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批評の教室 チョウのように読み、ハチのように書く ちくま新書1600
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2021/09/09 |
JAN | 9784480074256 |
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批評の教室
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商品レビュー
3.9
80件のお客様レビュー
テクストをどう精読し、分析し、批評を書くかの入門書。やさしい言葉で書かれていてとても分かりやすかった。専門的な批評理論の詳細までは踏み込まず、代わりに巻末にブックガイドが掲載されている。後半、著者とゼミ生それぞれが書いた2本の映画についての批評が載っており、それに対するコメントや...
テクストをどう精読し、分析し、批評を書くかの入門書。やさしい言葉で書かれていてとても分かりやすかった。専門的な批評理論の詳細までは踏み込まず、代わりに巻末にブックガイドが掲載されている。後半、著者とゼミ生それぞれが書いた2本の映画についての批評が載っており、それに対するコメントやディスカッション含めて興味深く読んだ。自分の書いたものについて忌憚なくやりとり出来るコミュニティは貴重だと思う。ゼミっていいなぁ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この本を読んだのは、自分がずっとハマって読んでいた漫画の終わり方に納得がいかず、けれど周囲の人たちは大絶賛していて、自分が疑問に思った点を言うことを憚られたからだった。 好きなところは好き、でもこういうところはおかしいと思ったし好きではない、とどうやったらうまく言葉にできるのか。むしろしてもいいのかどうなのか。そういう疑問への答えが欲しくて読んでいたら、なんだかとってもすっきりした。一番嬉しかったのは「芸術作品というのは現実の世界と異なり、あらかじめ受け手によって探索され、理解されるためのものとして作られているからです」というフレーズ。美術にしろ文学にしろ、世の中に出たものが世の中の人によって議論されたがゆえに今に残っているものがたくさんある。当たり前だけど忘れがちで特にSNSの同調主義に屈しないために心にこの言葉を持っておきたい。 とりあえずその漫画の精読から始めようかなと思えたのが自分にとっての何よりの学び。
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シェイクスピアの研究者であり、フェミニスト批評の立場から映画などの批評活動をおこなっている著者が、作品の批評をおこなうための具体的な方法を解説している本です。 ロラン・バルトの「作者の死」などの概念について紹介する、批評理論についての解説書とかさなる内容もふくんでいるのですが、...
シェイクスピアの研究者であり、フェミニスト批評の立場から映画などの批評活動をおこなっている著者が、作品の批評をおこなうための具体的な方法を解説している本です。 ロラン・バルトの「作者の死」などの概念について紹介する、批評理論についての解説書とかさなる内容もふくんでいるのですが、より実践的な指南書としての側面をもっているのが本書の特徴といえるように思います。著者自身が授業で学生を指導してきた経験が活かされているようで、小説や映画を鑑賞するさいに留意するべきことや、批評を書くための具体的なテクニックなどを知ることができました。 批評をおこなうにさいして、「自分の性的な嗜好が評価に影響を及ぼす可能性がある」ということを自覚しておくことの必要性を指摘しているのは、ネット上で個人的な感想を書きつづっているわれわれにとって有益だと感じました。著者は映画『ジュピター』について、「子供が書いたみたいなメチャクチャな脚本で本当にひどい映画だと思いますが、女の子の夢を恥ずかしげもなくブチまけたみたいな展開やら、チャニング・テイタム演じる狼男っぽいボディガードやら、ジュピターがつけているとんでもなく派手なヘッドドレスやら、いろいろぐっとくる様子があって私にとっては嫌いになれない映画です」とコメントしています。作品に魅力を感じる理由をことばに表現することで、みずからのヴァイアスを自覚するとともに、その価値を語ることができると著者は述べ、そのうえで「このような場合は自分の愛がどこからくるのかを冷静に考えましょう」とアドヴァイスしています。 とくに身構えて批評という営みにとりかかろうとするひとでなくても、「おもしろかった」「つまらなかった」という感想で終わらないために、重要なアドヴァイスだと思います。
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