爆発物処理班の遭遇したスピン の商品レビュー

佐藤究(著者)

2023/05/06

表題作はラストの意外さが、面白かった
量子力学、シュレディンガーの猫が絡んでくる
中短編集で基本的にイヤミス
全八作
誰かを訪ねて行ったら…というパターンがふたつ
ＣＧキメラ、ヤクザとワニガメ
夢野久作、乱歩本と狂犬狩り
少年鑑別所上がりの塗装工

2023/05/01

SFミステリー短編集。
8編のお話がすべて面白い。
特に表題作は異次元レベルです。
昔、北野武が岩井俊二の作品を見て
「この監督、喧嘩したことないんじゃないか」
という名言を放ちましたが
それをなぞると、本作の著者は
相当は社会経験を積まれていると思います。
「クギ」あたりはしびれました。
他の作品も読んでみようと思います。

2023/04/25

短編だけど、作家さん単行本待たずに作家買い。
買ってよかった。どの話もゾクゾクする。
全体的に幸せにはならないんだけど、最後のくぎだけは救われた。

2023/04/21

１話目、面白かった。
例え話、上手。
短編集でがっかり。
大矢隊長の姿がまだ気になる。
２話目、カタカナ名前で投げ出した。
最終話を読む。
不穏な匂いにドキドキ。
最後にさらにびっくり。
ケンカの数字か。
わたしはなんの数字に強いかな。
相手のご機嫌取りの数字かな。
どうかな。
料理もたまに味付け失敗するしなー。

2023/04/15

この手の作品は苦手なんです。読了後鬱な気分になります。
でも次が読みたくなるんです。癖になってしまうんです。
人間というのは不思議な生き物です。

2023/04/12

科学、心理、戦争、差別、偏愛などと、犯罪が結びついた事件を取り扱うミステリー。どれも出発は些細なことだが、結果的には想像を超える複雑さや仕掛けの末の出来事。出発点が些細なだけに、この現実世界でも起こりそうと考えると、嫌な気持ちが残る。読後感全くスッキリしない嫌ミスの典型作だと思ったら、テスカポリトカの佐藤究さんだった。やっぱりなあという感じ。

2023/03/24

様々なジャンルの短編集
いろいろな話すぎて、面白いのもあれば、合わないのもあった。

猿人マグラが、ほんとにゾッとした。読み終わった瞬間、意味がわかった瞬間に寒気が。。。

表題作は、量子力学の話が織り交ぜられており、わかりやすくて、おもしろかった。最後助かって欲しかったが、量子力学的に難しい？

2023/03/21

【収録作品】爆発物処理班の遭遇したスピン／ジェリーウォーカー／シヴィル・ライツ／猿人マグラ／スマイルヘッズ／ボイルド・オクトパス／九三式／くぎ

量子力学や遺伝子操作、シリアルキラー、格差社会の現実とテーマは幅広く、結末も異なる。しかし、どうにも救いのないトーンで一読後、暗澹たる気分になる。
狂気の行き着く先を見せられている感じ。

2023/03/14

鹿児島県の小学校に入った、爆破予告。
処理を無事終えたと安心した直後、爆発が起きてしまいます。
そして次は、鹿児島市のホテルで酸素カプセルにも爆弾を設置したとの連絡が。
カプセルの中には睡眠中の官僚がおり、カバーを開ければ即爆発するといいます。
さらに、同じ爆弾が沖縄の米軍基地にも仕掛けられていることが判明。
量子力学がからむ爆破事件。
珠玉の短編集です。
全てが不思議な感覚。
新しいタイプのミステリです。

2023/03/07

前作からこの作者が極まってきていて、凄まじい取材力と描写力。ないはずの話から圧倒的なリアルが匂い立つ。非常にボリューミーで厚みのあるストーリーたち。