ある男 の商品レビュー
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星2よりの星3といったところ 物語のテーマは面白かったけど、文学的なねっとりとした言い回しと、あいだの生活感というか恋愛がスピード感を落としていたかな この辺は完全に好み、俺はテーマが面白かっただけにそっちを中心にサスペンスとして進めて欲しかった 在日もテーマとしては多かったな 多分、血縁としてのテーマなんだろうけど ただ、過去とはなんなのかということは考えさせられたな 悲しいのは元谷口が言うほど綺麗ではなくて兄と同じ下品さを持ち合わせていたこと 人が人を愛するのは何で愛すのか 今しか愛せないから過去とかはある意味どうでもいいのに どうしても拘るし、今だけを見ても関連付けてしまうよな
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題材が面白かったし、考えさせられた。 愛に過去は必要なのだろうか… 現実で悩むことや嫌なこともあるけど、他者の人生と交換したいほどではないから、自分は恵まれているんだなと思いながら読んだ。 「それで良いの?」とモヤって過ぎ去った部分もあったけど…個人的にはいくつか決着をつけて欲...
題材が面白かったし、考えさせられた。 愛に過去は必要なのだろうか… 現実で悩むことや嫌なこともあるけど、他者の人生と交換したいほどではないから、自分は恵まれているんだなと思いながら読んだ。 「それで良いの?」とモヤって過ぎ去った部分もあったけど…個人的にはいくつか決着をつけて欲しかったかな…
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めちゃくちゃ面白かった! 文体もストーリーも何もかも好きだった。ファンになりました。 自分を自分たらしめているものはなにか。 戸籍の重みを感じた。 愛することと、そのひとの過去を知ることは、必要十分条件なのか? それは偽である、とこの小説を読んで感じた。 愛は今とこれから先で紡いで行ける。そんな希望も見出せた小説。城戸にとっても、夫婦関係のやり直しに希望をもたらした事案であったにちがいない。 ストーリー展開も、最後までハラハラしたし、概説のおかげで登場人物の相関も理解しやすかった。
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2024.4.16 読了 愛したはずの夫は、まったくの別人であった――。 「マチネの終わりに」の平野啓一郎による、傑作長編。 文章が固くて難しく、読むのにすごく時間がかかってしまいました。 読み終えた時、内容よりも「やっと読み終わったー!」という気持ちが大きかったです。...
2024.4.16 読了 愛したはずの夫は、まったくの別人であった――。 「マチネの終わりに」の平野啓一郎による、傑作長編。 文章が固くて難しく、読むのにすごく時間がかかってしまいました。 読み終えた時、内容よりも「やっと読み終わったー!」という気持ちが大きかったです。 哲学的でかなり読み応えがある…と肯定的に言えばそうだが、自分にとってはかなり読みづらく、堅苦しく、苦手な作品でした。 ただ、内容的にはかなり考えさせられるものであったゆえに、「読むのが大変」が先行してしまって勿体無さを感じました。 平野啓一郎ファンはたくさんいるだろうし、すごい方なんだとは思うが、自分には合わなかったです。
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ストーリーはとても面白いが、色んな人の名前が出てきて、自分の中で整理しながら読まなければならず、少し疲れた。 映画で見た方が楽しかったかもしれない。
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離婚し故郷に戻って知り合った男性と結婚したが、その男性は戸籍ごと全くの別人であったことが判明。調査を依頼された弁護士がその謎を解明していく。 自分を捨て別人として生きていくことを選択した男性を通して、世の中の理不尽さや弱者への容赦のなさが浮き彫りになる。そのような選択をせざるを...
離婚し故郷に戻って知り合った男性と結婚したが、その男性は戸籍ごと全くの別人であったことが判明。調査を依頼された弁護士がその謎を解明していく。 自分を捨て別人として生きていくことを選択した男性を通して、世の中の理不尽さや弱者への容赦のなさが浮き彫りになる。そのような選択をせざるを得なかった背景がやるせない。
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そんな事もありえるの?かなぁーと考えた作品。 自分のこと、嫌いでも嫌いでもそこまで出来ない。 自分に非は無くても、、。うーん。 でも世間の目はコワイ。 そういう目で見られるのと、戦うとき やっぱり内面の強さ?なのかなぁー。 だけど、その度に違う環境に行くのもなぁ、、 これは映画...
そんな事もありえるの?かなぁーと考えた作品。 自分のこと、嫌いでも嫌いでもそこまで出来ない。 自分に非は無くても、、。うーん。 でも世間の目はコワイ。 そういう目で見られるのと、戦うとき やっぱり内面の強さ?なのかなぁー。 だけど、その度に違う環境に行くのもなぁ、、 これは映画も観たい!と思って、観たんだけど、なんとも、もどかしかったーー |ω・`) いろいろ、端折られているーー! もっと詳しく、触れてぇ〜と感じた。 本を読んで映像をみる。ってのと、映像を見てから本を読むのと 照らし合わせをしたいとき、どっちからするべきだろう〜、、と感じた。
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ずっと気になってた初めましての平野啓一郎作品、映画原作、すごく面白かった! 全体的に暗いけど、「人を愛するとは?」「自分とは何か?」という疑問を常に投げかけてくる。 主人公の弁護士・城戸の思考や会話が賢過ぎて「え?大衆小説で合ってる??」と時折戸惑ったけど、平野さんは京都大学出身...
ずっと気になってた初めましての平野啓一郎作品、映画原作、すごく面白かった! 全体的に暗いけど、「人を愛するとは?」「自分とは何か?」という疑問を常に投げかけてくる。 主人公の弁護士・城戸の思考や会話が賢過ぎて「え?大衆小説で合ってる??」と時折戸惑ったけど、平野さんは京都大学出身なのね…納得。「マチネの終わりに」も読んでみたい!
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きっと誰もが持つだろう変身願望。自分という存在、固有名詞に対する違和感。そんなものを表象したような小節。 人は誰も心の奥底に虚ろなものを抱え、それでも生きていくのだろう。 ミステリーではないが男の正体を探る主人公の弁護士に感情移入してスラスラと読める作品であった。
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平野啓一郎さんの作品は何冊か読んでますが、ストーリー構成はホントによく考えられてると思うし、何より、必要な言葉が適切なシーンで適切な使われ方をしているなぁと感じます。 登場人物の心情を表す場面では、あまり長く説明を加えると、一歩間違うと説明過多になり読んでると間延びしたりする事も...
平野啓一郎さんの作品は何冊か読んでますが、ストーリー構成はホントによく考えられてると思うし、何より、必要な言葉が適切なシーンで適切な使われ方をしているなぁと感じます。 登場人物の心情を表す場面では、あまり長く説明を加えると、一歩間違うと説明過多になり読んでると間延びしたりする事もよくあるが、平野さんの作品は絶対にそうはならないし、全ての言葉が必要な表現方法の道具として機能していると感じます。
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