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護られなかった者たちへ 宝島社文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 宝島社 |
発売年月日 | 2021/07/21 |
JAN | 9784299006332 |


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護られなかった者たちへ
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商品レビュー
4.3
670件のお客様レビュー
映画も見たが、小説は素晴らしかった 社会福祉事情について非常に考えさせる本 印象に残っている作中の中で、生活保護が受けられずに餓死した事案に対し 「無縁仏の火葬代は税金が使用される。生活保護費も税金だ。同じ税金ならば、なぜ生かすことに使ってくれなかったのか」 この言葉が強く刺...
映画も見たが、小説は素晴らしかった 社会福祉事情について非常に考えさせる本 印象に残っている作中の中で、生活保護が受けられずに餓死した事案に対し 「無縁仏の火葬代は税金が使用される。生活保護費も税金だ。同じ税金ならば、なぜ生かすことに使ってくれなかったのか」 この言葉が強く刺さった 出会えてよかった作品
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中山七里氏は非常に多作な作家さんと思う、個人的には岬洋介シリーズを追いかけてはいるものの最新作は読めていない。他にもたくさんのシリーズものを抱えているようで、そのシリーズが次から次へと刊行されている気がする。そんな中でシリーズではないものの映像化された作品をチョイス読了した。以下...
中山七里氏は非常に多作な作家さんと思う、個人的には岬洋介シリーズを追いかけてはいるものの最新作は読めていない。他にもたくさんのシリーズものを抱えているようで、そのシリーズが次から次へと刊行されている気がする。そんな中でシリーズではないものの映像化された作品をチョイス読了した。以下ネタバレあると思われます、注意してお進みください! 中山氏の作風としてはおそらく珍しいのかも?社会派ミステリーといっていいと思うテーマと読後感を与えてくれる。大きな背景として東日本大震災が据えられていること、さらに生活困窮者のセーフティーネット生活保護が大きく関わってくるくる。震災復興が進み始めた仙台市が舞台で連続殺人が発生する、被害者は拉致監禁された後に放置されたうえで餓死するというかなりの残酷的手段をとられている。事件を捜査する刑事と、どうやらなんらかの関わりがあるらしい前科持ちの若者と、二人の視点で物語は進む。 物語が進み、生活保護の現状が詳細に紹介され、この問題に対しての知見が深まるような読者寄りの筆致である。被害者の共通点から、次なるターゲット、そして容疑者である前科持ちの若者が浮かび上がり、警察と容疑者の距離が縮まりつつのサスペンス描写も中山氏の力量がいかんに発揮されている。 合間に若者の過去パートが挟まれ、震災直後に寄り添いあって生きてきた「護られなかった者たち」の無念さ、優しさ、逞しさ、それぞれ非常にリアルに感じられた。それら全てが関わりあっての凶悪事件であるのだが、物語の構成として真犯人は「カンちゃん」であろうと想像するのは難くない。しかしながら最後の最後で「カンちゃん」=〇〇〇とは予想できなかった、これはミステリ作家としての中山氏の見事な手腕であったと思う。 ミステリとしても十分過ぎる出来であったと思うが、より自分に刺さったのはテーマである生活保護についてであった。被害者が時に非情な対応を取ったかもしれないが、周囲の人物評価は正当であり、いわゆる市井の善人であったことは間違いなかったと思う。大きな恨みをかってしまったのだが、そこに個人の責任は果たしてあったのだろうか?それを思うと真犯人の傲慢さが鼻についてしまう、同情する部分を多いのだが、感情の行き場所に戸惑うばかりである。 社会における様々なところで、このような事象は存在していると思う、いわゆる巨悪の根本が「システム」と呼ばれる類のものであった時、みなこのような心の行き場所は失い惑う。震災となんら変わらない全く同質のものであるように思えた。これにどうやって対策を講じるのか?それこそ作者中山氏が読者に投げたボールであるような気がする。 「護れなかった者たちへ」映画 読了後映像化作品を視聴した、ん…はっきりいって原作には及ばない出来栄えだったと断ずる。 まず主演阿部寛氏であるが、直前に見たアニメ「ダンダダン」においてモモちゃんが真似するシーンばかりが浮かんできては、全く彼の演技に集中できなかった。また重要人物「カンちゃん」を演じるのが清原香耶氏であるのだが、性別を女性にしたことによって物語の前提自体が崩れてしまった気がする。福祉事務所職員としての演技はよいと思うのだが、いかんせん物語、事件の根幹に関わる部分ではいただけない。生活保護の問題については十分語られていたと思うのだが、原作ではあまり注力されていない「震災」が大きな背景として存在しており、ちぐはぐ感が否めないのであった。
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作中に出てくる北九州市の事例のように、生活保護を本当に必要としている人に行き渡らず、餓死してしまうような悲劇が日本で起きている。 生活保護を必要としている人が受け取れず、一方で不正受給する人が現れるのはなぜなのか、国が社会保障費の予算を削減するということはどういうことなのか、物語...
作中に出てくる北九州市の事例のように、生活保護を本当に必要としている人に行き渡らず、餓死してしまうような悲劇が日本で起きている。 生活保護を必要としている人が受け取れず、一方で不正受給する人が現れるのはなぜなのか、国が社会保障費の予算を削減するということはどういうことなのか、物語を通じてよく理解できた。 『支給されなかった生活保護費も遺体の焼却と埋葬の費用も同じ税金だ。それなら、どうして生きる目的のために予算を執行してくれなかったのか。』 護られない人が抱く悲しみや怒り、それが社会に向いた時に起こる悲劇。国全体が貧しくなっている今だからこそ、自分たちの税金が生きる目的のために使われているのか、真剣に考えないといけないと思う。 途中で浮かんでくる違和感や疑問も終盤にきちんと回収されて、ミステリーとしても驚きのあるおもしろい内容だった。
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