言葉で読みにくいなーと思っていたが、読み進めていくうちに物語りに引き込まれていって、あっという間に読み終わりました。 死んだらみんな結局骨だけ生きてるうちに後悔しないように挑戦し続けようと思いました。

Posted byブクログ

2024/03/13

最初は各キャラクターの人情話しの連作短編かなぁと思いきや、段々と物語の輪郭が見えてきて、最後はアッと驚かされた。すごい。芝居小屋の仕事も垣間見えて良かった。

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2024/03/13

時代劇ミステリー。 人に会うごとに解き明かされていく謎。 面白かった。 最初は見事にだまされました。 最後はタイトルのなぞもわかり納得の一冊です。

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2024/03/10

見事に父の仇討ちを果たした菊之助。それを見届けた芝居小屋で働く世の理から見放されはじき出された人達。その人達から身の上話を交えて語られる仇討ちの真相。語り口調で読みやすい。読み進めていくうちどんどん話に引き込まれていきます。元服前の幼い菊之助が芝居小屋の人達に愛され助けられて成長...

見事に父の仇討ちを果たした菊之助。それを見届けた芝居小屋で働く世の理から見放されはじき出された人達。その人達から身の上話を交えて語られる仇討ちの真相。語り口調で読みやすい。読み進めていくうちどんどん話に引き込まれていきます。元服前の幼い菊之助が芝居小屋の人達に愛され助けられて成長していく姿。予想を覆す話の展開を皆さんお楽しみあれ!

Posted byブクログ

2024/03/10

良くできた歴史ストーリー。からくりを紐解いていく。昔の言葉が多いので検索しながらでないとわからないこともある。直木賞。

Posted byブクログ

2024/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

仇討ちの舞台は、江戸・木挽町(東銀座界隈)の芝居小屋「森田座」の裏通り。時は、賄賂・裏金・官製談合の悪評高い田沼意次時代を過ぎた、睦月晦日の亥の刻(1月30日午後10時前後)。「我こそは、伊納清左衛門が一子、菊之助。その方、作兵衛こそ我が父の仇。いざ尋常に勝負!」 みごと仇討ちを成し遂げた美少年菊之助の快挙に、芝居見物帰りの人々から賞賛を浴びた。・・その二年後、菊之助の縁者だというひとりの侍が事件の顚末を知りたいと、木挽町を訪れる・・・その真相の裏に渦巻く人間の悲哀を絡ませた、見事な人情時代劇。

Posted byブクログ