姑の遺品整理は、迷惑です の商品レビュー
急死をした姑の遺品整理。 その過程で、自分の母親と姑の人となりを見ていく。 かたや生前整理。 かたや大量の遺品整理。 遺品整理って、本当に大変。 末期癌で亡くなった身内は、最期まで自分は助かると信じ、遺品整理をしていなかった。 亡くなった後、それを片付けるのは、親戚それぞれの...
急死をした姑の遺品整理。 その過程で、自分の母親と姑の人となりを見ていく。 かたや生前整理。 かたや大量の遺品整理。 遺品整理って、本当に大変。 末期癌で亡くなった身内は、最期まで自分は助かると信じ、遺品整理をしていなかった。 亡くなった後、それを片付けるのは、親戚それぞれの言い分、大量の廃棄物の扱い、手続きなど、本当に大変だったなー。。 読みながらそれをまざまざと思い出した。 でも、大変だけれども、遺品整理をすることで、亡くなった人の人となりを知ることができ、その人を懐かしんだり、尊敬したり、自分の行動を省みたりすることができる。 それは、遺された者にとって、宝箱のようなものでもあるのかもしれないなと、読んで思う。
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亡くなった姑の遺品整理を通じて、姑や自分の母との関係を思い返すお話 自宅から1時間半のエレベータのない団地3Kの部屋で暮らしていた姑の多喜が突然亡くなった 実の息子は夫のみで仕事で忙しく、業者に頼むと高くつくため、嫁の望登子は誰に頼る事もなく一人で遺品整理をすることになる だが...
亡くなった姑の遺品整理を通じて、姑や自分の母との関係を思い返すお話 自宅から1時間半のエレベータのない団地3Kの部屋で暮らしていた姑の多喜が突然亡くなった 実の息子は夫のみで仕事で忙しく、業者に頼むと高くつくため、嫁の望登子は誰に頼る事もなく一人で遺品整理をすることになる だが、部屋の中には至るところに詰め込まれている物々 安物買いの銭失いの言葉のごとく未開封の品々、10人もの客を招ける程の食器、老人の一人暮らしには多すぎる食品の備蓄、亡き義父のスーツ、箪笥にぎっしり詰め込まれた衣料品 月に7万円の家賃を払い続けるのは無駄とわかりつつ、いつ片付け終わるともしれぬ量に、姑を恨む言葉を内心で投げかける望登子 また、隣人の沙菜江は多喜からでっぷりと太ったウサギを預かっていたという 片付けの果に望登子が気づいた事は? 姑の多喜とは真逆に、母は自分に厳しくきっちりした人で、癌が発覚したときから身の回りの整理を初めていた そんな母と姑を比べて、無駄に物を溜め込んでいた多喜を恨めしく思うが 父の十三回忌で実家に帰った際に母がどんな人だったのかわからない事に気づく また、片付けをするうちに姑の知らなかった面が見えてくる 誰もいないはずなのに温かい炬燵、なくなっている生鮮食品、石、土 沙菜江が預かっているというウサギは本当に多喜が飼っていたのか? 望登子さんの心の叫びの表現が面白い ほぼ恨み節なんだけど、どこかユーモアを感じる 夫は思い出だから捨てられないと何でも取っておこうとするのも、気持ちはわかる わかるけど、そこはまぁすっぱりと割り切らなきゃいけないですよねー 粗大ごみの個数制限や業者に頼んだ際の処分費もかなりリアル 前に引っ越しする際にほとんどの家財道具を処分する必要性があって 引越し費用よりもそっちの方がかなり手こずった記憶がある 無駄にでかいソファーとテーブルがあったからなぁ…… 自分に置き換えてみると 今のところ両親共に健在だけど、いつ何が起こるかわからないわけで、ちゃんと考えて置かなければいけないんですけどね うちの母はどちらかというと望登子さんのお母さん寄りで、この前実家に帰ったときも家の片付けをしているといった話をしていた うちの実家も田舎なりにそこそこの広さと収納があるので、ものすごく物が多そう 実家仕舞いは大変な事になりそうだなぁ…… そして、自分の遺品整理をさせる立場としてはどうか? 私個人の物としてはクローゼット一つ分くらいしかない 本は古本業者にでも引き取ってもらえばそれで解決するのでそんなに大変ではないのではないかと 食器類は一人暮らしにしては多いけど、ゴミとして何回かに分けて捨てればいいくらいだしなぁ いらない物は処分してもいいかもねとも思う
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だいぶ前の新聞広告に『大好評8万部突破!』なんて書いてあったので「読みたい」に入れていた。 急逝した姑の遺品整理をすることになった望登子さんのお話。 遺品整理かぁ、こういうの読むと他人事ではないな。 物語の中は1時間半掛かるとは言え同じ都内だけど、うちは新幹線使う距離でそうそう...
だいぶ前の新聞広告に『大好評8万部突破!』なんて書いてあったので「読みたい」に入れていた。 急逝した姑の遺品整理をすることになった望登子さんのお話。 遺品整理かぁ、こういうの読むと他人事ではないな。 物語の中は1時間半掛かるとは言え同じ都内だけど、うちは新幹線使う距離でそうそう通えないし、自力ではやるのは無理だな。 だけど、業者に頼むとしても見積り取って100万円すると言われたら、ちょっとねぇ…。うちは3人兄弟なので3人で分ければ何とか出来ないことはないか、な? 実家の部屋を思い出してみても、あれはどうしたらいいんだろうという物がたくさん思い浮かぶし、祖父の一銭にもならない畑地を母がまとめて相続しているけど、誰も住んでいない田舎にそういうのを遺されても困るよねぇ。 本の中では業者頼みにしないことが『自分の心の整理のためには必要』みたいに書いてあるけど、目の前に片付けるべきものが山積みになっていたら、そうも言っておられないように思うしなぁ。 さて、お話はと言えば、業者に頼むと高くつくからと自力で遺品整理を始めるものの3Kの部屋にぎっしり詰め込まれた物の多さに立ち竦む望登子さんにやきもき。 近所の人に助けてもらって、隣の人にもいろいろ貰ってもらっても、持ってきてもらったカレーは捨ててしまう姿にあんぐり。 自分の母親のことなのに少しも手伝わず、土産の飾り物が詰まった人形ケースをそのまま家に持ち帰るという夫の馬鹿さ加減にもイライラ。 遺品整理の時に自分の過去や親との関係に向き合うのもいいし、親が生きている間にもしっかり話をしておけという感じで、最後は佳い話風にまとまったけど、『目の前から一気に物がなくなりさえすれば、それでいいというものではない』と言われても、なかなかそうも出来ない中では素直に受け止められない心持ち。 きっと私は、望登子さんにどうなんだろうと言われた『金目の物さえ取り分けておけば、あとは全部要らない』ほうを選ぶと思うぞ。
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これでもかというくらいものを溜め込み急死してしまった姑の遺品整理に孤軍奮闘する嫁の望登子さん。自制心の塊のようだった実母と常に比較しての作業だったけど、お隣の沙奈江さんや日菜子ちゃん、自治会の丹野さんを通して、人から恩人といわれるほど情のあった義母の一面を知る。 望登子さんの姑の...
これでもかというくらいものを溜め込み急死してしまった姑の遺品整理に孤軍奮闘する嫁の望登子さん。自制心の塊のようだった実母と常に比較しての作業だったけど、お隣の沙奈江さんや日菜子ちゃん、自治会の丹野さんを通して、人から恩人といわれるほど情のあった義母の一面を知る。 望登子さんの姑のように生きて、実母のように死ぬのがいいのかもなー。 いずれにしても、子どもたちに迷惑をかけることだけはしたくない。
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義母の残した大量な遺品。それを処分していく中のエピソードにほっこりさせられました。 自分はなるべく、余計なモノは持たない人生をこれからも歩んでいきたい。
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相反する実母と義母のこの世の去り方は、50を超えた私としては、どう自分の人生を生きるかを考えるきっかけとなった。 これからじっくり考えていこう。
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スッキリとした読後感。 題名から想像される内容とは違い、温もりを感じられる。 人間らしさ……大事だと思う。
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'22年9月4日、Amazon audibleで、聴き終えました。柿谷美雨さん、2作目。 考えさせられました。そして、以前の悪夢のような日々を、思い出しました。 以前、家族の引っ越しを手伝った時に、今作の主人公と同じ事を考えました。「何故、物を集める?」「何故、不要...
'22年9月4日、Amazon audibleで、聴き終えました。柿谷美雨さん、2作目。 考えさせられました。そして、以前の悪夢のような日々を、思い出しました。 以前、家族の引っ越しを手伝った時に、今作の主人公と同じ事を考えました。「何故、物を集める?」「何故、不要物を捨てない?」と。やってもやっても目処が立たない引っ越しに、ノイローゼになりそうでした。 そして、考えました。「この全て(の物)が、この人そのもの、なんだな…」と。これが、この人の今迄の、人生。良いか悪いか、それはわかりませんが…最後は受け入れました。 あるがままに、相手を受け入れる…そこに、無上の幸せがある、そんなふうに、思えました。 本作を聴いて、その想いを、改めて強くしました。とても、良かったです。感謝。
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この本を読むとそろそろ私も断捨離しておかなくてはと思う。なのに何故ほとんど使わぬコンサートのグッズなどをいそいそと購入してしまうのか?
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遺品整理問題。とてもリアルな内容でした。主人公の心情も、家族、友人、親族の心情も共感できる。思い出の品は捨てられない、でも永遠に残しても置けない。どこで気持ちに区切りをつけるのか。身近で、なかなか答えが見つからない問題。面白かった3.6
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