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ある男 の商品レビュー

3.8

493件のお客様レビュー

  1. 5つ

    103

  2. 4つ

    191

  3. 3つ

    145

  4. 2つ

    21

  5. 1つ

    7

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2024/02/23

その人はどんな人なのか? 人の中にあるもの・性質と、外から貼られるレッテルや扱われ方に関して、本人視点で主人公の弁護士・城戸が語り、城戸の妻、依頼人、そして準主役?の依頼人の亡き夫『大祐』についても同様に第三者的視点から推察と考察がなされていく。 人の複雑さ、そして時間と共に上...

その人はどんな人なのか? 人の中にあるもの・性質と、外から貼られるレッテルや扱われ方に関して、本人視点で主人公の弁護士・城戸が語り、城戸の妻、依頼人、そして準主役?の依頼人の亡き夫『大祐』についても同様に第三者的視点から推察と考察がなされていく。 人の複雑さ、そして時間と共に上書きされていくことも含めて、人と自分が生きていくことについて、入れ子のように構造が二重三重と重ねた物語で語っている。 鏡に映し出されるようにそのテーマを読者にも投げかけてくる小説でした。 だからなのか、没入・ハマるというよりも一定の距離感で伴走して一緒に考えていくような読書感でした。

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2024/02/19

序盤はミステリー要素があり、どんな結末かと思いきや中盤早々に真相がわかってしまい、後は惰性で後半3分の1くらいは流し読み。 文学的な作品はどうも苦手。

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2024/02/14

愛とは 人の何を愛しているのか 遺伝と環境 真面目に生きてたらいいことがあるって信じていたい 映画やっぱり行きたい

Posted byブクログ

2024/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

展開に驚かされる箇所がいくつかあったが、最後に読み終わった後に冒頭を読み直し、その部分の伏線の意味も分かりさらに大きな衝撃をうけた。読んだ後は興奮が冷めず、この本がどれだけすごいか家族に語ってしまった。 途中で出てくるセリフや心情描写も心にぐっとくるものがあった。 人生の中でも心に残る数冊のうちのひとつになった。 この作家さんの作品は初めて読んだが、才能に脱帽した。

Posted byブクログ

2024/02/03

他者への愛情は、どこに向けられて感じるものなのか。 もし今隣に居る人が本当の過去も名前も隠していたら、あなたは一緒にいられますか? 美しく薄暗い文学的作品。 「亡くなった配偶者は、あなたが認知している名前も過去も違う別の人でした。」 もうパニックですよね。 本当は一体誰だったの...

他者への愛情は、どこに向けられて感じるものなのか。 もし今隣に居る人が本当の過去も名前も隠していたら、あなたは一緒にいられますか? 美しく薄暗い文学的作品。 「亡くなった配偶者は、あなたが認知している名前も過去も違う別の人でした。」 もうパニックですよね。 本当は一体誰だったのか?弁護士が調べます。 この弁護士が主軸となるお話。 遺された家族も真実が気になるけど、相談された側も気になりますよね。 そこで弁護士さん、「普通」とは「愛情」とはと考えを巡らせながらの謎解きを始めます。 「愛する」ことに過去は必要なのか、違う誰かだったとしても「その人」を愛することが出来るのか。 たぶん「イエス」「ノー」で答えられる問題ではないけれど、考えてしまう作品。

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2024/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。少し私には読みにくい文章で、新鮮みがある本でした。 思っていたミステリー的な要素はあんまりない。 タイトルのある男とは、どの男のことを指しているのか、、興味深い。

Posted byブクログ

2024/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

平野氏のアールデコっぽい文章は、たまに無性に読みたくなる。 死んだ家族が他人だった話。 途中まで焦れったい感じだったが、中程の急展開から俄然面白くなる。 ・時間の経過と愛 ・相手の過去まで愛せるのか ・普通に生きたかった男とチャンピオンになって欲しかったオーナー ・自分が他人の人生と入れ替わったとして、元の人間より上手くやれるのか ・他人が自分の人生をやることになったとして、「これはいい人生だ」と思うのか ・ナルキッソスの過去とエコーの愛 等々、咀嚼が必要なテーマが矢継ぎに出てくる。 点在していたモチーフが最終的にまとまり収束するのは見事。 しばらく思考の海に沈んで、自分なりの見解をまとめていきたい。 異世界転生とか親ガチャとかのブームを、穏やかに説き伏せる感じ。 あ、2018年連載か。こっちのが先か。

Posted byブクログ

2024/01/28

ミステリ要素だけでなくて、戸籍や在日差別に関するアウトローな話、ギリシャ神話や愛について多元的に描かれていて、読み応えがありました。 最後の2行でウルッときて、良い読後感でした。 読んでる最中は誰が誰になって、何がどうなってるのか分からず、数ページ戻って読んだり、序文にまで戻って...

ミステリ要素だけでなくて、戸籍や在日差別に関するアウトローな話、ギリシャ神話や愛について多元的に描かれていて、読み応えがありました。 最後の2行でウルッときて、良い読後感でした。 読んでる最中は誰が誰になって、何がどうなってるのか分からず、数ページ戻って読んだり、序文にまで戻ってみたりと忙しい内容でしたが、とても面白かったです。

Posted byブクログ

2024/01/27

内容が少し難しかった。誰が誰で、誰が誰なのか?なかなか入り込めなかったが、内容はとても興味深いもので、最後はなんとか。。

Posted byブクログ

2024/01/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

神話とか音楽に学がないので読みにくかったのですが、人をいい方に変えるのが『自信』で、悪い方に変えるのが『万能感』かな...と思いました。確かに、弱者から強者になったらそうなるなぁ。普通の人生を歩みたくなる、という境遇には共感しました。原誠が死ぬ時になにを思ったのかを想像して切なくもなりました。

Posted byブクログ