香君(下) の商品レビュー
香りが物を言う。大発生のヒシャに対し、どう立ち向かうか、領民をどう守り、どのように納得させるか、ハラハラしながら、読みました。おもしろい。
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ストーリー自体は文句なしに面白い! 世界観がしっかりしてて、どっぷりのめり込めた。 ただひとつ。 弟とじいやの出番は序盤で終わり?? もっと絡んでくるかと思ったら、時々近況だけサラッと出てくる程度で。 なんだかもったいないなぁと。 特にマシューにとっては弟くんもアイシャと同じいとこでしょ? アイシャにはあんなに至れり尽くせりなのに弟に対してはあっさり。 能力がなければ用がない? それも描かれていたマシューの人物像と一致しなくて。 そこだけなんだかモヤモヤ。
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すべての生物は存在すべくして生きてる。そのつながりが如何に大切かを実感。 やっぱり上橋さんのファンタジーの世界は大好き!昔読んだ守り人シリーズをまた読みたくなった。
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香君下巻。 オアレ稲の正体や香君の成り立ちなどが判明。 必要最低限の肥料の謎なども分かります。 私たちは、食物連鎖の上に成り立っている訳で。 虫がたかって植物が駄目になっていくのも理由があり。(その虫を食べる生き物もいるわけで)駄目になっていくのは悔しいけれど、虫にたか...
香君下巻。 オアレ稲の正体や香君の成り立ちなどが判明。 必要最低限の肥料の謎なども分かります。 私たちは、食物連鎖の上に成り立っている訳で。 虫がたかって植物が駄目になっていくのも理由があり。(その虫を食べる生き物もいるわけで)駄目になっていくのは悔しいけれど、虫にたかられても大丈夫な植物がむしろ異常なわけで。 そういう連鎖をいじってはいけないと言っているのではないかなぁと思いました。
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とても面白かった…! 植物とともに強く生きる雰囲気がケルトの音楽と一緒に全体を流れているように感じる。 水戸黄門的スッキリ感。ああ。 大地とと共に生きる人々の暮らしの美しさを感じた。 「風に知る万象」。今私たちが生きているこの世界とこの物語の同じ部分を思って心が震えた。
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上巻を読み終え、一気に読んでしまった下巻。上巻が自然の偉大さや美しさを感じるのに対し、下巻はまさしく恐怖だった。自然が一度動き始めると、私たちは本当にどうすることもできないのだなと感じた。一貫して素晴らしく読み応えがあったが、アイシャが香君にならなければならなかったラスト、オアレヅマとはいったい何なのか?疑問が残ってモヤっとし、少しの物悲しさを感じた。ただ、あえて書かなかったのは読者が考えるところなのかとも思った。もう一度読み返して、また考えてみたい。
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オリエが皇帝、藩王、貴族たちに話し合いの場を作り、アイシャがバトンを受け取った場面で感極まりました。 人間は、大抵のことを自分の身に起こってから深刻に捉える生き物で、他国や他人が苦しんでいるといくら聞かされても、自分の利益を優先してしまうものだと改めて認識させられました。 最...
オリエが皇帝、藩王、貴族たちに話し合いの場を作り、アイシャがバトンを受け取った場面で感極まりました。 人間は、大抵のことを自分の身に起こってから深刻に捉える生き物で、他国や他人が苦しんでいるといくら聞かされても、自分の利益を優先してしまうものだと改めて認識させられました。 最後は皇帝がしっかりと決断できたのが良かったです。あくまでも、神のお告げではなく、人々が自分たちで未来を切り拓いたところに感動しました。 アイシャが、自分は孤独な存在であることをポジティブに受け止めて、人々と支え合って生きていこうと決意するところにも、ハッとしました。 私たち人間は皆、孤独に生きているけれど、お互いが声を掛け合い、聴き合えば幸せを感じることができると思いました。オリエにマシュウが上着を羽織らせる場面が素敵でした。
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虫害はどんどんひどくなり、飢餓を止めるため奔走するアイシャ達。 壮大な世界観ながら現実にも通じるところが多くある。 1つのものに依存すると、それと共倒れになる危険性、犠牲を払えずこれ以上は悪くならないと思いたい人間心理…。 多数の設定をすらすらと読ませる筆力がすごかったです。 余談だけどマシュウさぁ、聡明か知らんけど好きな女のために他の人身代わりにしようとしてた自己中男に感じるんだけど…。
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クライマックスのラスト2時間ほどは眠気も忘れて一気に読了しました。 人間がナカナカ嗅ぎ分けられない香りをこのように奥深くコミュニケーションされるのは、作者の表現力のなせる業だと思います。 本の向こうの話のはずなのに、例えば虫の生態などを描いているところなどは、その場に居合わせてい...
クライマックスのラスト2時間ほどは眠気も忘れて一気に読了しました。 人間がナカナカ嗅ぎ分けられない香りをこのように奥深くコミュニケーションされるのは、作者の表現力のなせる業だと思います。 本の向こうの話のはずなのに、例えば虫の生態などを描いているところなどは、その場に居合わせているかのような錯覚を覚えました。
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読み始めたら止まりませんでした。 この後アイシャは結婚もせず子供も産まず他者に理解できない孤独の世界で生きていくのかと思うとなんとも言えない気持ちになります。一方でその道にも希望を見いだしているアイシャは強いなと思いました。 本の終わりに参考文献も記載されています。 こちらも是非読んでみたいと思います。 上巻を読み終わった段階ではオオヨマをイモムシから蛾に成長するような虫と認識してましたが、下巻では印象が違って、ゴミムシのような甲虫をイメージしました。上巻をもう一度確認しようと思います。
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