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心はどこへ消えた? の商品レビュー

3.9

96件のお客様レビュー

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2022/09/13

心は実体がないくせに繊細で扱いにくい。いや、実体がないからこそ、その輪郭をわずかな気配で探し当てて、壊さないように潰さないように両手で包まなくてはならないのか。 コロナ禍になって、心はさらに置き去りにされてしまった。心を探すには現実的な余裕が必要だからだ。しかし、心を癒すことと...

心は実体がないくせに繊細で扱いにくい。いや、実体がないからこそ、その輪郭をわずかな気配で探し当てて、壊さないように潰さないように両手で包まなくてはならないのか。 コロナ禍になって、心はさらに置き去りにされてしまった。心を探すには現実的な余裕が必要だからだ。しかし、心を癒すことと現実的な癒しを得ることは、どこかで繋がっていることだから、どちらかを改善すれば良いというものでもない。改めて人の心の扱いの難しさを思い知る一冊。

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2022/09/11

臨床心理士である東畑氏のエッセイです。 連載開始時とコロナ禍が重なり、当初はそれに まつわる日常を書いていましたが、徐々に「心 の居場所」「心のあり方」について語る内容に シフトしています。 誰もが持っているであろう「心」はどこにある のか、それは一つだけなのか、他者との違い...

臨床心理士である東畑氏のエッセイです。 連載開始時とコロナ禍が重なり、当初はそれに まつわる日常を書いていましたが、徐々に「心 の居場所」「心のあり方」について語る内容に シフトしています。 誰もが持っているであろう「心」はどこにある のか、それは一つだけなのか、他者との違いは 何なのか、など問いかけつつも話を紡いでいき ます。 「心の病」に縁遠い人は、ついつい「うつは心 の風邪でしょ?」と思ってしまいますが、それ は製薬会社が新薬の販売促進の為に作った単な るキャッチコピーでしかないそうです。 実は長期化しやすく、人生に深刻な影響を与え る程であり、ライトなものではないそうです。 見過ごしてしまいがちですが、「心」について 思いを馳せるきっかけとなる一冊です。

Posted byブクログ

2022/09/04

覚えておきたいフレーズが沢山あった 私にとってのこの本のコアは、「自分1人で自分の心を抱えきれなくなったら、一旦他者に預けてもいい」だと思っている

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2022/07/26

心はどこに消えた?と、最近自分もよく思う。 コロナ禍以前の1999年頃に分岐点があるという主張に、妙に納得。 確かにこの20年で物事の考え方が大きく変わったなと。 時代がどうあろうとも、自分の小さな物語を大切にしていきたいと思った。

Posted byブクログ

2022/06/20

なんか、色々な感情は湧くし、言いたいことは色々あるんだけど…とにかく面白かった。共感、皮肉、ユーモア、哀愁。豊かな時間をもらいました。

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2022/06/19

大きすぎる物語の下では小さな物語はかき消されていく。心はひとりひとりの中にある小さなものがたり、20年の中で情報が増え、便利とは引き換えにまもってくれるカイシャや決まり事はかわっていく。個はさらされて脆弱になる。

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2022/06/16

それぞれのケースについては、あまり詳細にならないように書いてあるが、上手に様々な情報も入れて、読みやすいようにしてある いろんな引き出しのある著者だと感じた

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2022/06/14

命がけの社交、過酷な働き方、綺麗すぎる部屋、自撮り写真、段ボール国家、仮病…すぐにかき消されてしまう心を探して。『居るのはつらいよ』の筆者が贈る“心が閉じ込められた時代”の道しるべ。(e-honより)

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2022/06/16

臨床心理士である著者が出会った人たちの心模様を描いたエッセイ集。 これまでの著作以上にライトな味わい。著者は河合隼雄のことを度々twitterでつぶやいていたが、ライトな河合隼雄的エッセーを目指して書いたのかな?という印象を持った。著者の文章はいつも読みやすいし、今回も興味深く...

臨床心理士である著者が出会った人たちの心模様を描いたエッセイ集。 これまでの著作以上にライトな味わい。著者は河合隼雄のことを度々twitterでつぶやいていたが、ライトな河合隼雄的エッセーを目指して書いたのかな?という印象を持った。著者の文章はいつも読みやすいし、今回も興味深くおもしろく読んだ。 読む前は「心はどこへ消えた?」というタイトルにピンと来なかった。しかし読み進めるうち腑に落ちた。確かに、人の困難な問題を心の問題として扱わなくなった気がする。かつて心の問題とされていたことは、何かというとxx症候群やらxx障害とされたり、生育環境や社会環境の問題に還元されている。 「補欠の品格」「補欠の人格」がおもしろい。うまい。この2章が突出してる。オチまで綺麗に決まって、むしろやり過ぎなくらいでニクイ。著者のドヤ顔が目に浮かぶ。

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2022/05/24

コロナ禍でのエッセイ。心について健康な時はあまり気にすることもないけど、よくよく考えるととても大切にしなきゃな部分だと改めて思った。

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