オオルリ流星群 の商品レビュー

伊与原新(著者)

2022/06/29

若き日、ともに取り組んだタペストリー、それぞれの進路、友人の死、それらが中年になって蘇る。いい話何だろうけど、同窓生や同級生にまった思い入れを持っていないためか、ピンとこない。

2022/06/29

高校時代の仲間が28年の時を経て、また天体観測所を一緒に作ることに。
それぞれ何かしらの問題を抱えているのだけど、完成する頃には気持ちの変化が生まれている。
自分の夢、希望がはっきりせずにやりたいことがわからなくても、一歩を踏み出すことで見えてくるものがあるのかも。
それが仲間と一緒ならなおさら。
伊予原さんならではの宇宙の描写も素敵！

2022/06/27

最近星を見ておらず、天文台カフェがあったら望遠鏡を覗いて見るのもいいなと思った。45歳になっても、学生時代の仲間が集まって、友達のために時間を共有できるなんて、なんだか羨ましかった。

2022/06/23

高校3年生の夏からの28年ぶりに
天文台を作ることになった熟年真っ盛りの５人の一夏の物語。

人生それぞれの事情を抱えながらも動き出せばさらなる人も巻き込んで
花火のように打ち上げられた特別な夏は美しい。

雲一つない夜空を見上げると
星が輝き
遥か彼方から音が届く。

こんなはずではなかったと思っていた人生も輝きはじめるかもしれない。

2022/06/15

伊与原新さんのお話は初めて読みました。

高校生の頃に戻ったかのように45歳の仲間たちが力を合わせて天文台を作る話しでした。

高原のリゾートホテルとかで星を眺めてみたいなぁと思ってしまいました。

2022/06/12

高校3年の文化祭で、空き缶でオオルリのタペストリーを校舎の壁に飾ったメンバーたち。45歳になり、国立天文台に勤めていた慧子が地元に帰って小さな天文台を作る手伝いをしながら、それぞれの生き方や、高校卒業前後の想いを整理し、前を向いて歩き始める物語。

小さな天文台でも、発想と技術の組合せで、先端の観察・研究ができる、という話は興味深い。太陽系の果てにある星を観察することで、太陽系の起源に近づけるという。

高校時代の出来事が、背景や真相はどうだったのか、主に二人の視点から物語が進む。当時は見えていなかったこと、知らなかったこと、今だから理解できること、そういうバランスが面白い。

2022/06/10

45歳の日常を送る大人たちが、高校時代の仲間たちとあの頃のように集まって、あの頃のように協力して天文台を作る。
それまでの歳月で、色々抱えたり背負ったりした大人たちの青春ストーリーって感じ。平べったくなっていた心が、ふんわり感を取り戻せそう。

2022/06/06

こう言う作品は分かりやすくて好きだなぁ♪
高校最後の文化祭イベントで少人数ながらも空き缶１万個の巨大なタペストリーを校舎外壁に完成させて達成感を共有した仲間達も今や人生の折り返し点を過ぎて、各々の道に疑問やわだかまり等を抱える45歳になった。その面々が何故だかとある目標を共有することになって汗と涙する物語。

群像の設定がお定まりとは言えなかなかよく出来ていて感情移入のし易い作品に仕上がってますネ。

あるようでいてホントにはなかなか無い高校時代の緩そうで固い絆の持続性が何だか羨ましい展開で心地良いです。

著者ならではの天文学知識あるあるいっぱいで、素人にドが付く私も興味深く読ませていただきました。
著作のきっかけが2019年に某小さな研究チームが市販小型望遠鏡を使って極小天体を初めて発見したという素晴らしい挑戦と成果に感銘を受けての事だと後書きに書かれていますが良い作品になりましたね！

2022/05/31

星と青春が輝かしい。若かりし彗子は高慢で自分勝手な女だと思ったが、久志や千佳らと一緒に天文台を完成させた時には彗子を許せていた。梅ちゃんが欠かせない存在であることは云うまでもない。

2022/05/31

登場する同級生たちは45歳。それぞれが大きな挫折を経験し、もしくは理想と現実との乖離に目を背けている。ただ彼らが無心で天文台造りに取り組むことで、自分はまだやれると自信を取り戻したのではないかと思う。私は昨年60歳になり、何度目かの人生のターニングポイントに来ている。この本を読んで、ささやかなことでいいので何か新しいことに挑戦してみようと思えたことはこの本を読んだ収穫だった。それぞれの人物設定が絶妙で、最後の数ページはぐっと来るものがあった。秦野にはゴルフで時々行くが、秦野の山から相模湾にかけてオオルリが舞い、また満天の星が輝く秦野の夜空が鮮やかに目に浮かぶ。