1,800円以上の注文で送料無料

チ。 ―地球の運動について―(第8集) の商品レビュー

4.2

61件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    13

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/08/24

いろんな要素が混ざっていて、いろんなことを考えさせられた。 何が正しくて何が間違っているかなんて、生まれた時代や場所で、誰が権力を持っているのかで変わってしまう。権力の世代が変わるだけで変わる。時代や環境が変れば変わる。妄信していて裏切られることもある。ノヴァクのように。その時...

いろんな要素が混ざっていて、いろんなことを考えさせられた。 何が正しくて何が間違っているかなんて、生まれた時代や場所で、誰が権力を持っているのかで変わってしまう。権力の世代が変わるだけで変わる。時代や環境が変れば変わる。妄信していて裏切られることもある。ノヴァクのように。その時代に生まれたのは運命。同じ時代にもいろいろな考え方の人はいる。 その中で権力に屈さず、知的探究心で真理を追求しする人たちがいる。自分がダメでも次に伝えようとする人たちがいる。その姿や内容に感動して手伝う人たちがいる。ラファウ、フベルト、グラス、オクジー、バデーニ、ヨレンタ、ピャスト伯。それに巻き込まれるノヴァク、異端審問官、ドゥラカ。 地(動説)と、知(的探究心)と、血の物語。 この物語では、最後は実在したアルベルト・ブルゼフスキにつながる。コペルニクスの先生だった人らしい。アルベルトのお父さんは天体に関する重要な資料を持っていた。子供の頃の家庭教師がラファウ。パンを届けに行って懺悔室で長く話した司教は、たぶん異端審問官でノヴァクの部下だった二人の新人の片割れ。そしてドゥラカが送った手紙を受け取って、その話をしている住人の前を通る。本の題名が「地球の運動について」だと聞こえてきたときにアルベルトは「書き違いかな?運動するのは天球だし」と呟きながら頭に「?」が浮かぶ。タウマゼイン。 アルベルトは子供の頃ラファウ先生から言われた。「夜空を見ていると感じるだろ?タウマゼインを。それは、古代の哲学者曰く、知的探求の原始にある驚異。簡単に言い換えると、この世の美しさにしびれる肉体のこと。そして、それに近づきたいと願う精神のこと。つまり『?』と感じること」と。アルベルトが地動説へ辿り着く伏線。 フィクションからノンフィクションへつながれた。そして活版印刷の発明が、ルネッサンスと宗教改革につながっていくのだろう。 多様性が尊重されないと世界は発展しなくなる。争いが絶えなくなる。拒絶より寛容が大切。と言われているように解釈した。 7巻で、ヨレンタがドゥラカに語る歴史観が好き。

Posted byブクログ

2024/08/15

1巻から流し読み。 え?これで終わり?というくらいあっさりと終わった感覚。 化学(科学)は人が紡いでいくもの、だから一人の人間が所有してはいけない、とあるところで聞いたことがある。 まさにそのお話だった。 拷問シーンがどうにも苦手で、心臓バクバクしながら読んだ。 物理的にグロい...

1巻から流し読み。 え?これで終わり?というくらいあっさりと終わった感覚。 化学(科学)は人が紡いでいくもの、だから一人の人間が所有してはいけない、とあるところで聞いたことがある。 まさにそのお話だった。 拷問シーンがどうにも苦手で、心臓バクバクしながら読んだ。 物理的にグロいシーンに対してのドキドキもあるが、天動説が主流の世界の中で地動説が脈々と受け継がれていく、世界がまさに覆されていくその様にもドキドキした。 今わたしは当たり前のように地動説を受け入れていて、天動説が支持されていた時代があると習う。けれど一人の人間がそれぞれ命をかけて、時を経て、作り上げられたその過程にまで想像することは無かった。 本当にあったことかどうかは知らないが、こうして地動説が今に至るまで受け継がれてきたであろう1つの世界線を描いたんだと思うと、読み終えた後こそ心臓のドキドキが収まらない漫画だ。

Posted byブクログ

2024/07/20

一巻からまとめて。 思っていたよりずっと複雑なストーリーで、不思議な内容だった。 知とは、人とは。知るとは、学ぶとは、本とは。色々に考えさせられる。 でも、好みではなかった。 セリフの文字をフォントで強調するのは、漫画効果として有効だと思うけど、ここまで多用されると煩いし、絵で描...

一巻からまとめて。 思っていたよりずっと複雑なストーリーで、不思議な内容だった。 知とは、人とは。知るとは、学ぶとは、本とは。色々に考えさせられる。 でも、好みではなかった。 セリフの文字をフォントで強調するのは、漫画効果として有効だと思うけど、ここまで多用されると煩いし、絵で描き、語ることから逃げているようにしか見えない。しかもセリフがくどい。

Posted byブクログ

2024/07/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

感動し、少し救われ、また新しい視点を与えてくれた言葉を長すぎてフレーズに残せなかったのでここに残す。 この世には様々なひとがいる。正直者も、嘘つきも、情けない奴も、勇敢な奴も。 さらに驚きなのが、一人の人間にそのすべての要素が入ってることもざらにあるし、それが日々変化したりする。 こんなに大勢いるのに誰一人、同じ人はいない。 そりゃ争いは絶えないでしょう。 でも、だけどです。 過去や未来、長い時間を隔てた後の"彼ら"から見れば、今いる僕らは所詮、皆押しなべて"15世紀の人"だ。 僕らは気付いたらこの時代にいた。別の時代でもよかったのにこの時代だった。 それはただの偶然で無意味で適当なことで、 つまり奇跡的で運命的なことだ。 僕は同じ思想に生まれるよりも、同じ時代に生まれることのほうがよっぽど"近い"と思う。 だから、絶対そんな訳ないと思いつつも、感情と理屈に拒絶されようとも、こう信じたい。 今、たまたまここに生きた全員は、たとえ殺し合う程憎んでも、同じ時代を作った仲間な気がする。

Posted byブクログ

2024/07/14

いろんな人の気持ちが紡がれていく様子がヒヤヒヤしながらも楽しく読めた。 当たり前と思ってた地動説の裏側にこんなストーリーがあったのかも。と思うと面白い。

Posted byブクログ

2024/02/04

ずっと気になってた「チ。」を全巻読みきれた。 地動説や天動説なんてなんの理解もなかったし天文学すら興味があるというレベルのものでしかなかったのにすごく楽しめた。 なにより人間が生まれる意味や存在している意味、成すべきことや自分という存在の在り方を考えさせられた。 私はずっと死ぬだ...

ずっと気になってた「チ。」を全巻読みきれた。 地動説や天動説なんてなんの理解もなかったし天文学すら興味があるというレベルのものでしかなかったのにすごく楽しめた。 なにより人間が生まれる意味や存在している意味、成すべきことや自分という存在の在り方を考えさせられた。 私はずっと死ぬだけの人間がこの世界に生まれることが謎だった。だけどこの漫画を読んでいくと、生まれてくることには歴史を紡ぐという大きな意味と、知性によって人間を「善」に導く大義がそこにはあると思うようになった。 何を信念として信じて生きるか。何を疑って自分をという人間を生きていくか。それは人それぞれだからこそその「想い」を受け継いで伝えてそうやって記憶を次の命に引き継がないとなと思った。 あー読み終わりたくなったけど読めてよかった。 感動した。この感動を誰かと共有したい。

Posted byブクログ

2024/01/19

一気読み。ちょっと頭がいっぱいいっぱいで追いつかない。。 チ。 というタイトルにしてる理由はよくわかった。 15世紀。 宗教、天体、意思を紡ぐ、感動、信念、 地獄に落ちる覚悟ができるものに見つかったのか という言葉が、印象的だった。 白黒つける必要ないのになぁとか思う。 違う...

一気読み。ちょっと頭がいっぱいいっぱいで追いつかない。。 チ。 というタイトルにしてる理由はよくわかった。 15世紀。 宗教、天体、意思を紡ぐ、感動、信念、 地獄に落ちる覚悟ができるものに見つかったのか という言葉が、印象的だった。 白黒つける必要ないのになぁとか思う。 違うから迫害だとか、排除だって 戦争のこととかを思い出しました。 ほんとはもっと深いなぜ学ぶのか、考えるのか、というテーマだと思うけど、今の情勢と被り思うことは上記でした。 それぞれの正義に従ったのだなぁと。 (ネタバレ) ヨレンタと、パパの再会があの一瞬だと思うと胸が痛い。 文字は奇蹟、というのも印象的で、 奇蹟 という文字を使ってるのも積み上げ感を感じてこだわりを感じる。

Posted byブクログ

2024/06/16

地動説を巡る本当に存在したかもしれない人々の物語。好奇心と心理の追求。託され繋がっていく奇跡。壮大さに打ちひしがれながら読みました。幅広い世代に読まれてほしいなぁ。アニメ化も決定されてるそうで楽しみです。 作品とタイアップした amazarashiの「1.0」「カシオピア係留所」...

地動説を巡る本当に存在したかもしれない人々の物語。好奇心と心理の追求。託され繋がっていく奇跡。壮大さに打ちひしがれながら読みました。幅広い世代に読まれてほしいなぁ。アニメ化も決定されてるそうで楽しみです。 作品とタイアップした amazarashiの「1.0」「カシオピア係留所」は作品を読んだうえで聴くとさらに深みが増す。「痛みの堆積が歴史だ」という歌詞が心に響く。

Posted byブクログ

2023/09/20

娘だと受け入れた時のカルタシス 物語としてはそこがピーク あとは人間の本質について考えたり... 人によって考えたり感じることは違いそう 示唆を与えてくれる感じ

Posted byブクログ

2023/08/25

知と血、真理と信念と信仰を巡る、あり得たかもしれない物語。 真理は人を動かす。何代にも渡り。渡そうとせずとも受け継がれるバトン。歴史に敬意を払う。 ・言葉は奇跡 ・迷いの中で倫理が生まれる

Posted byブクログ