ある男 の商品レビュー
他者の人生を背負う重いテーマだったが、文体が合わないせいか内容が入ってこない。子供にまつわるエピソードがグサグサきて辛い気持ちになる。理解した部分だけでいったらページ数少なくできそう笑。
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『本心』の前日譚の物語。 「もう十分」という言葉のなかには、幸せも不幸も知り尽くした人間のアイロニカルな情感を感じた。
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「ある男」の正体を追う弁護士にフォーカスした物語の流れに惹き込まれた。 重い出自を持つものは幸せになる権利はないのか?という問いが、主人公にも乱反射する群像劇。 音楽やお酒の固有名詞がたくさん出てくるのは、この時代おしゃれだったのでしょうかね。 きれいなところばかりではない、それぞれの人物の多面性が、人間らしく思えた。
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『マチネの終わりに』が合わなかったのですが、この作品は面白かったです。 相変わらず無駄に普段使わない漢字や用語を使うので、読みにくいのが難点ですが。 この作家さんの作品はテーマは面白いので、文章の癖が無い映像化された方が伝わりやすいと思います。 後、気になったのは、147ページの...
『マチネの終わりに』が合わなかったのですが、この作品は面白かったです。 相変わらず無駄に普段使わない漢字や用語を使うので、読みにくいのが難点ですが。 この作家さんの作品はテーマは面白いので、文章の癖が無い映像化された方が伝わりやすいと思います。 後、気になったのは、147ページの伊藤社長と城戸弁護士の会話です。 伊藤社長の「古い山の持ち主を確認するために、戸籍を見ることがあるんですが、権利者が枝分かれして、もうグチャグチャなんですよ。」に対して、城戸は、「戸籍を見る」というのは、「登記簿を見る」の間違いだろうと思ったが、敢えて口にはしなかった。と有るのがよく分からなかったです。 登記簿は、おそらく土地の登記簿謄本の事を言っているのでしょうが、それを見ても今の名義人しか記載されていないので、それを見て伊藤社長が、枝分かれしてグチャグチャにとは言わないかと。おそらく調査をして戸籍謄本を見たからあの表現が出てくるのに弁護士が分からないわけないのに⋯。 作家さんの知識不足か勘違いか。 テーマは面白いので、無駄にインテリぶらない文章の方が、より良い作品になるのにと思います。
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過去とは人を愛すにあたってなんなのか レッテルで人をみるべきではないのか 大介の家族内で侮蔑と迫害を受けて肝臓の移植を押し付けられつつも被害者ぶることすら許されない過去と、xの殺人犯の父親が理由に虐められたことで強化された自分という姿かたちや人格や歴史への嫌悪感は、乱暴ながらも抽象化すれば同じく孤独にあるからこそ、小説を読んで共感するように、大介という人間の歴史に共感しながらxは生きたのか リエと全く同じような境遇をXがしていたら、X自体の境遇だった場合には2人は結婚していなかったかもしれないが、実際はそうではなくリエが惹かれたのはXの孤独と抽象化した"辛い体験"の共有だったため、裏切りでも騙しでもないと言えるのかもしれない 現にリエはxを過去ではなくてその人となりを愛していたし、リエの息子も与えてくれた愛情を愛していた 過去とはきっかけであり、愛情の全てでは無い 肩書きとは形式であり、全てでは無い この本の主題とは全く関係ないけど、リエの息子に対する配慮と理解と成長の喜びと諦めない強さをたたえた愛情や、城戸の粘り強い自己像の探求という自己愛的なものが理由ではあろうとも、暴力的な自分が許せないからといって過度に怒ってしまった息子に次の日ちゃんと対話し向き合い和解しているところが泣きそうになるほど暖かく感じた あとは久しぶりに、語り部が人の孤独と背景を深く感傷的に考えて共感するような小説を読んだため、少し自分も感傷的に慣れて気持ちよかった リエと城戸が芸術作品を見た時の着眼点の違い、Xの描いた中学生のような純粋な風景画、城戸が同情する時に自分を他人の不幸に位置させて見る癖、思考のくせとか人格のくせを描くのが丁寧だった
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主にメインとなる話題は死刑制度についてなのかなと感じた。私的には死刑制度について、賛成である。これは、犯罪は環境要因、遺伝要因から来ているもので、そこにある程度の自由意志は存在しないのではないかと考えている。しかし、その環境要因の中に、今の司法制度があると思う。なので、死刑制度によってある程度の人間が抑制されていることも事実なので、今のままでもいいと考えた。しかし、最近では加害者の肩を持つ警察官も少なくないらしいので、目には目を歯には歯をの精神を捨てることなく、もう少し慎重に、しかしある程度大胆に司法制度の改善も考えてもいい頃なのかもしれない。 この本の全体的な感想は、ストーリーの中間が非常に進まない。城戸の家庭事情が進まなかった。面白くはあるが、メインのストーリーからは遠い話で、個人的にあまりその部分は面白くなかった。特に美涼への恋情などの部分。そういう態度が家族との亀裂を生んでいるんじゃないのかと思った。原敬については非常に好感の持てるキャラで、結構好きになった。
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文章含めすごく難しい内容だった。 作者が伝えたいテーマはたくさんあるんだろうけど、核心は掴めなかった。 Xが悪人ではなくてよかった。 自分の人生がもし元々は他人のもので、自分はそれを途中からもらったのだと考えれば、もっと日々を大切に生きることができるのかもしれない。 妻、母に...
文章含めすごく難しい内容だった。 作者が伝えたいテーマはたくさんあるんだろうけど、核心は掴めなかった。 Xが悪人ではなくてよかった。 自分の人生がもし元々は他人のもので、自分はそれを途中からもらったのだと考えれば、もっと日々を大切に生きることができるのかもしれない。 妻、母になったときに読んだらまた感じ方が変わるのかは気になる。
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重大な犯罪をおかして指名手配されている人間が、別人として生きる。 どうしてそんなことが可能なんだろうと前々から疑問でした。 悪いことをしたらどこかからか必ずばれるし逃げきれない。 社会の目は絶対にごまかせない。 そういう考えが、子供のころからガッチリと根付いているけれど、自分が知らないだけで、社会というのは割と穴だらけなんだなと思いました。 気になって調べてみたら、日本での年間行方不明者は約8万人いて、これは1時間に10人のペースという計算になるそう。 隣に住むおばあさん、散歩中に会うお姉さん、コンビニの店長さん、皆は本当に私の知っている彼らなんだろうか。 そんなことを考えると、なんだか怖くて、少しわくわくしてしまいました。
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ここ3年くらいずっと読みたかった本。読み始めてあれ?どっかで見たことある設定だぞと。記録をひっくり返してみると8年くらい前に読んでた。
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名前や戸籍は記号でしかない。それでいて、とりわけ現代人は記号に依存して生きている。戸籍交換をして幸せを掴み取った原誠と、対極とまではいかないものの、少なからず後悔をしている谷口大祐。子の成長とともに前に進んでいく里枝。 城戸は在日3世であることの悩みを抱え続けていた。何世代も前の木が、今の城戸を作っている。 自殺を2回試みて戸籍交換という手段で短いが確実な、目の前の幸せを得た原誠に対して、美涼との未来は選ばなかった城戸は大祐に対して尊敬と羨望の感情を抱いていたのではないか。 颯太への愛は絶対だとしても、幸せだと言い聞かせて、別の誰かに変身してまで変える勇気がなかった、もしくはそうしようとするほどの深い悲しみではなかったのかと思ってしまった。 この社会では我慢や理不尽からは逃れられないけれど、自分が"いま"どれだけ幸せなのか、足りないならどうするべきなのかそれを実行できるのか。飲み込むのも吐き出すのも正解なんだとは思う。納得感の問題なのだろう。
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