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我が友、スミス の商品レビュー

3.9

116件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    49

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2024/09/16

「黄金比の縁」が良くて前作を読みにきたがこの本も最高だった。 全く知らないボディビルの世界が面白いのだが、ステートメントピアスとやらをググって驚いた。あれをつけるのは厳しすぎる。絶対に耳が痛い。なんで筋肉を評価する場であのピアスが必要なのかと思いながら読み進めた結果、主人公と同じ...

「黄金比の縁」が良くて前作を読みにきたがこの本も最高だった。 全く知らないボディビルの世界が面白いのだが、ステートメントピアスとやらをググって驚いた。あれをつけるのは厳しすぎる。絶対に耳が痛い。なんで筋肉を評価する場であのピアスが必要なのかと思いながら読み進めた結果、主人公と同じ思いに至った。私だったら周囲の期待や周囲の人の「私に費やした時間」を考えてこの後も割り切りながら続けたかもしれないけど。

Posted byブクログ

2024/08/13

筋トレの話と思いきや、ボディービルの話が中心に。知らない世界のため興味津々✨なかなかの題材で、ラストはビックリだわ

Posted byブクログ

2024/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 『黄金比の縁』がかなり好きだったので過去作を読んでみた。『黄金比の縁』と同じく一つのテーマを通じてアナロジーを駆使しながら批評しつつエンタメとしてのオモシロさも抜け目なくてんこ盛り。このスタイルは今の時代にぴったりな気がするのでどんどん人気を獲得しそう。もう人気か。  運動の一環として筋トレしていた女性がある日突然筋トレガチ勢に勧誘されてボディビルの大会に出場するまでを描いた物語。自分自身が微塵も運動していないのでジムで筋トレすることがどういった意味を持つのか、またボディビルの大会とは?など分からないことだらけなのだが、女性×ボディビルという世界を丁寧に描くことで読者を置いていかない。主人公がボディビル初心者という設定も功を奏していた。  知らない世界について理解が深まる中で独特の風習やムードに悪戦苦闘する姿が読んでいて興味深かった。ボディビルといえばマスキュリンな世界で男性による支配が女性にとって苦しいのかと思いきや実態は真逆で多くの場面で「女性らしさ」が要求されている点に驚いた。主人公は「女性らしさ」と距離をおいた人生だったが、ボディビル大会で結果を出したいという素直な欲望から「女性磨き」へと邁進するのが逆説的でユニークだ。ここで大事なのは筋肉を増やしたいという性別を問わないはずの欲望が結果的に性別の枠へと回収されてしまうこと。これは様々な場面に転用され得る事象と言える。女性が「らしさ」を不必要に要求されてしまう辛さ、それが「らしさ」を獲得するにつれジワジワ伝わってくる。ただトーンとしてはネガティブ一辺倒ではなく美しくなることの喜びもコメディタッチを交えつつ表現されている。それによって抜けの良さが生まれ重くなりすぎないバランスの配慮が伺えた。(たとえば義理の妹含めた家族のシーンなど)  主人公の女性がボディビルを手取り足取り教えてもらうのだが、そのトレーナーや指導者がすべて女性というのも示唆的だ。男→女の権力勾配を筋肉の世界ではことごとく排除しているにも関わらず性別の枠組みが追いかけてくるかのように場面場面で顔を覗かせてくる。「女性は大変」というその同情めいた態度に中指を立てるかのようなエンディングは痛快だった。  SNS上での発信内容で自身のキャラクターを脚色していくことと筋トレで部位ごとに鍛えることのアナロジーは言い得て妙でかなりオモシロかった。かかる労力には雲泥の差があるが、いずれも自分をどう見せたいかという点では共通しているという見立てはありそうでなかった気がする。これだけ読者の考え方に影響を与えてくる批評的な眼差しは小説では最近珍しい。なんでもかんでも言われたとおりに見聞き、理解するだけではなく自分で思考を巡らせていくことの大切さを教えてもらっ

Posted byブクログ

2024/07/22

まともに筋トレしたことないし、ジムにも通ってないし、ぷよぷよの身体の私だけど、U野と一緒に筋トレした気分で熱くてそのあと爽やかだった!

Posted byブクログ

2024/06/21

予想外の面白さにびっくりした! 冒頭、主人公がジムで筋トレをしているシーンがかなり詳しい描写で、筋トレやそもそも運動が苦手な自分にとっては全くピンとこず、この小説楽しめるかな〜……と不安に思いながら読んでいたはずなのに、いつの間にか読了していた。 世間の感覚に反発を覚えながらも冷...

予想外の面白さにびっくりした! 冒頭、主人公がジムで筋トレをしているシーンがかなり詳しい描写で、筋トレやそもそも運動が苦手な自分にとっては全くピンとこず、この小説楽しめるかな〜……と不安に思いながら読んでいたはずなのに、いつの間にか読了していた。 世間の感覚に反発を覚えながらも冷静に、時に熱く体と向き合う主人公に好感が持てた。

Posted byブクログ

2024/05/26

こういう、真面目すぎて融通のきかない愛すべき人のはなしが好きだ。 そう、一線を超えちゃう感じ。 こういう突き抜けた人にヒーロー的な憧れがある。 『成瀬』にも通じる、過集中の人って、生きづらさを感じてるだろうけど、現代の閉塞感(一方的なクラシックな価値観)を突破してくれそうなワクワ...

こういう、真面目すぎて融通のきかない愛すべき人のはなしが好きだ。 そう、一線を超えちゃう感じ。 こういう突き抜けた人にヒーロー的な憧れがある。 『成瀬』にも通じる、過集中の人って、生きづらさを感じてるだろうけど、現代の閉塞感(一方的なクラシックな価値観)を突破してくれそうなワクワク感があるよね。 筋トレの世界もおもしろくて、 スミスマシンを画像検索してしまった。笑

Posted byブクログ

2024/05/17

表紙的に熱血筋トレ小説と思って読んだらジェンダー格差に斬り込んだ小説だった テーマ的に重いのに、重さを感じさせないところがすごい

Posted byブクログ

2024/05/05

 爆笑しました。筋トレ小説です。面白いです。筋トレにはまるU野さんが、あるジムにスカウトされ、ボディービル大会を目指すストリーです。  U野さん、なんかカッコいいです。へなちょこトレーニーである自分は、U野先輩と呼ばせてもらいたいです。  この本は、筋トレ経験がなくても、詳しく...

 爆笑しました。筋トレ小説です。面白いです。筋トレにはまるU野さんが、あるジムにスカウトされ、ボディービル大会を目指すストリーです。  U野さん、なんかカッコいいです。へなちょこトレーニーである自分は、U野先輩と呼ばせてもらいたいです。  この本は、筋トレ経験がなくても、詳しく説明されているので、楽しめると思います。それでも、自分としては筋トレを始めてから、読むことをお勧めします。  この本を読もうと思った方は、まず、ご近所、あるいは、通勤通学途中のジムに行き、すぐに入会してください。そして、筋肉のコンディションを整えてから、読み始めましょう。たぶん筋トレする運命だと思います。図書館ご利用の方は、予約のタイミングにご注意を。  なぜ筋トレ始めたの?と聞かれたらU野先輩のように「別の生き物になりたい」と真顔で答えられるように、鏡の前で練習しておいてくださいね。  私のように高脂肪率で、すでに別の生き物になってしまっている方は「元の生き物に戻りたい」と答えましょう。  この小説は、「性別思い込みトラップ」?が仕込まれています。それも面白い。  つい文脈から男性か女性かを決めつけてしまいます。自分も引っかかっりました。気づきが得られました。  皆さんには筋トレ小説と筋トレをお勧めしましたが、U野先輩には読書をお勧めしたいです。  先日の新聞記事に、ある刑務所が本の差し入れ上限を月3冊としたことに対して、違法との判決がでて、元の1日3冊に戻したそうです。その記事の関連コメントに、刑務所での読書は「共感力、社会適応力などを養い更生にもつながる」とありました。それが本当なら、U野先輩が読書にはまったらどうなるか見てみたいです。たぶん、変わらないな。

Posted byブクログ

2024/05/04

女性ボディビルという、見たことのない世界が面白かった。 とにかくストイックな主人公がカッコいい。 トレーニングの理由として、「別の生き物になりたい」みたいな事が書いてあるあたりは、凄く共感した。 筋トレのモチベーションが高まるので、沢山のトレーニーに読んでほしい作品だと思った...

女性ボディビルという、見たことのない世界が面白かった。 とにかくストイックな主人公がカッコいい。 トレーニングの理由として、「別の生き物になりたい」みたいな事が書いてあるあたりは、凄く共感した。 筋トレのモチベーションが高まるので、沢山のトレーニーに読んでほしい作品だと思った。

Posted byブクログ

2024/04/28

ボディビルに対しては、黒光りした逆三角形集団くらいの認識しかなかったけど、この小説を読んでその世界を垣間見た気持ちになった。なんならジムに入会して筋トレしようかな、という気さえ湧いてきた。自分とはかけ離れた世界だと思っていたものが身近に感じられたのは、純粋に小説の面白さによるもの...

ボディビルに対しては、黒光りした逆三角形集団くらいの認識しかなかったけど、この小説を読んでその世界を垣間見た気持ちになった。なんならジムに入会して筋トレしようかな、という気さえ湧いてきた。自分とはかけ離れた世界だと思っていたものが身近に感じられたのは、純粋に小説の面白さによるものなのだろう。 筋肉をつけて脂肪を減らし、かつ女性らしさをアップさせるという無理難題に立ち向かうボディビルダーを黒光り逆三角形などと認識していたことを申し訳なく思った。 どんな世界でも美しさに対して加点が行われることに変わりはない。

Posted byブクログ