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百花 の商品レビュー

3.6

158件のお客様レビュー

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2024/09/14

認知症の母百合子と息子の泉。 泉には同じレコーディング会社に所属する妻がいて、もうすぐ子どもも生まれる。 認知症の母と生と死と。題材はありきたり。 文章表現もちょっとくどめ。 と感じていたが、母百合子と泉の空白の1年間。それが突然出てきて、展開としておもしろかった。

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2024/09/04

覚悟してたけど、やっぱり号泣。 母親を亡くした時のことを思い出して重ねてしまう。認知症介護の難しさがよく現されている。 仕事で関わるとつい、ご家族にもっと親身になってほしいとか、もっと介護に時間を割いてほしいとか思ってしまうが、そんな簡単なことではない。息子にも、息子自身の人生が...

覚悟してたけど、やっぱり号泣。 母親を亡くした時のことを思い出して重ねてしまう。認知症介護の難しさがよく現されている。 仕事で関わるとつい、ご家族にもっと親身になってほしいとか、もっと介護に時間を割いてほしいとか思ってしまうが、そんな簡単なことではない。息子にも、息子自身の人生があり、生活がある。それぞれの家族ごとの歴史があり、距離感や親密度には違いがある。

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2024/08/21

「あんなに嬉しかったのに、どうして忘れてしまったんだろう。」という言葉だけで十分だと思います。どんなに自分にとって大切な出来事だったとしても、色とか形とか目に焼き付けたはずのものは少しずつ見えなくなっていくし、音や声は聞こえなくなっていくし、触れられなくなるし匂いも味もしなくなる...

「あんなに嬉しかったのに、どうして忘れてしまったんだろう。」という言葉だけで十分だと思います。どんなに自分にとって大切な出来事だったとしても、色とか形とか目に焼き付けたはずのものは少しずつ見えなくなっていくし、音や声は聞こえなくなっていくし、触れられなくなるし匂いも味もしなくなる。でも、そのとき抱いた感情は自分の世界の糧になって残っているんだと思います。そしてそれがある限り、なにか不意のきっかけでそれが思い出せることもある。忘れてしまうけれど、なかったことにはならないし、その思い出を大切に思うきもちを否定する必要はない、と思わせてくれました。いつか全部忘れてしまうんだという生き方はちょっと冷たすぎるけれど、忘れてしまうことを受け入れて、将来のわたしが幸せだったと思うであろう今日を大切に生きていきたいです。

Posted byブクログ

2024/08/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

認知症の母、百合子とその息子、泉の物語。 シングルマザーとして女手ひとつで育てた百合子が認知症に侵され忘れていく一方で、かつての記憶を思い出す泉が対照的な一作。 親と子の互いを思いやる気持ちや視点の違いなど細かい描写が面白い。 ただ、結局のところ印象的なのは「あなたはきっと忘れる」という最後の一言。素敵なことも感動したことも結局押し出されるようにして記憶から消えていく。その儚さや虚しさが存分に描かれており心にグッとくる。 「失っていくことが大人になるということ」というのはあまりにも寂しいが、認知症という誰にでも起こり得て、失う人とそれを支える人の妙なリアリティとバランスが他人事とは思えない一作だった。 近いうち、自分にも泉か、百合子か、いずれかの立場になるかもしれないと思うとどうしても恐怖を感じずにはいられない。

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2024/08/18

認知症になった時、私はどんなことを口ずさんで、なにを覚えているのだろう。 一緒に過ごした人とさえ、残る記憶が異なる。 大切な人と過ごした大切な記憶であることは変わらないのが美しいと思った。 忘れることは悪いことではない。

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2024/08/14

認知症の母と息子の話。 物語がかなりリアルで序盤は読んでいて辛かった。 認知症の母親目線の語り口が特にリアルで素晴らしかった。

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2024/07/24

泉の忘れている記憶と百合子の覚えている記憶がうまく重ならない部分には悔しい気持ちになった。泉が覚えてて欲しい記憶を百合子が徐々に忘れていく描写も胸がとても苦しくなった。何かを失っていくことが大人になることという言葉が心に残った。記憶は人間の宝物だと思う。読み終えた後喪失感いっぱい...

泉の忘れている記憶と百合子の覚えている記憶がうまく重ならない部分には悔しい気持ちになった。泉が覚えてて欲しい記憶を百合子が徐々に忘れていく描写も胸がとても苦しくなった。何かを失っていくことが大人になることという言葉が心に残った。記憶は人間の宝物だと思う。読み終えた後喪失感いっぱいになったが、自分の今生きている時間や、関わってくれている家族友人全ての人を大事にしたいと感じる一冊だった。

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2024/07/08

認知症になったことを息子に隠して生きている母と、そのことに違和感を感じつつも日々の生活の忙しさに流され後回しになり、気付いた時には症状が進んでいる。 母が息子をどれほど大事に想っているか知れば知るほど、当の母は記憶を失っていく。 認知症って本人も辛いけど、周りの人も辛くさせてしま...

認知症になったことを息子に隠して生きている母と、そのことに違和感を感じつつも日々の生活の忙しさに流され後回しになり、気付いた時には症状が進んでいる。 母が息子をどれほど大事に想っているか知れば知るほど、当の母は記憶を失っていく。 認知症って本人も辛いけど、周りの人も辛くさせてしまう…

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2024/07/07

記憶を失っていく母 記憶を取り戻していく息子 認知症の母を息子の視点で記憶をめぐる。 人間は記憶でできている。そうかもしれない。さまざまな記憶を身体中に宿し、忘れたり思い出したりしてバランスをとっているのかも...記憶を失うのは怖い 失ってしまえばわからないのだからまぁいっか‼...

記憶を失っていく母 記憶を取り戻していく息子 認知症の母を息子の視点で記憶をめぐる。 人間は記憶でできている。そうかもしれない。さまざまな記憶を身体中に宿し、忘れたり思い出したりしてバランスをとっているのかも...記憶を失うのは怖い 失ってしまえばわからないのだからまぁいっか‼︎

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2024/06/26

結婚育児に介護に仕事 マジで大変なんだろうな ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 失っていくということが大人になるということなのかもしれない

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