護られなかった者たちへ の商品レビュー
とっても考えさせられる作品でした。 誰もがみな「善人」「人格者」と評価する、三雲忠勝・城之内猛留の両名が、何者かの手によって餓死させられた…。この事件の真相に迫るのは、宮城県警捜査一課の笘篠と蓮田…彼らは、被害者たちが生活保護の申請及び受給に関しての職務についていたことを知...
とっても考えさせられる作品でした。 誰もがみな「善人」「人格者」と評価する、三雲忠勝・城之内猛留の両名が、何者かの手によって餓死させられた…。この事件の真相に迫るのは、宮城県警捜査一課の笘篠と蓮田…彼らは、被害者たちが生活保護の申請及び受給に関しての職務についていたことを知り、さらに次に狙われるのは当時塩釜保健福祉事務所長だった上崎ではないかと目星をつける…。そして犯人は、知人の生活保護申請で暴行及び放火事件を引き起こし、宮城刑務所を出所したばかりの利根勝久ではないかと睨むのだったが…。 最低限度の生活を営むことが貧困のためできない世帯もあれば、保護費の不正受給の問題もあったりします。生活保護は、「最後の砦」と言われますが、本当に必要な人は、国の世話になるなんて…と遠慮しがちですよね…。そもそもが、申請制なのも問題がありそうだと個人的には思ったりもして…。 この作品内に登場する、遠島けいさんという老婆もそうですよね…。なかなか申請に行こうとせず、それでもようやく利根の説得に応じたのに…なんだかとっても悔しいです。終盤のけいさんの遺言と犯人からの「護られなかった者たちへ」のメッセージに胸が熱くなりました。
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映画は観ていない。 観たくなった。 護られなかった者 自分の生活を護ろうと他を排除する者。社会の矛盾、復讐する者 止める者。 誰もが一人ではないのだけれど、追い詰められた現実社会の中でどれだけの人が救いの声を上げられるだろうか。
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展開が進むにつれ 人物の見え方が変わるのが面白い。 けいさんの豪傑さと温かさがたまりません。 けいさん、カンちゃん、勝久兄ちゃん 家族に恵まれず、貧困な中でも 想い合える関係ができたことに、心が温かくなります。 終わりの展開は、自分の思い込みを いい意味で裏切られ続け、本当に...
展開が進むにつれ 人物の見え方が変わるのが面白い。 けいさんの豪傑さと温かさがたまりません。 けいさん、カンちゃん、勝久兄ちゃん 家族に恵まれず、貧困な中でも 想い合える関係ができたことに、心が温かくなります。 終わりの展開は、自分の思い込みを いい意味で裏切られ続け、本当に面白かったです(*`ω´)b 終盤は、飛行機の中で読みましたが 泣きました(>人<;) おすすめの1冊です!
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この著者はどんでん返しの帝王なのだそうだ。で、この話も最後は見事だったなと。映画化されたから、阿部寛や佐藤健を投影して読んでたのだが、もう一人の主役が… にしても生活保護の闇は深そうだ。ここに書かれた“事実”はおそらく脚色なく本当に存在しているのだろう。 俺だって一歩間違えたら、...
この著者はどんでん返しの帝王なのだそうだ。で、この話も最後は見事だったなと。映画化されたから、阿部寛や佐藤健を投影して読んでたのだが、もう一人の主役が… にしても生活保護の闇は深そうだ。ここに書かれた“事実”はおそらく脚色なく本当に存在しているのだろう。 俺だって一歩間違えたら、いやこれからだって年老いて身体も効かなくなれば、という恐怖は持っているから、身につまされて読んでいた部分はあるかな。 加えて震災。これについては、書ききれなかったのか、いやこちらが読み取れていないのか。
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震災後の仙台が舞台となり、「殺人事件」と「生活保護」がテーマである。利根・けいさん・カンちゃんのエピソードは苦しくて涙が出た。「助けたい」と思ったことを大切にしていきたいし、助けを求める声が小さい善人を見たら一緒に声を出してあげたい。この本を読んだ人が増えれば増えるほど、世界に優...
震災後の仙台が舞台となり、「殺人事件」と「生活保護」がテーマである。利根・けいさん・カンちゃんのエピソードは苦しくて涙が出た。「助けたい」と思ったことを大切にしていきたいし、助けを求める声が小さい善人を見たら一緒に声を出してあげたい。この本を読んだ人が増えれば増えるほど、世界に優しさが少しずつ増えて欲しい。 「生活保護」というワードと大まかな仕組み知っていたが、そのシステムが孕む課題はこの本を通して学ぶこととなった。そもそも何故義務教育で習わないのか…。「必要になった時に聞けばいい」それで済ませてきた結果が"護られない"なのではないか?正しい知識が無いから、「生活保護なんてだらしない」「税金の無駄遣い」なんていう偏見が横行し、保護されるべき人が肩身の狭い思いをする。「善人というのはいつだって被害者になってしまう」これは序盤に登場したセリフだが、この本の趣旨とも言えるほど深いセリフであり、最後のSNSに投稿された文章に直結する。 また、経済困窮者の悪循環も気になる課題であった。塾に通わなければ他の子と差がついてしまう。塾に通わなければ職業選択の幅も狭まり、低所得に陥る悪循環。経済格差は教育分野でももちろん問題視されているが、正直なところ格差の影響は教師次第だと感じる。塾講師は教えのプロが多く選択権もあるが、学校教員は選ぶことができず当たりハズレがある。そうすると塾を頼らざるを得ないこともあるだろう。ただ、最近はYouTubeなどインターネットが発達し、無料で塾レベルの指導を受けることができる。経済格差の悪循環が少しでも改善されることを願っている。 ※以下ネタバレあり ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 社会問題をテーマにした本は勉強にもなるし考えさせられる。ただ、小説としては少し読みにくさがあった。最初から利根は2人を殺したと言っていないことから真犯人存在の予想は着く。空港での下りは利根の視点と笘篠の視点から交互に描かれており、途中までは臨場感があったが捕まる瞬間が呆気ない。「真犯人は他にいるよ」と匂わせしすぎていた。その割には、利根と真犯人は連絡を取っていなかったのに丁度出所したあたりから事件が起こり始めた。「八年も経てば立派な大人だ」という理由だけではどうも苦しい気がする…。さらに、囚人仲間からノウハウを聞かされるというミスリードがあったが、だとすると真犯人の周到さはどこから?と、話題がリアルなだけに細かいところが気になって仕方がなかった。
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タイトルの意味は読み終わって腑に落ちる。普段読まないジャンルだからこそ読んで良かった。生活保護を巡る社会の実態について考えさせられた。結局、声の大きい強欲で図々しい人が得をして、謙虚で他人に迷惑をかけないようにする善人が損をする。勿論そんな社会がまかり通ってはいけないのだけど、、...
タイトルの意味は読み終わって腑に落ちる。普段読まないジャンルだからこそ読んで良かった。生活保護を巡る社会の実態について考えさせられた。結局、声の大きい強欲で図々しい人が得をして、謙虚で他人に迷惑をかけないようにする善人が損をする。勿論そんな社会がまかり通ってはいけないのだけど、、 ミステリーとしても中々引き込まれる内容だった。
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生活保護に震災と重い話ですが、なんて言ったらいいんだろ…すげー(語彙力ひど)と圧倒されました。 なかりお薦め
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小説を読んだあとに、映画を観た。2時間の中に詰め込むのはムリだと思う。絶対絶対、小説で読みたい。じゃないと、この護られなかった人たちの想いは伝わらないなぁ~って。
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生活に困窮してると言われても、働く能力がある人とか援助してくれる身内がいる人が生活保護の審査を落とされるのは納得できる。 国民の権利とは言え、国のお金を使うわけだから厳しく審査されるのも納得できる。 生活保護を不正受給する人がいたり、生活保護を受ける人はだらしないという印象を持っ...
生活に困窮してると言われても、働く能力がある人とか援助してくれる身内がいる人が生活保護の審査を落とされるのは納得できる。 国民の権利とは言え、国のお金を使うわけだから厳しく審査されるのも納得できる。 生活保護を不正受給する人がいたり、生活保護を受ける人はだらしないという印象を持ってる人がいるのせいで、きちんと受ける権利を持ってる人が躊躇ってしまうのは残念。 大変なのは分かるんだけどね、って断らなければならないのは辛いよなあ。 そんな事ばかり考えてたら仕事にならないんだろうけど、想像以上に大変な仕事なんだろうなあと思った。
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真実に気付いたときから涙が止まらなかった。 福祉事務所で働いてたから生活保護を取り巻く空気感が容易に想像できて、思い出して苦しくなった。 ここまで極端なことは滅多にないにしろ、似たような状況はどこの行政でもよくある場面だと思う。 社会保障とは…深く考えさせられた。 追記 読了後...
真実に気付いたときから涙が止まらなかった。 福祉事務所で働いてたから生活保護を取り巻く空気感が容易に想像できて、思い出して苦しくなった。 ここまで極端なことは滅多にないにしろ、似たような状況はどこの行政でもよくある場面だと思う。 社会保障とは…深く考えさせられた。 追記 読了後すぐにアマプラで映画版も観た。 原作と設定が所々違うのはあるあるとして…人物像とか背景とか絆とかが結構端折られてる&変わってるから原作とだいぶ印象が変わるかも。
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