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批評の教室 の商品レビュー

3.9

75件のお客様レビュー

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2024/05/15

世間では好評のようだが自分にはちょっと難しすぎる。 参考文献もしっかりしているが自分にはピンとくるものがない。 精読 作品内の事実を認定し、しかし語り手を含めた人物を信用しないこと。 一般的に「語り手=作者の意向の反映」や「この作品のメッセージは何か?」といったような捉え方をし...

世間では好評のようだが自分にはちょっと難しすぎる。 参考文献もしっかりしているが自分にはピンとくるものがない。 精読 作品内の事実を認定し、しかし語り手を含めた人物を信用しないこと。 一般的に「語り手=作者の意向の反映」や「この作品のメッセージは何か?」といったような捉え方をしたくなるが、 作者の作品に対する支配性を排除することで、読者は自由な読解が可能になる。 本書では「とりあえず作者には死んでもらおう」といった言い方がなされており、 自分なりに受容することで先入観にとらわれない読解ができる。 分析 時系列、人物相関図に書き起こす。物語を要素に分解する(構造分析)。 「仲間」の作品を見つけ、ネットワーキングする(インターテクスト化)。 書く 分析の切り口を決め、読者対象を想定する。 書く時には、内容が正確に伝わるように。 「誰からも好かれようと思うな」 共同体をつくる 批評が書けたら、それを基に議論をする。 人と意見を交換することで作品の周りにコミュニティができる。

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2024/04/01

批評の書き方について大学の授業を受けているような本。 勉強になった。大学生にはいい本だと思う。ブログなどでも応用できると思うがもっと気楽に書きたい気もする。

Posted byブクログ

2024/03/25

全然読む気はなくって、多分図書館で予約する時に間違った。 それでも何かのご縁と思ったんだが、予想外に面白く。 批評というものへの初心者向けの心得、技法の本。軽いけど。 ただざっと読むには必要ないが、きちんと精読して、解釈して、批判することの、多分「面白さ」を教えてくれる。プロ...

全然読む気はなくって、多分図書館で予約する時に間違った。 それでも何かのご縁と思ったんだが、予想外に面白く。 批評というものへの初心者向けの心得、技法の本。軽いけど。 ただざっと読むには必要ないが、きちんと精読して、解釈して、批判することの、多分「面白さ」を教えてくれる。プロでもあるまいしいつでもこの読み方をする必要はなく、特に小説なんかは、自分の感性で出来栄えを噛み締めるだけで十分だと思うのだが、そこを突っ込む事もまた面白い。 分析する事で、自分の「感想」の理由わかるだろうし、例え面白いと思わなくても、その理由を分析する面白さもまた、ある。 そうだよね。 また結構大事だと思ったのは、自由な感想とか、いろんなセオリーをぶっ壊すこと。 きちんと身についたものがあって、必要があって壊すとかならいいが、何の訓練も受けていない、おそらく経験も未熟な自由は、ただの偏見の檻の中で暴れてるだけなので要注意。 最近のSNSなんかで、色々荒れるにもこの辺がありそう。 また、本当に才能のある人間は、そんなセオリーや枠を当てはめられても、毀損することはないので心配はないともいう。この本は、「初心者」向けだときっちり明言しておられた。 巨人の肩には乗るべきなのだ。 先人の功績を踏まえた上でその先に進める。 意外に示唆深い本だった。 最終章の、具体的な批評例と、感想戦が面白くなかっただけ。 共有するものがなかったからだろうね。

Posted byブクログ

2024/03/24

批評とはどのような行為かを知り、作品を分析的に見る方法を身につけ、実際に批評を書いて発表できるようやさしくガイドする入門書。 プロレベルの批評を書くには精読と参考資料集めが一番大変なはずだが、これはゼミなどで実践しないと身につかない。本書はそういうところをサラッと「大変ですよ...

批評とはどのような行為かを知り、作品を分析的に見る方法を身につけ、実際に批評を書いて発表できるようやさしくガイドする入門書。 プロレベルの批評を書くには精読と参考資料集めが一番大変なはずだが、これはゼミなどで実践しないと身につかない。本書はそういうところをサラッと「大変ですよ」で流しているので(反復されるモチーフの書きだしなどヒントはだしているが)、本当の意味で実践的ではないのかもしれないが、とにかく「批評はこわくないよ」「作品を褒めようが貶そうが、あなたが楽しんでいればそれでいいんだよ」をくり返し伝えてくれる。どんなジャンルでも何かしら創作物を見聞きして感想を発信したり読んだりする人(つまりオタクのほとんど)は一読して損はない親切な一冊だ。 特に重要だと思ったのは、自分のなかに確実に存在するバイアスに気づき、意識することが大事だというくだり。著者はハッキリと「性欲」がバイアスを生むとしている。 これは性的指向とは別で、オタクが「性癖」と言い換えて自らの趣味嗜好を押しだした感想を出力するときにやっていることだと思う。好みが明確ならそれをオープンにして書くことも個性になりうるが、自覚せずあたかも中立的な意見のように言ってしまうと批評としてはアウトなのだ。 バイアスがあることではなく、バイアスがないかのように振舞うことが罪。これは差別的なことを書いていないか意識するためにも必須の視点だ。こういうふうに、批評の技術やテクニックよりも心得を丁寧に教えてくれるのが本書のよさである。 Web上に感想があふれる飽和時代、「批評」という言葉にはいつのまにかネガティブなイメージもついている。批判や非難と区別がついてない人もいるのだろう。しかし当たり前だが、オタクだからってポジティブな感想だけを拡散して作品の評判に貢献する広告塔にならなきゃいけないわけじゃない。いろんな角度から「ストーカー的に」作品をしゃぶりつくし、読み解いてくっちゃべること自体に楽しみがあるのだから大いに楽しもうじゃないか、とオタクたちを鼓舞する本書の姿勢に私も賛成である。

Posted byブクログ

2024/02/08

本でも映画でも、ここでのちょっとした”評”を書くような時にでも役に立つ、作品・あるいは人のコメントなどについてちゃんと受け取る時の作法全般に役に立つと思う。自分の最初の反応も大事だけど、それを掘り進めることで新たに見えてくるものがある。自分の中の"偏り"に自覚...

本でも映画でも、ここでのちょっとした”評”を書くような時にでも役に立つ、作品・あるいは人のコメントなどについてちゃんと受け取る時の作法全般に役に立つと思う。自分の最初の反応も大事だけど、それを掘り進めることで新たに見えてくるものがある。自分の中の"偏り"に自覚的になることは大事。

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2023/09/24

 読み始めた当初はものすごく良い本かと思って読んでいたが、徐々に読む速度が落ち、ごく普通の本だという結論に落ち着いた。 第一章 精読する 第二章 分析する までくらいは結構参考になった。

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2023/06/29

ただ漠然と楽しむ楽しみ方もあるし、こうやって意識的に楽しむ方法もある。批評的に楽しむ面白さを、まったく肩肘張らず、軽やかな語り口で教えていただきました。それをアウトプットできるかは置いておいて…。 自分の中で、本も、映画も、それから音楽も、いろんな角度からさらに楽しめるようになり...

ただ漠然と楽しむ楽しみ方もあるし、こうやって意識的に楽しむ方法もある。批評的に楽しむ面白さを、まったく肩肘張らず、軽やかな語り口で教えていただきました。それをアウトプットできるかは置いておいて…。 自分の中で、本も、映画も、それから音楽も、いろんな角度からさらに楽しめるようになりそうだ、というわくわく感。

Posted byブクログ

2023/05/17

日々、本を読むたびに、つらつらと覚書をこのブクログに投稿してはいるけれど、はて、そもそも批評とはなんぞや、批評って自分にも書けるのかしら……?という興味から手に取った本書。 シェイクスピア、舞台芸術史、フェミニスト批評を専門とする研究者である著者は、「批評はコミュニケーションの一...

日々、本を読むたびに、つらつらと覚書をこのブクログに投稿してはいるけれど、はて、そもそも批評とはなんぞや、批評って自分にも書けるのかしら……?という興味から手に取った本書。 シェイクスピア、舞台芸術史、フェミニスト批評を専門とする研究者である著者は、「批評はコミュニケーションの一種」であるとする。 作品からどの要素を受け取り他のどの作品と関連づけるか考えること(対作品のコミュニケーション)、見出した要素から1つを選び出し批評を書き他者と共有・議論をすること(対人のコミュニケーション)、だろうか。 そして、基本的な批評の考え方や書き方を知る過程で、前提として膨大な作品のインプットと丹念な精読が必須であることも理解する。 いやー、プロの批評家の方々って、すごい。もちろんすごいと今までも思っていたけれど、1つの批評がどれだけの時間と労力をベースに成り立っているかを、この本を読んではっきり認識したことで、改めて尊敬の気持ちがわいてくる。 とはいえ、私を含めて作品を読むペースがゆっくりな人でも、他作品との比較や、書かれていないことを意識するなど、いくつかのポイントを意識するだけでも、本を読む時間がさらに豊かになると思う。 批評のこと、批評的な読み方のこと、もっと知りたいと思いつつ、読み終えた一冊でした。

Posted byブクログ

2023/05/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

批評をしたいというわけではないが、ただ面白いというところから一歩進んで、どんなところに着目すればより作品を楽しめるか、というヒントを求めて読みました。

Posted byブクログ

2023/04/18

自分としては、読書の記録を残したい以上のものではないんだけど、本ブログも批評の一種とはいえるのだろうし、となると本書からは何がしかえるものもなるのではと読了。紐解くと、”正しい解釈は無いが、間違った解釈はある”。なるほど。他に、”何度も出ているものをチェックし、どういう意味を持つ...

自分としては、読書の記録を残したい以上のものではないんだけど、本ブログも批評の一種とはいえるのだろうし、となると本書からは何がしかえるものもなるのではと読了。紐解くと、”正しい解釈は無いが、間違った解釈はある”。なるほど。他に、”何度も出ているものをチェックし、どういう意味を持つか考える”。確かに。また、”作者の意図、みたいなものを気にする必要はない”。それは忖度であって批評ではないですわな。今後の参考にしよう。

Posted byブクログ