爆発物処理班の遭遇したスピン の商品レビュー
すごい、なんだこの短編集は。 一編一編がそれぞれ単行本になるぐらい完成された「ミステリ×SF×怪物」の物語。 どれも既視感がなく、目新しいストーリーに読む手が止まらず一編読む度にほっーとため息が出る。
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佐藤究さん、5作品目。 今作品は調べてみると各々別々に発表された全8編の独立短編集。 最高すぎて一度読了してから再度再び読み直した。結局立て続けに2度読んでしまった。どんでん返し系やミスリード系の作品ではたまにあるが、こういう文学的な作品で二度読みは初めて。 まず驚くのはその...
佐藤究さん、5作品目。 今作品は調べてみると各々別々に発表された全8編の独立短編集。 最高すぎて一度読了してから再度再び読み直した。結局立て続けに2度読んでしまった。どんでん返し系やミスリード系の作品ではたまにあるが、こういう文学的な作品で二度読みは初めて。 まず驚くのはその一編一編のクオリティーの高さ。完成度の高さ。 短編作品としては勿体無い、長編で読みたいと思わされる特出したトピック、切り出し方、まとめ方。 凄く新鮮で斬新な切り口、そのリアルが生々しくそして新しく感じられる。 各々の世界へ作者持ち前の知性と脅威で刺激してくる。 素晴らしすぎる。 普段読み終わった本は誰かにあげたり、数冊まとまったら売りにいっているのだが、初めて手元にずっと残しておきたいと思っている。 作中に「江戸川乱歩」に触れる編があったが、佐藤究さんの作品には何処と無く江戸川乱歩作品の佇まいを感じる。時代背景的に戦前の江戸川乱歩作品はノスタルジックな戦前の気品に溢れており、正直上品かつ狂気な時代背景を感じさせられるのだが、佐藤さんの作品は現代を描かれているため乱歩時代より発展した知識と具眼によりその古臭さは全く感じない。最先端の一番鋭利な部分の作品だと。 知的で脅威でリアルで「人間の持つ狂気」を存分に読み取ることができた。 至極の作品。感動。
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もう、なんというか、読まなかった頃に戻れない。 作者の文章で満たされた池に入りこんでしまったら、もうそこからあがる気はまったく無い。
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まるでノンフィクションやコラムを読むように淡々とストーリーは進む。「だから何?」みたいな印象で読み進める。と、いつしか夢中になり、本の世界に取り込まれていることに気が付く。面白い。めちゃ面白い!説明難しいけどあまり感じたことの無い読了感も新鮮。
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爆発処理班の遭遇したスピン 呉勝弘氏の作品を思い起こした。 ジェリーウォーカー 八作品の中で一番好きな話だった。広い敷地内で異種の動物を交配させてキメラを生み出す。 他に シヴィル・ライツ 猿人マグラ スマイルヘッズ ボイルド・オクトパス 九三式 くぎ の八話から成る短編...
爆発処理班の遭遇したスピン 呉勝弘氏の作品を思い起こした。 ジェリーウォーカー 八作品の中で一番好きな話だった。広い敷地内で異種の動物を交配させてキメラを生み出す。 他に シヴィル・ライツ 猿人マグラ スマイルヘッズ ボイルド・オクトパス 九三式 くぎ の八話から成る短編集。
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面白かった。 Ankの作者って事で手に取ったけど予想を裏切らない面白さだった。 普段短編集はあんまり読まないが、読まず嫌いだったな。と反省。 長編に比べて作品にのめりこめないだろう。と思っていたが短いながらも濃密なストーリーで凄く良かった。 お気に入りは表題の「爆発物処理班の...
面白かった。 Ankの作者って事で手に取ったけど予想を裏切らない面白さだった。 普段短編集はあんまり読まないが、読まず嫌いだったな。と反省。 長編に比べて作品にのめりこめないだろう。と思っていたが短いながらも濃密なストーリーで凄く良かった。 お気に入りは表題の「爆発物処理班の遭遇したスピン」と「九三式」。 SF好きだし、量子力学とか出てきた日にはもう。大好きです。 どの話も妙にリアリティがあって情景が鮮明に浮かんできた。 俺もこんな風に綺麗で読みやすい文章が書けるようになりたい。 なんちゃって。
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面白い‼️ どれも素晴らしいけど、表題作が特にすごい。短編とは思えない圧力と情報量でした。 ただ、私はこの方の作品が好きすぎて、短編だとすぐ読み終わってしまって、一つ一つの作品の世界に浸れる時間が短いので、長編の方が好きかも知れないです。 テスカトリポカを初めて読んだ時の興奮と熱...
面白い‼️ どれも素晴らしいけど、表題作が特にすごい。短編とは思えない圧力と情報量でした。 ただ、私はこの方の作品が好きすぎて、短編だとすぐ読み終わってしまって、一つ一つの作品の世界に浸れる時間が短いので、長編の方が好きかも知れないです。 テスカトリポカを初めて読んだ時の興奮と熱狂を忘れられません。 これで出ている本は全部読んでしまったのかと思って悲しんでいたら「幽玄F」と言う作品が未読だったので今から読んできます。
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物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。 東大OPACには登録されていません。 貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください 返却:物性研図書室へ返却してください
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色々爆発してます ってな事で、佐藤究の『爆発物処理班の遭遇したスピン』 爆発物処理班の遭遇したスピン ジェリーウォーカー シヴィル・ライツ 猿人マグラ スマイルヘッズ ボイルド・オクトパス 九三式 くぎ の短編集。 ...
色々爆発してます ってな事で、佐藤究の『爆発物処理班の遭遇したスピン』 爆発物処理班の遭遇したスピン ジェリーウォーカー シヴィル・ライツ 猿人マグラ スマイルヘッズ ボイルド・オクトパス 九三式 くぎ の短編集。 色んな犯罪、事件に関する様々なお話を究さんらしく短編に仕上げてる それぞれラストはキッチリ〆てない所も色々と余韻を残してくれる。 個人的にはスマイルヘッズが良かったかな。シリアルキラーのアート作に絡めた話で、アートと殺人者、殺人者の描いた絵がアートになって高値で売買される。 何とも言えない感情が沸き起こるわな アートはアートでどんな絵か気になるし、そんな殺人者の絵なんか見たくねぇと思いながらも興味はあるんよな べじぃのオススメで借りた本ね どれもサクッと読めて色々と楽しめた 2023年8冊目
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本物の匂いしかしない。題材は多岐に渡り、着眼が新鮮で、何よりも小説の展開力がもの凄い。僕自身は書いたこともないが、おそらく小説というのは、その後の成り行きから逆算して導入部を発案するものではないかと思うのだが、ここからの展開の振り幅がとても大きく感じ、だからこんなにも面白く感じる...
本物の匂いしかしない。題材は多岐に渡り、着眼が新鮮で、何よりも小説の展開力がもの凄い。僕自身は書いたこともないが、おそらく小説というのは、その後の成り行きから逆算して導入部を発案するものではないかと思うのだが、ここからの展開の振り幅がとても大きく感じ、だからこんなにも面白く感じるのではないかな?それはとりもなおさず、佐藤究が本物の小説家であることの証のようにも思えるのだ。ストーリーを追いかけるタイプの小説ではなく、徐々に深界部へと潜行していくタイプのこのスタイルがたまらなく好きだ。これこそが「小説」だとすら感じる。どの短編もハードだ。暗黒だ。 たぶん頭や取材だけではこれは書けない。どんな体験をしてきたらこんな小説が書けるのか、そんな興味までを掻き立てられた。
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