1,800円以上の注文で送料無料

一汁一菜でよいという提案 の商品レビュー

4.2

139件のお客様レビュー

  1. 5つ

    52

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/12/11

素晴らしい本。 タイトルに惹かれて久々に新本を買った。普段はブックオフで中古本ばかりを漁る自分が、、、。それほど衝撃的な1冊。 まず、彼は言う。 食事は大切。献立作りに疲れるなんて本末転倒だと。 だから、食事のメニューは、 白いご飯と具だくさんの味噌汁、そして漬物があれば充分だ...

素晴らしい本。 タイトルに惹かれて久々に新本を買った。普段はブックオフで中古本ばかりを漁る自分が、、、。それほど衝撃的な1冊。 まず、彼は言う。 食事は大切。献立作りに疲れるなんて本末転倒だと。 だから、食事のメニューは、 白いご飯と具だくさんの味噌汁、そして漬物があれば充分だよと。 え!? それだけでいいんですか、、!? なるほど。 春夏秋冬に応じた旬の野菜をたくさん味噌汁の中に入れると、季節を感じられる。 満足感も得ることができる。 なんて素晴らしい。 栄養的にも問題ない。 事実、この本を読み始めたから自分も一汁一菜生活をスタートさせた。 前はメインの主菜が必要だ!と思い込みに駆られ、スーパーで焼き魚や唐揚げを買っていた。 だって家で魚を焼いたり鶏を揚げるなんて面倒だもの・・・。 でも、確かに美味しいんだけど、なんかなぁ。 買った割にそんなに満足感を感じなかった。毎回、安心出来る味というものでは無かった。 所詮他人が作ったものだから・・・? しかし、一汁一菜生活をしてから、満足感を感じるようになった。 殆ど自分で作るものだから。深層心理で安心しているのだろう。 本書に出会えたことはとても幸運だ。 自分の生活に彩りを与えてくれた素晴らしい1冊。今年のベスト3に入る!

Posted byブクログ

2023/11/30

日常の食事はごはんを中心に具沢山の味噌汁で充分という考え方に、最初はあまりに物足りないと感じたが、本を読めば、心身の健康を維持するにはこれくらいがちょうど良く、よく考えればそれほど質素なわけでもなく、日頃が食べ過ぎ栄養の取り過ぎなんだと思えた。 日本の家庭料理は健康的で奥深く、味...

日常の食事はごはんを中心に具沢山の味噌汁で充分という考え方に、最初はあまりに物足りないと感じたが、本を読めば、心身の健康を維持するにはこれくらいがちょうど良く、よく考えればそれほど質素なわけでもなく、日頃が食べ過ぎ栄養の取り過ぎなんだと思えた。 日本の家庭料理は健康的で奥深く、味噌のあるこの国に産まれて良かった。

Posted byブクログ

2023/11/07

和食、というより家庭料理を通じて暮らしについて、生き方について、基本について、様々な角度から学び、気づきを得られる本。 ・自分で料理をする。料理をすることに意味がある ・脳が喜ぶおいしさと身体全体が喜ぶおいしさは別だと思う ・人間の「生活」は生きるための活動 ・すべてのこ...

和食、というより家庭料理を通じて暮らしについて、生き方について、基本について、様々な角度から学び、気づきを得られる本。 ・自分で料理をする。料理をすることに意味がある ・脳が喜ぶおいしさと身体全体が喜ぶおいしさは別だと思う ・人間の「生活」は生きるための活動 ・すべてのことは基本が大事です。基本を身につけなければ何もできません。 ・食を見知らぬ人の手に委ねるのであれば、情報を鵜呑みにせずに疑い、善し悪しを見極めて、食べ物を選ばなくてはなりません。 ・本物であるために大切なことは、その「文脈に乗る」「本質に添う」ということだと思います。

Posted byブクログ

2023/10/28

日常(ケ)の日の食事は、一汁一菜で良いという、料理研究家土井善晴さんの提案。 日本人の歴史と体質に最も合っている、ご飯・味噌汁・漬物。 季節の物を入れた具たくさん味噌汁は、忙しい日々を送っている人達にも持続可能な家庭料理であり、暮らしに秩序を取り戻すことができる。 食卓を囲むこと...

日常(ケ)の日の食事は、一汁一菜で良いという、料理研究家土井善晴さんの提案。 日本人の歴史と体質に最も合っている、ご飯・味噌汁・漬物。 季節の物を入れた具たくさん味噌汁は、忙しい日々を送っている人達にも持続可能な家庭料理であり、暮らしに秩序を取り戻すことができる。 食卓を囲むことにより、家族としての意味を取り戻す。 毎日の食事に役立つ味噌汁のレシピ、今更の米の研ぎかた炊き方と実践的な情報もあります。 それらと共に、日本人の食の歴史から現代社会の状況まで、丁重に書かれています。料理する時間もない現状を、数学者岡潔の「生存競争」という言葉を用いて憂いています。そして、一汁一菜で、家庭料理を家族の基礎を守って欲しいと思っていらっしゃる。 子供の為、介護費用の為、老後の為、または、自分の存在意義の為、忙しく仕事をする。家庭とのバランスが取れなければ、社会システムの問題であるという。全くそうだあと思う。 料理本として日本文化の本としてだけでなく、忙しい親達への生活へのアドバイスの本でもあると思います。 実践する事は、難しいことではないけれど、家族の同意は必要になりますね。断捨離もそうだけど。

Posted byブクログ

2023/10/15

家庭料理の基本的な考え方を見なおそうという提案。背景には四季がある日本の古来から延々と引き継がれた文化がある。様々な料理にまた外食に慣れてきた現代人は確かに味覚が麻痺しかけてるかもしれない。また、自然を美味しいと感じることが心の平安を保てることにつながるのかもしれない。2023....

家庭料理の基本的な考え方を見なおそうという提案。背景には四季がある日本の古来から延々と引き継がれた文化がある。様々な料理にまた外食に慣れてきた現代人は確かに味覚が麻痺しかけてるかもしれない。また、自然を美味しいと感じることが心の平安を保てることにつながるのかもしれない。2023.10.15

Posted byブクログ

2023/10/08

この本はタイトルのような簡潔な内容ではない。「食事」を丁寧に、ここまで掘り下げて考察している事に感銘すら覚える。現代のインスタ映えの料理の数々や、味の素ばかり入れて、手間という手間を全て省いた料理とも言えない手抜き料理らしきものが、嘆かわしくなる。もっと日本人の原点に帰って、慎ま...

この本はタイトルのような簡潔な内容ではない。「食事」を丁寧に、ここまで掘り下げて考察している事に感銘すら覚える。現代のインスタ映えの料理の数々や、味の素ばかり入れて、手間という手間を全て省いた料理とも言えない手抜き料理らしきものが、嘆かわしくなる。もっと日本人の原点に帰って、慎ましく丁寧な暮らしがしてみたくなった。

Posted byブクログ

2023/09/30

「気張らなくても良い本が読みたい」と思っていたところ、書店で何となく目に止まり購入。土井善晴氏の名前は聞いたことがある程度で、お恥ずかしながら著作があることすら存じておらず、読み始めてから「ああ、あのテレビにでておられる方か」と初めて認識した。 「〜という提案」というタイトルに...

「気張らなくても良い本が読みたい」と思っていたところ、書店で何となく目に止まり購入。土井善晴氏の名前は聞いたことがある程度で、お恥ずかしながら著作があることすら存じておらず、読み始めてから「ああ、あのテレビにでておられる方か」と初めて認識した。 「〜という提案」というタイトルに違わず、押し付けでない、謙虚に自身の考えを述べる文調が心地良い。しかし、料理研究家として、文化人として、いち日本人としての深い考察を踏まえた著者の論旨は「提案」というにはあまりに説得力があり、それでいて「手のかかる料理である必要はない」「つくるという行為そのものが尊い」という多くの家事従事者を救う言葉が散りばめられていることを思えば、むしろ「バイブル」のように感じる人も多いだろう。 私自身これといった趣味もなく、妻とふたりで外食をするのが週末の習慣となっていたが、たまには季節のものを取り入れた、一汁一菜の料理を楽しむ夜も悪くなさそうだなと思う。日本人として背筋が伸びる一作であった。

Posted byブクログ

2023/09/21

食べること、日々の営み、子どもへの接し方など、さまざま考えさせられ、勇気づけられた。思想的なところは相容れないものもあるが、それでも年上の男性からこんなメッセージが発せられているということ自体が、良いことのように感じる。 p89家庭料理が、いつもいつもご馳走である必要も、いつも...

食べること、日々の営み、子どもへの接し方など、さまざま考えさせられ、勇気づけられた。思想的なところは相容れないものもあるが、それでも年上の男性からこんなメッセージが発せられているということ自体が、良いことのように感じる。 p89家庭料理が、いつもいつもご馳走である必要も、いつもいつもおいしい必要もないのです。家の中でありとあらゆる経験をしているのです。ぜんぶ社会で役に立つことばかりです。上手でも下手でも、とにかくできることを一生懸命することがいちばんです。

Posted byブクログ

2023/09/18

おいしさには2種類ある。脳が瞬間的に喜ぶおいしさと、全身の細胞にゆっくりと伝わるおいしさ。日本人は、後者を長い年月をかけて磨きあげ、独自の文化を築いてきた。そして、素材の味わいをそのままいただき、触感までも料理にする。器や盛り付け方までも工夫して、料理に色合いを加え、バランスの中...

おいしさには2種類ある。脳が瞬間的に喜ぶおいしさと、全身の細胞にゆっくりと伝わるおいしさ。日本人は、後者を長い年月をかけて磨きあげ、独自の文化を築いてきた。そして、素材の味わいをそのままいただき、触感までも料理にする。器や盛り付け方までも工夫して、料理に色合いを加え、バランスの中の美を見出す。自然豊かな大地から命の恵みを貰ってきた、日本列島にいるからこそできた和食。じつは、栄養価も高く、その食事は文化となり、家族とのつながり、人との付き合い方、物との関わり方など、情操教育の一つになる可能性までも秘めている。静けさの中にある、芯の強さ。日本人として日本に生まれ、和食を味わうことのできる環境にいることを嬉しく思った。 あまりにも西洋を有り難がる現代日本。生物の基本である食事は、時間を取ることもできず、脳が喜ぶ濃い味付け、品数にこだわり、料理のハードルを高くしてしまっている。それによって、心のつながり、大地のありがたみを忘れ、食育なんて言葉はもはや死後に成り果てている。皆んな疲れている。戦後、西欧から小麦、牛乳、肉などが大量にもたらされ、ファストフードなんてのも誕生した。これが、何を意味するかを気づいていない人の方が大多数の今、日本の食卓はもはや独立国家ではなく、占領に甘んじている状態であり、もう取り返しのつかない所まできているかもしれない。私は過激な言葉でしか書けないのが悲しいが、土井さんはきっとそういうことを警鐘しているのだろう。 この本のおかげで、日々の料理、味噌汁作りが楽しくなった。どんな味でもいい。ケの日の食事にささやかな幸せを感じることができる気がした。どんな料理をするにも、その生産者、流通、そして大地について考え、生きるための大事な作業をしている気がして、妙な心地よさがあった。 明日はどんな味噌汁を作ろうかな。

Posted byブクログ

2023/09/08

日々の食事を大切にするなどの一汁一菜でよいという提案という思想には共感するのですが、効能や効果といった内容に触れているような文章で「私は思うのです」といった自分の感想でしかない書き方になっている箇所が多く、必要以上に日本の文化、昔の日本を美化し、その際に他の国を比較に出して日本は...

日々の食事を大切にするなどの一汁一菜でよいという提案という思想には共感するのですが、効能や効果といった内容に触れているような文章で「私は思うのです」といった自分の感想でしかない書き方になっている箇所が多く、必要以上に日本の文化、昔の日本を美化し、その際に他の国を比較に出して日本は凄いのだという文章が私は苦手でした。

Posted byブクログ