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我が友、スミス の商品レビュー

3.9

116件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/02/07

Gジムにあしげく通うU野さんがひょんなことから女子ボディービルの大会にエントリー。 プロフェッショナルとしてそこで筋肉とは無関係な美意識や順応性を試されることになる。 クレバーな息遣いが聞こえそうな濃密な140ページ。 大いに愉しみ、大いに胸打たれた。 そこには没頭があった!! ...

Gジムにあしげく通うU野さんがひょんなことから女子ボディービルの大会にエントリー。 プロフェッショナルとしてそこで筋肉とは無関係な美意識や順応性を試されることになる。 クレバーな息遣いが聞こえそうな濃密な140ページ。 大いに愉しみ、大いに胸打たれた。 そこには没頭があった!! わーすげー、めっちゃおもしろかった!!! ボディービルダーらしい?ちょっと大袈裟でパワフルでユーモラスな言い回しが終始愉しくて 主人公の即!実!践!な行動力と生真面目さに惚れ惚れ。 勝手に課された曖昧な社会的役割への違和感とか、外見に関するある羞恥心の部分は僕も同類だったし、とかく至言で溢れてた。

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2022/02/01

芥川賞候補作。これは面白い。ボディビルダー歴1年の女性がボディビル大会に初挑戦する物語。以前に『ボディビル掛け声辞典』を読んでいたという下地もあって興味深く読んだ。主人公は真面目な気質ゆえコツコツと己の体をいじめ抜き、着実にビルドアップしていく。それにしてもボディビルの体に悪そう...

芥川賞候補作。これは面白い。ボディビルダー歴1年の女性がボディビル大会に初挑戦する物語。以前に『ボディビル掛け声辞典』を読んでいたという下地もあって興味深く読んだ。主人公は真面目な気質ゆえコツコツと己の体をいじめ抜き、着実にビルドアップしていく。それにしてもボディビルの体に悪そうなこと。筋肉が毎日悲鳴を上げ、増量した後は水抜き&塩抜きで減量。それでもボディビルで別の生き物になりたい、と願う主人公。単なる筋肉小説ではなくジェンダー問題も根底のテーマだ。アメコミの様な装丁も好き。ストイックな方にお勧めしたい。

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2022/01/29

ハードボイルドな?筋トレ小説。 テンポ良く無駄なく読みやすい中編だけど、 筋肉マシマシの長編化や映像化も面白そう。

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2022/01/27

第166回芥川賞候補作、女性OLを主人公にした筋トレ小説、石田夏穂さんの小説は初読み。最近は漫画「ダンベル何キロ持てる?」や、YouTubeでも筋トレ女子を見かけることが多い、本書の主人公はスミスという筋トレマシンを愛用する女性で、ふとしたきっかけでボディビル(フィジーク)大会出...

第166回芥川賞候補作、女性OLを主人公にした筋トレ小説、石田夏穂さんの小説は初読み。最近は漫画「ダンベル何キロ持てる?」や、YouTubeでも筋トレ女子を見かけることが多い、本書の主人公はスミスという筋トレマシンを愛用する女性で、ふとしたきっかけでボディビル(フィジーク)大会出場を目指すことになる。大会出場の過程では、単に筋肉を鍛えるだけではなく、肌を磨いたり、ピアスの穴をあけたりと「女らしさ」を求められることもあり、それを一つ一つクリアしていく主人公が生き生きとしていてすごくいい。

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2022/01/25

新たなる筋肉文学の誕生に乾杯(プロテインで) ふむ。 筋肉文学ってなんだし。 ダンベル何キロ持てるか筋肉漫画ならこちら、筋肉小説。 いや、だから筋肉小説って何だし。

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2021/12/21

(『すばる』2021.11号) 第166回芥川賞候補作。 ボディビルというニッチな世界を描く。30歳手前にして「別の生き物になりたい」と心に誓った主人公の女性。日頃からジムで体を鍛えていたが、ひょうんなことからボディビルダーを目指すことに。 ボディビルというと、筋肉ムキムキのどち...

(『すばる』2021.11号) 第166回芥川賞候補作。 ボディビルというニッチな世界を描く。30歳手前にして「別の生き物になりたい」と心に誓った主人公の女性。日頃からジムで体を鍛えていたが、ひょうんなことからボディビルダーを目指すことに。 ボディビルというと、筋肉ムキムキのどちらかというと「男性性」のイメージがありますが、女性がそれを目指すという世界について、戸惑いながらも興味津々と読み進めた。「男性性」の中に「女性性」(見た目の美しさ)も求められる。そこのズレに主人公は気づき悩む。常識が覆された。

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