1,800円以上の注文で送料無料

ぼくの死体をよろしくたのむ の商品レビュー

3.8

59件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2024/09/16

優しい暖かさに包まれたいならこの一冊。初めての川上弘美作品。完全に惚れた。 感想を無理に言葉にしなくてもいいのかな、と思えたのが感想。笑 全ての物語が完全には理解できなくて、だけど愛おしくて。 初めてこんな文章を書ける小説家になれたらいいなという(今まで小説家になりたいなんて思っ...

優しい暖かさに包まれたいならこの一冊。初めての川上弘美作品。完全に惚れた。 感想を無理に言葉にしなくてもいいのかな、と思えたのが感想。笑 全ての物語が完全には理解できなくて、だけど愛おしくて。 初めてこんな文章を書ける小説家になれたらいいなという(今まで小説家になりたいなんて思ったことはない)想いを抱いてびっくり。私、こういう表現が好きなんだ。27歳になってもまだまだ自分の知らない部分は多い。 特に好きだったのは、以下。 大聖堂、ずっと雨が降っていたような気がしたけれど、ぼくの死体をよろしくたのむ、いいラクダを得る、無人島から

Posted byブクログ

2024/09/16

小さい人とか魔法とか色々。不思議な雰囲気の短編集。前に少し読みすすめ、長らく放置していたが、ふと思い出したように続きを読み出して読了。もともとタイトルに惹かれた。この表題作もなんとなく好き。全体的にふわふわした心地で読んでいると、ふとした瞬間に、幸せとは何か、強さとは何か、を考え...

小さい人とか魔法とか色々。不思議な雰囲気の短編集。前に少し読みすすめ、長らく放置していたが、ふと思い出したように続きを読み出して読了。もともとタイトルに惹かれた。この表題作もなんとなく好き。全体的にふわふわした心地で読んでいると、ふとした瞬間に、幸せとは何か、強さとは何か、を考えている。無視しても差し支えないが、意識するとどこまでも気になるキーワードの散りばめ方が絶妙な感じがした。

Posted byブクログ

2024/07/31

あたたかい気持ち、さみしい気持ち、物悲しい気持ち、まろやかな気持ち、静かな気持ち。「ルル秋桜」、「ぼくの死体をよろしくたのむ」、「廊下」が好き。

Posted byブクログ

2024/06/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短文だけど、とっておきの一文が来る感じ。小説と詩の間みたいな文章だった。展開もロマンチックで、一話は短いものの、満足度が凄い。後味が残るから、すぐ次に行かずに、暫く余韻を感じていたいと思えた。 お気に入りの話は二百十日、土曜日には映画を見に。 p200 弱いってことは、とても強いことなんだな。 p216 好物じゃないネタの回転寿司のお皿が流れ去る、みたいな感じだな p238 あのころ、わたしは小西さんと知りあったばかりで、小西さんとセックスしたり共に生活したりするさまを、ほんのぽっちりも想像できなかった。小西さんはでぶで汗かきでオタクで全然魅力的ではなかった。 でもわたしは、小西さんのことをなぜだか「いいな」と思ったのだ。今まできちんと考えてみたことはなかったけれど、たしかにそうだったのだ。

Posted byブクログ

2024/06/29

非現実だと気づいた瞬間スッとその世界に入り込んでしまう 着地点が想像できずふわふわと読み進められて心地良かったです 一編が短いのに登場人物がどういう人なのか分かりやすく書かれているから読みやすくて楽しめた 川上弘美先生の本は初めて読みました、一見ミステリーのようなタイトルな...

非現実だと気づいた瞬間スッとその世界に入り込んでしまう 着地点が想像できずふわふわと読み進められて心地良かったです 一編が短いのに登場人物がどういう人なのか分かりやすく書かれているから読みやすくて楽しめた 川上弘美先生の本は初めて読みました、一見ミステリーのようなタイトルなのにゆるいかわいい表紙でどんな本なのだろうと買ってみたのですが見事にハマりました。 他の本も読みます。

Posted byブクログ

2024/06/01

川上弘美さんのお話は とっても不思議でどこか共感できるそんな感じがします 自分のできる事の60%くらいで 生きてていいんだなぁと思ったりしました 「いいラクダを得る」「二百十日」がよかったです

Posted byブクログ

2024/05/30

丁寧に作られたパフェを食べているようだった。 おやこんな展開、おやこんな設定、おやこんな描写…と新鮮な驚きが続き、驚きつつもどれも心地よい驚きだった。 「風が吹いて、何かの匂いをはこんできた。それはきっと、失われたたくさんのものの、きれいなきれいな匂いだ。」 娘を胸に抱いたとき...

丁寧に作られたパフェを食べているようだった。 おやこんな展開、おやこんな設定、おやこんな描写…と新鮮な驚きが続き、驚きつつもどれも心地よい驚きだった。 「風が吹いて、何かの匂いをはこんできた。それはきっと、失われたたくさんのものの、きれいなきれいな匂いだ。」 娘を胸に抱いたときの温かさや重み、娘のつむじの優しい香りは、いつかわたしがそれを思い出せなくなっても、風に吹かれて心地よいと感じたときに、風と一緒に運ばれているのだろう。

Posted byブクログ

2024/05/25

なんてことない日常の中に紛れるはずの無い違和感が当たり前のように存在していて、読んでいて脳がバグったしとても不思議な気持ちになった。 こんな話の内容、ジャンル?に出会ったことがなかったため非常に新鮮な気持ちになった。

Posted byブクログ

2024/04/06

18の短編集から成る本作。 どの物語もユニークで不思議で完璧。 特に良かったのは、"いいラクダを得る"。 アラビア語を履修している5人組が創設した、流行と逆のことをする逆行サークルを巡るお話。 若いラクダという意味の名前のバクル先生。ラクダのこぶという意味...

18の短編集から成る本作。 どの物語もユニークで不思議で完璧。 特に良かったのは、"いいラクダを得る"。 アラビア語を履修している5人組が創設した、流行と逆のことをする逆行サークルを巡るお話。 若いラクダという意味の名前のバクル先生。ラクダのこぶという意味のバクル先生の母親のヒンド。バクル先生の双子の娘は、アラワとリム。山のヤギと白いカモシカという意味。 偶蹄目がキーになっていてなんだかおもしろい。 "スミレ"も良かった。 技術が向上し、特定の施設の中では精神年齢が見た目年齢に反映されるようになった世界。(設定にすこしナオコーラさん味がある) 実年齢53歳・精神年齢が18歳の主人公は、実年齢14歳33歳の松村さんと恋愛をしている。この精神年齢はずっと一定ではなく突然一気に年を取ってしまうことがある。もちろんそれに伴い、見た目の年齢も年を取る。 年齢による隔たり。切ない。 ラストの"廊下"もいい。 主人公の前から突然いなくなった飛夫。結婚と出産を経た十年後、美術館の廊下であのころと変わらない飛夫の姿を見かける。 こちらもじんわり切なく愛しい物語。 こうしてみると後半の話ばかりなので、前半は単に忘れてしまっているだけかもしれない。 また読み返したい一冊です。

Posted byブクログ

2024/04/05

川上弘美先生の本、『センセイの鞄』以来、二作目でのチャレンジ! 『センセイの鞄』も不思議な感覚で読みましたが、やはり独特の世界感を持つ作家さんなのかなぁ。決して、読みにくいわけではありません。でも、登場する人物は、私の周りにはいない変わり種の人物かも。 短編集で、皆、変わり種で楽...

川上弘美先生の本、『センセイの鞄』以来、二作目でのチャレンジ! 『センセイの鞄』も不思議な感覚で読みましたが、やはり独特の世界感を持つ作家さんなのかなぁ。決して、読みにくいわけではありません。でも、登場する人物は、私の周りにはいない変わり種の人物かも。 短編集で、皆、変わり種で楽しめました。

Posted byブクログ