護られなかった者たちへ の商品レビュー
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ミステリーながら、色々社会問題やミステリーらしい結末もありのめり込んでしまった非常によい小説だと思う。 社会福祉というものが、生活保護を受けるべき人を救うためにある一方で、限られた予算で人を絞らないといけない、救うべき人を見落とすこと、それが誰かを殺すことになること、 でも働かれてる人が悪いわけではないし、救えてる人もいるのに、今回の被害者が悪なのか、加害者が悪なのか、とか自分なりに考えながら読み込んでしまった。 また、護れなかったものへの復讐ではなく、護れなかったものへの復讐を止めること、復讐が無意味であることを教えるのも護るというテーマも素晴らしかった。 きっと面白い小説って、明らかな悪や正義がはっきりしてるものじゃなく、読書の人生観によって、悪や正義がわかれる、読み手が主役になれる内容だと考えさせられた。
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声をあげられない弱者と、ものを言う社会の底辺 日本社会の上辺だけの社会保障の貧しさ 犯罪ニュースの表と裏
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題名だけ見て買った一冊。 生活保護の話 護られなかった者が貧困者だとは思わなかった。 単純に犯罪を犯した者が護られなかった様な話だと思っていた。 本の表紙にも書いてあったが、あまりにも痛切な真実だった いろんな状況を考えてみると小説の中の話でなく実際にありそうな話で余計に切...
題名だけ見て買った一冊。 生活保護の話 護られなかった者が貧困者だとは思わなかった。 単純に犯罪を犯した者が護られなかった様な話だと思っていた。 本の表紙にも書いてあったが、あまりにも痛切な真実だった いろんな状況を考えてみると小説の中の話でなく実際にありそうな話で余計に切なくなる 最後は意外な展開だった。 もちろん殺人を犯した人が一番悪いと思うが、そこに至った経緯を考えると誰が悪者かわからない この話で生活保護の事だけじゃなく、人との繋がりや絆みたいなものなど伝えたかったかもしれないが、事件の真相のほうが衝撃が強くなんとなく悲しみや切なさが残る小説でした。
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この調子でいくとこういう貧困の問題はこの先もっとわるくなりそうだが、生活保護についての国に対する批判も含めて小説として上手い この人の本ははじめて読んだが、映画版もみてみたいとおもう
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仙台市で発見された遺体は餓死によるものだった。 拘束されたまま、飢え苦しませる残酷な殺人。 その裏には貧しい暮らしの中での暖かい光とそれを奪われた絶望とが渦巻いていた。 捜査は怨恨の線で進められたが、犯人はなかなか捜査線上に浮かんでこない。 そして繰り返される悲劇。 そして浮かび...
仙台市で発見された遺体は餓死によるものだった。 拘束されたまま、飢え苦しませる残酷な殺人。 その裏には貧しい暮らしの中での暖かい光とそれを奪われた絶望とが渦巻いていた。 捜査は怨恨の線で進められたが、犯人はなかなか捜査線上に浮かんでこない。 そして繰り返される悲劇。 そして浮かび上がってきた容疑者。悲しい結末。 現在の社会保障に切り込んだ作品。 2024.1.10
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護られなかった者たちへ、このタイトルの重みが読み終わった後にずっしりとくる どんなに全員が真摯に取り組んでいたとしても掬い上げられなかった人たちは悲しいけれど出てきてしまうもので、もっともっと受け止める網が増えていけば溢れてしまうことは減るのかな 映画も観てみたいと思う。
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生活保護に焦点を当てた社会派小説としても、本格ミステリーとしても読みごたえがあった。途中まではミステリーとしてはいまいちかなと誤解してた。やられたね。ごめん。
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社会的問題の勉強にもなり、かつミステリーとしても優れた作品だと思いました。 話の半ばから犯人を追いかけている警官の気持ちとリンクしてしまい、まんまと利根が犯人なんだと騙された上に利根の過去を知ったあとは、ひどい殺人をおかしたくなる気持ちに共感してしまいました。 私は教科書で習った通り、日本は文化的で最低限の生活が保証されている国だと何一つ疑わずに生きてきましたが、本書を読み自分はなんて能天気なこと考えていたんだろうと頭を殴られた思いをしました。 お金を使うには何にでも予算が組まれ予算内でしか対応ができないということ、また予算以上に困窮した人々がいるという事実。この2点を今まで見落として生きてきたことにハッとしました。 ティッシュを最後食べながら亡くなったけいさんのことを考えると自分に今できることはなんだろうと胸が痛くなりました。 この先、さらに貧富の差が広がると言われている日本でこの問題にどう向き合っていくべきかしっかり考えようと思いました。
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序盤は状況描写が多く、なかなか笘篠以下登場人物の内面(厚み)が見えてこずなかなか読み進む事が出来なかった。が、利根が登場してきてから一変、この利根を中心とした展開にどんどんと話にのめり込んだ。 辛い描写も有り、苦しくなったがどうしても最後まで読み切り救いを見いだしたかった。 利根が最後まで思い描いていた人物像で居てくれて良かった。犯人はほぼ予想していた通りだったが、最後そこに繋がるのか……と素直に驚いた。硬派な社会派としての深みとミステリとしてのスリルもあわさった良本。
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生活保護の実態を本当に考えさせる作品。 名作だとは思うけど、一度読んでしまうと結末が分かってしまうので残念。 ミステリーだから仕方ないかな。
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