ライオンのおやつ の商品レビュー
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こんなに読むべき本があったのかと… もっと早く読むべきだった。与えられた人生を生きる意味。親友が突然亡くなって半年が経つが、少し心のつっかかりがなくなった気がする。 「死んだ人は光になるんやって。」「誰かが私のことを思い出してくれるたびに地球が明るくなる。」ほんまにその通りやなってめっちゃ思った。 終末医療、ホスピスがテーマだからこそ死の受け入れ方への様々な価値観が得られる。 本当に読めて良かった。ありがとう。
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終末医療という繊細なテーマだからこそ、手のひらからこぼれないように、なくしてしまわないように、その命を大切に扱っているように感じました。 特に、マドンナが人生をろうそくに例えて話していたシーン "ろうそく自身は自分で火をつけられないし、自ら火を消すこともできません。一度火が灯ったら、自然の流れに逆らわず、燃え尽きて消えるのを待つしかないんです。" 老衰ではなく、事故や病気で若くして亡くなってしまうことに対しては、"大きな力が作用していきなり火が消されてしまうことも、あるでしょう。" 私はこの例えがとても心に残っています。 よく ろうそくに例える場合、生まれた時からろうそくの長さが決まっていると言います。だから、若くして亡くなる人は はじめからろうそくの長さが短かったのだ、と。 でもそんなに悲しいことないですよね。隣に居る大切な人のろうそくははじめから短くて、例え同じスピードで減っても先に燃え尽きてしまうことは決まっていて、どうしようもないなんて。 ただの例え話に一喜一憂するのも変な話ですが、考え方次第なんだと改めて気付かされました。 小川糸さんの紡ぐ文章は、綺麗で、あたたかくて、大好きです。出会えてよかった本です。 "生きることは、誰かの光になること。 自分自身の命をすり減らすことで、他の誰かの光になる。そうやって、お互いにお互いを照らしあっているのですね。" 私セレクトのテーマソングは、奥華子/笑って笑って
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切なくも温かい話。 主人公も含め、施設で最期を迎える人ひとりひとりに生きてきた人生があって、それを読みながら、 自分はどんな最期を迎えられるんだろう?やりたいことをやり切って死ぬことができるんだろうか?後悔なく、いい人生だったと思って死ぬことができるには今どうしたら?といったこと...
切なくも温かい話。 主人公も含め、施設で最期を迎える人ひとりひとりに生きてきた人生があって、それを読みながら、 自分はどんな最期を迎えられるんだろう?やりたいことをやり切って死ぬことができるんだろうか?後悔なく、いい人生だったと思って死ぬことができるには今どうしたら?といったことを考えるきっかけになった。 何度も読み返す というのは少ししんどい部分もあるけど、この本を読んで感じたこと、思ったことは常に心に留めておきたいと思う。
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美しい話だった。 読み終わりたくなくて後半は少しずつ読んだ。 自分の最後もこんな風だったらいいな…と。
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感情移入しすぎてしまうため、普段はこの手の話は避けてしまうのだが、なんとなく手に取り買っていた。 やはり、悲しく胸がきゅーっとなることはあったが、一日一日を大切にしたいとか、今感じるこの風や景色が素晴らしく尊くかけがえのないものなんだと思うことができ、読んでよかったと思う。
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悲しくてあったかくて 苦しくてくやしくて 満たされてしあわせで 涙涙涙だった。 病気系の物語って、映画とかでも苦手って 思ってたけど、このお話は 悲しい気持ちと同じくらいに あったかーい気持ちもくれて すごく素敵な本だった。
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こんな風に最期を迎えられたら本当に幸せだろう。患者さんそれぞれに様々な思いがあることを忘れてはいけないと感じた。温かくなる話だった。「思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう」
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町の図書館でスタッフおすすめだったので手にとってみました。内容を確認せずに借りてしまいましたが、少し読み進めると、主人公がホスピスで過ごす話だとわかり、悲しい話やニュースに感情移入してしまうタイプなので、読むのをやめようか迷いましたが読み進めました。重いテーマだと思いましたが、重いテーマを重く表現していなく、景色やご飯の時間、おやつの時間、移りゆく美しさなどを想像しながら読むことができ、優しく朗らかな気持ちで読むことが出来ました。ただ、やっぱり悲しい場面もありましたが、読み進めてよかったです。
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余命を告げられた雫は、瀬戸内海の島にあるホスピス「ライオンの家」で残りの日々を過ごすことに。そこには、個性豊かな人々が。 オーナーのマドンナさん始め、料理担当のしまさん まいさん姉妹,島の住人タヒチくん、ホスピスの患者であるアワトリス、マスター、シスター、ももたろう、タケオさんな...
余命を告げられた雫は、瀬戸内海の島にあるホスピス「ライオンの家」で残りの日々を過ごすことに。そこには、個性豊かな人々が。 オーナーのマドンナさん始め、料理担当のしまさん まいさん姉妹,島の住人タヒチくん、ホスピスの患者であるアワトリス、マスター、シスター、ももたろう、タケオさんなどなど。 最後まで雫を癒す 犬の六花 おやつの時間は、ライオンの家で過ごす人の思いでのおやつをまいさんが再現してくれる。おやつを食べながら、リクエストした人の思いや人生を振り返る。 雫がまだ30代だったり、雫の両親が事故で亡くなり、父の弟に育てられたことや、死ぬまで 父の奥さんには会わなかったこと、中学生の妹と死ぬ間際に会ったこと 様々な出来事が、じんわりと胸にしみる。 ゆっくりと時間が流れ、特別なことは何一つ起きないけれど、少しずつだけど 確実に死に近づいていく雫の気持ちや様子がとても深く感じられて、読むのが辛くなる。飼い主を二人も見送った六花、悲しいだろうな。
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読みたいと思いつつ手に取るまでに時間がかかりました。ホスピスが舞台のお話と言うことで、死に向き合うのが苦しい感じがして。 読後感は、涙が溢れたものの前向きになれると言うのかな。死への恐怖心が和らいだような気がする。 雫のような若い年代で全てを受け入れて、身体の自由がきかなくなって...
読みたいと思いつつ手に取るまでに時間がかかりました。ホスピスが舞台のお話と言うことで、死に向き合うのが苦しい感じがして。 読後感は、涙が溢れたものの前向きになれると言うのかな。死への恐怖心が和らいだような気がする。 雫のような若い年代で全てを受け入れて、身体の自由がきかなくなっても感謝したり何かを与える事ができてすごいなっと思うのと同時に色々考えさせられた。 一瞬一瞬を大事に幸せを感じながら、感謝して生きていきたい。
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