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ある男 の商品レビュー

3.8

525件のお客様レビュー

  1. 5つ

    108

  2. 4つ

    205

  3. 3つ

    152

  4. 2つ

    24

  5. 1つ

    8

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2021/10/21

映画化になるとのことなので購入。 あらすじが面白そうやって、前半はわりと食い付いて読めた。 けど、不必要な要素が内容に含まれてる感じで、全然物語に、登場人物に感情移入できませんでした。 文章も堅くて読みづらい。 最後のオチまで、とびきりの展開もないし、平坦な感じで、私は合いま...

映画化になるとのことなので購入。 あらすじが面白そうやって、前半はわりと食い付いて読めた。 けど、不必要な要素が内容に含まれてる感じで、全然物語に、登場人物に感情移入できませんでした。 文章も堅くて読みづらい。 最後のオチまで、とびきりの展開もないし、平坦な感じで、私は合いませんでした。 かなり読むのに時間が掛かった。 逆によく最後まで読めましたー! と自分を褒めたい気分です。 ファンの方、ごめんなさい。

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2021/10/21

初めての作家さん。 私の知識のない引用等かなり出てきて、ちょっと戸惑い…気を引き締めて読み進めました。 死んだ夫は誰なのか? まるで自分が彼を探す事に夢中になるような… でも知ることが怖いような… ページを繰る手が止まらない(°_°) 美しい文章を書く作家さんだなぁ…

Posted byブクログ

2021/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

愛にとって過去は必要か。 過去なんか関係ない、どんな相手であってもすべてを知ることなんてできないし、出会ったそのひとがすべてだと頭では思うけれど、実際はどうだろうと考えてしまった。 亡くなった原誠が、谷口大祐として生きた間は幸せでいて救われた。里枝や息子にとっても。 映画では小見浦を柄本明さんが演じるそうで、不気味な感じがぴったりだな。

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2021/10/11

平野啓一郎「ある男」読了。読書好きな方から勧められ読んだところ、予想以上の素晴らしい展開で、様々な側面を持つ登場人物らがなす伏線が最後に繋がっていく過程に強く引き込まれた。また大祐の行動の謎を追う城戸の内省から、親と子のあり方や普通に暮らせることのありがたさを考えさせられた。

Posted byブクログ

2021/10/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

想定内の話でした。 あくまで私の感想ですが、宮部みゆきの火車と東野圭吾の手紙が混ざったような印象。 息子ちゃんと娘ちゃんは、幸せになって欲しい。

Posted byブクログ

2021/10/10

宮崎のある町で、不運な事故によって亡くなってしまった谷口大祐という男性。 うちひしがれる家族の元に現れた大祐の兄は、その男は大祐ではないと言う。 この男は、いったい誰なのか。 * 過去について。 愛にとって、過去とはなんだろうか。 愛することに、過去は関係ないという。 愛...

宮崎のある町で、不運な事故によって亡くなってしまった谷口大祐という男性。 うちひしがれる家族の元に現れた大祐の兄は、その男は大祐ではないと言う。 この男は、いったい誰なのか。 * 過去について。 愛にとって、過去とはなんだろうか。 愛することに、過去は関係ないという。 愛した人は、多少過去に家族との不和があったものの、優しく穏やかで、素敵な人だった。 結婚生活は幸せで、子どもにも恵まれた。 でももしあの時、もっと複雑で暗い過去を抱えていると知っていたら。 長男を亡くし、夫と別れ、次男を連れて1人故郷に戻ってきた自分に、彼の闇をともに抱える決断ができただろうか。 * 過去やルーツ。決して変えることのできないその事実が、現在の自分に及ぼす影響について。 旧い日の兄弟との確執。取り返しのつかない判断ミス。在日韓国人。 凶悪犯罪者の、子どもであること。 自分ではどうしようもない過去を変えたいと願うことは、悪いことなのだろうか。 * 里枝の息子、悠人が好きだな。 微妙な年頃だけど、ちゃんといろんなことを考えて、家族を気遣ってあげられる。 優しい子に育ったのは、やはり優しい父親のおかげなんだろう。 ラストの会話、とてもとても良かったな。

Posted byブクログ

2021/10/19

全くの別人として人生を生き直してみたいか―?と問われたら、"絶対にNO"とは言えない自分がいる。若い頃、ふとした遊び心から、出張先で別人になりきってタクシーの運転手さんと世間話をした際の不思議な高揚感は今も記憶に新しい。今作は出自や血縁といった個のアイデンティ...

全くの別人として人生を生き直してみたいか―?と問われたら、"絶対にNO"とは言えない自分がいる。若い頃、ふとした遊び心から、出張先で別人になりきってタクシーの運転手さんと世間話をした際の不思議な高揚感は今も記憶に新しい。今作は出自や血縁といった個のアイデンティティを巡る物語だが、一巡すると序章の持つ色合いが変わり、タイトルの意味合いも広がってくる。静かな諦念を湛える城戸の表情もまるで目に浮かぶよう。著者の主張(のようなもの)が前面に出ている作品は少々苦手なのだが、悠人少年の健気さには只々涙腺が緩むばかり。

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2021/11/22

人は、過去に引きずられる形で現在があって、そしてそれは誰しもが必ず受け入れなければならない生き物としてのサガでもあって、ただ過去を過去として消化しきれず、それゆえにいまを生きることができない人も確かに存在している。その事実に直面したとき、諦観や甘受といった選択をする者もいれば、異...

人は、過去に引きずられる形で現在があって、そしてそれは誰しもが必ず受け入れなければならない生き物としてのサガでもあって、ただ過去を過去として消化しきれず、それゆえにいまを生きることができない人も確かに存在している。その事実に直面したとき、諦観や甘受といった選択をする者もいれば、異なる選択をする者たちもいる。いずれにせよ、私たちは過去の山積の上に日々を連ねていくことから逃れることはできない。これは「生き方」の物語だ。

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2021/10/07

愛した相手の過去が偽りだったとき、その愛の所在はどうなる? 分かち合えた気がしたあの悲しみは、いったい誰のものだったのか? 偽らずには生き続けられなかった彼らのことを思うと、とても非難する気にはなれない。 そして自分の特権性を感じた。 恭一がうんざりするほど嫌な奴だったので、 ...

愛した相手の過去が偽りだったとき、その愛の所在はどうなる? 分かち合えた気がしたあの悲しみは、いったい誰のものだったのか? 偽らずには生き続けられなかった彼らのことを思うと、とても非難する気にはなれない。 そして自分の特権性を感じた。 恭一がうんざりするほど嫌な奴だったので、 正直であることを他人に強いてしまいそうなときには思い出そう。 里枝は亡き夫との思い出を宝物のように仕舞い込み、 城戸は開けたくない疑惑の蓋をそっと閉じる。 同じ人生を続けるための、それぞれのやり方。

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2022/05/15

別人… そもそも誰かと知り合って友達になる、 恋人になる、 結婚する、 どんな時もそれほど過去を気にしないし もちろん生い立ち云々を聞こうと思わないし 実際聞いたこともない 長い付き合いのなかで幼少期の思い出話の中で初めて知ることもあれば、未だ知らないこともたくさんある それは...

別人… そもそも誰かと知り合って友達になる、 恋人になる、 結婚する、 どんな時もそれほど過去を気にしないし もちろん生い立ち云々を聞こうと思わないし 実際聞いたこともない 長い付き合いのなかで幼少期の思い出話の中で初めて知ることもあれば、未だ知らないこともたくさんある それはきっと私が普通に生まれてきて、 普通に家族がいて、 普通に育ってきたから そして、今まで関わってきた人たちが普通だったから… 二度くらい出てきた【普通】って言葉がすごく印象に残ってる 犯罪者家族である原誠が辛い経験を経て他人として生きたいと思うのはなんとなく理解できるが、 谷口大祐が偽ってまで他人として生きていく意味が私には理解できなかった そして、どうでもいいことだけど 私は香織が嫌いだなと思った…

Posted byブクログ