無(最高の状態) の商品レビュー
人は脳内で物語を作り出し、何か不安がよぎるとその不安からさらに悲観的な物語を形成し、不安の火に自ら油を注いでいく。しかし、実際不安に思っていることは97%起こらないという衝撃的な事実。少し思い返せば、わかる気もするが、数字で見た衝撃は大きい。 これまでも多くの脳科学の本などを読...
人は脳内で物語を作り出し、何か不安がよぎるとその不安からさらに悲観的な物語を形成し、不安の火に自ら油を注いでいく。しかし、実際不安に思っていることは97%起こらないという衝撃的な事実。少し思い返せば、わかる気もするが、数字で見た衝撃は大きい。 これまでも多くの脳科学の本などを読んできたが、禅病で自己肥大化が起こってしまうなど、数々の本で「良い」とされていた精神修養法にもデメリットがあり、そことの付き合い方も学ぶことができた。 人生を豊かにするための精神修養のノウハウ本として、非常に参考になる良書。
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世界情勢の変化やその煽りを受けてか、どこか心の中が不安であり、幸せであってもそれがいつか消えてしまうのではないか... そんな背景から手に取った本。 タイトルがなんとも仏教的であり、スピリチュアルな雰囲気だが、内容は論理的であり、文献やデータ等を用いて語られているので説得力があ...
世界情勢の変化やその煽りを受けてか、どこか心の中が不安であり、幸せであってもそれがいつか消えてしまうのではないか... そんな背景から手に取った本。 タイトルがなんとも仏教的であり、スピリチュアルな雰囲気だが、内容は論理的であり、文献やデータ等を用いて語られているので説得力がある。 人間は生まれつきネガティブであり、ネガティブなのが当たり前であるということや、不安や不幸、苦しみは「自己」が作り出すということから本書は始まる。 苦しみや痛みそのものではなく、そこから生み出される「物語」から人は苦しむのだという。 このあたり、個人的にうなずけることばかりだった。 辛い経験をしている最中は「こんなに苦しいのは過去にこんなことがあったせいだ」とおもっていても、今が幸せなら「あのときの経験があったおかげで今が幸せなんだ」と思うのも、自己が生み出した「物語」だ。 辛いときやしんどいとき、何か別のことをしてみたり、忙しくしたりすることで辛さから免れるというのも、「自己」を忘れるからだろう。 自己を忘れれば忘れるほど、人は幸せになるし、自己にとらわれれば囚われるほど、人は不幸になる。 そして、幸せになろう、幸せでなければいけないと幸福を追求するとかえって不幸になるというのも経験上、おおいにうなずけた。 自己から抜け出す技法や精神修養を実際に行うかは別にしても、私たちの行動を縛る「悪法」は読んでおいて損はない。 誰しも当てはまる悪法があるはずなのだから。 この本をお勧めするのは、「はじめに」でも語られているように、未来に明るい展望を感じられない、すべてから逃げたい人や、他人の何気ない発言に傷ついてしまう人、生きる意味を感じられない人におすすめの内容である。
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自我を切り離す話。昨今、瞑想やアファメーションなど仏教思想のビジネススキル化ブームだが、本書は仏教思想(目指すべき姿やその方法)を極力論文による現代科学で説明しようとしている。2600年前に釈迦が実戦によって辿り着いた境地を、現代科学で証明していってる感じ(こじつけもあるのだろう...
自我を切り離す話。昨今、瞑想やアファメーションなど仏教思想のビジネススキル化ブームだが、本書は仏教思想(目指すべき姿やその方法)を極力論文による現代科学で説明しようとしている。2600年前に釈迦が実戦によって辿り着いた境地を、現代科学で証明していってる感じ(こじつけもあるのだろうけど)目新しいことは特になかったけど、自我を切り離す感覚的な理解が深まった気がする。(多分、気のせい)
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人生の答え メモリ解放 ・真の苦しみは“二の矢”が刺さるか否かで決まる ・ヒト以外の動物は明日のことをくよくよ考えない ・意識が完全に現在へ向かった状況では、ただ目の前で世界で起きる情報を処理すればよく、過去や未来に思いをはせる必要がない。p53
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哲学書とか思想書ではなく、飽く迄も万人に向けた生活の為の実践の書。哲学的な思想や科学理論はその為の手段に過ぎず、是自体を解説したり、新説を論じたりするのは本書の目的ではない。 著者の作品は初めて読んだが、参考文献が非常に充実しており、論理的な強度を保証された良書である(尤も...
哲学書とか思想書ではなく、飽く迄も万人に向けた生活の為の実践の書。哲学的な思想や科学理論はその為の手段に過ぎず、是自体を解説したり、新説を論じたりするのは本書の目的ではない。 著者の作品は初めて読んだが、参考文献が非常に充実しており、論理的な強度を保証された良書である(尤も、自分自身はその文献を逐一精査した訳ではないが)と見て良かろう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一言で言うと、 一つの事象に対して無で受けて、無で行う。 二の矢があり、苦痛を覚えるのは人間だけ。 そして、苦しみは自己があるから生まれる。 自己とは、 統一された自信が常にあり、感性を持つ状態。 事象に対しては、 第一矢の後は、 自己を消し、無で捉える。 そして取り組む。 △自己を消す方法には、 止想と観察がある?
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トラブルが起こって一の矢が刺さる 二の矢三の矢は自分の妄想から起こる悪循環である 一ノ矢で止める
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難解で読みにくいが、続きが気になる本。“智慧”のスキル集合体が興味深い。 ①人生経験から得た知識を正しく利用できる ②困難に直面しても不安が少ないまま行動できる ③自分や他人の精神状態を注意深く考察できる 要するに、智慧を持つ者は、人生の経験を実践的な知識に変えるのがうまく、トラ...
難解で読みにくいが、続きが気になる本。“智慧”のスキル集合体が興味深い。 ①人生経験から得た知識を正しく利用できる ②困難に直面しても不安が少ないまま行動できる ③自分や他人の精神状態を注意深く考察できる 要するに、智慧を持つ者は、人生の経験を実践的な知識に変えるのがうまく、トラブルにもあわてずに対処し、他人の心理を読むのも得意な人。英語で言うストリート・スマート。
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最後に書かれていたことが印象に残った。 幸せを追い求めるほど幸福度が下がる傾向があるということ。常に意思が自分に向かってしまう、自己注目の罠に陥るから。 この観点は今までにない発見だった。 また、たくさんの悪法の解説をみて、やはり幼少期の体験が人格形成に大きな影響を及ぼすとい...
最後に書かれていたことが印象に残った。 幸せを追い求めるほど幸福度が下がる傾向があるということ。常に意思が自分に向かってしまう、自己注目の罠に陥るから。 この観点は今までにない発見だった。 また、たくさんの悪法の解説をみて、やはり幼少期の体験が人格形成に大きな影響を及ぼすということを再確認できた。
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「わたし」と「あなた」の境目がなくなり、「心が景色を包んでいる」状態って無敵のメンタルじゃね?と思いました。「観想」はぜひ習得したい。 そして相変わらず、膨大な量の文献を噛み砕いて平易な文章で表せる(自分の言葉で語れる)って凄いなー、と感じさせられます。
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