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百花 の商品レビュー

3.6

158件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

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  3. 3つ

    54

  4. 2つ

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2023/07/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読んでて途中苦しくなってきたけど 悲しい事も忘れられるから それはそれで良いのかなぁ と、だんだんそんな気になってきました。。 子供を置いて恋を選んでも 震災があった時 口にしてたのは息子の名前 結局、恋ではなく母に戻る 全て自分で選んだ事 それを忘れて行く 切ないけど 最後の息子との時間は 素敵な時間だったと思いました。。

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2023/06/29

新任アシスタントさんとの会話の中で出会った本書。 読了後に映画化されているのだと気づく。 一文に複数人の対話という文体に、読み始めは戸惑ったが、改行のない、カッコもない対話の流れが寧ろ自然に入ってきてイメージさせる。 物語の大筋は家族とは、大人になるとはといったメッセージが込め...

新任アシスタントさんとの会話の中で出会った本書。 読了後に映画化されているのだと気づく。 一文に複数人の対話という文体に、読み始めは戸惑ったが、改行のない、カッコもない対話の流れが寧ろ自然に入ってきてイメージさせる。 物語の大筋は家族とは、大人になるとはといったメッセージが込められている印象だが、クライマックスに涙腺が緩んだ。 家族と見た景色、忘れているが心の奥底にある思い出を、噛み締める日にまた出会いたい一冊でした。

Posted byブクログ

2023/06/25

認知症の母親百合子とその息子泉の物語。 読み初めに泉が息子とはわからず、どういう関係?って混乱してしまいました(笑) 認知症は厳しく残酷な病気だと思います。 徐々に失われていく記憶。本人も周りの人たちも哀しくなってしまう病気。 その介護の大変さ。 百合子は徐々に記憶を失ってい...

認知症の母親百合子とその息子泉の物語。 読み初めに泉が息子とはわからず、どういう関係?って混乱してしまいました(笑) 認知症は厳しく残酷な病気だと思います。 徐々に失われていく記憶。本人も周りの人たちも哀しくなってしまう病気。 その介護の大変さ。 百合子は徐々に記憶を失っていきますが、それと合わせて、泉は思い出を取り戻していきます。 徘徊の裏側にあるもの 微妙な二人の親子関係は、ある事件が関係していました。 本書の中で忘れられないのが、2つ ひとつは百合子のメモ 自らの記憶が途切れていくことを恐れて残していたメモ 息子に謝っている。 目頭が熱くなります。 そして、半分の花火 諏訪湖の水上花火って思いますよね。 しかし、百合子が見たかった半分の花火とは.. これもぐっとくるエピソードです。 映画も見てみたい.

Posted byブクログ

2023/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

菅田将暉が出演する映画の予告を見て気になって読み始めたものの、つらくて途中一度読むのをストップして、数ヶ月後もう一度読みなおした。 認知症の母親を介護する様子、お風呂のシーンの描写、息子の気持ちも母親の気持ちも想像するだけでつらい。 亡くなった祖母が、粗相をしてしまって何度も母親に謝っていた時の申し訳なさそうな顔を思い出した。 いつか、自分もそんなふうに親を介護する日が来るのだろうか。自分も年をとっているのだから親が老いるのも当たり前だけど、ふと悲しくなる。 二人暮らしで、息子を置いて駆け落ちというだけでも信じられないけれど、後になってその1年の日記が見つかるなんて。子どもは母親の女の顔なんて知りたくないと思う。 もし、自分が認知症で記憶を失うとしたら、 何が残るのだろうか。記憶を選べるのなら、できるだけ幸せな気持ちや思い出を留めておきたい。 そのために、日記を書いたり写真をふりかえることは有効なんだろうか。 記憶が失われていくなかでも、息子への愛情が感じられるのは、素敵なことだと思った。後悔もだけれど。 ちょっと自分が元気な時でないとつらくなりそうだけど、映画もいつか見てみたい。

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2023/06/17

最近読んで良かった本ある?と聞かれたらこの本をおすすめしたいです。 認知症になった母親と息子との時間は人生の答え合わせをする時間になります。 人の弱さ、でもそこにある愛情や後悔に、生きていく上でどうしようもないやりきれなさ、出来てしまった心の隙間を互いに埋めていきます。 互いの愛...

最近読んで良かった本ある?と聞かれたらこの本をおすすめしたいです。 認知症になった母親と息子との時間は人生の答え合わせをする時間になります。 人の弱さ、でもそこにある愛情や後悔に、生きていく上でどうしようもないやりきれなさ、出来てしまった心の隙間を互いに埋めていきます。 互いの愛情に気付いてからのお別れに許しをみます。 次は映画を観るのが楽しみです。

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2023/06/13

介護は突然始まって突然終わる。その事故のような出来事に翻弄される毎日をやり過ごす中で、心無い言葉や過去に傷つく事もあれば、思いがけない温かさや思い出に救われる事もある。そんな日々を思い出す一冊でした。

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2023/06/06

認知症が進む母、出産が間近の妻、母子家庭で育ち、母が姿を消していた期間もあった。愛情と緊張、自分は父親になれるのだろうかという不安、様々な記憶が交錯する中、薄れていく記憶と忘れたくなかった記憶があった。「半分の花火」のイメージが残る。

Posted byブクログ

2023/06/05

川村元気さんの作品は2冊目。前回読んだ「世界から猫が消えたなら」は個人的には今一つで合わないかなと思ったが、本作は映画の感じが良さそうだったので読んでみた。 ストーリーの本筋である母と息子のやり取りはとても切なく泣ける箇所も度々あったが、息子の家庭や職場での問題ごとや母の日記の内...

川村元気さんの作品は2冊目。前回読んだ「世界から猫が消えたなら」は個人的には今一つで合わないかなと思ったが、本作は映画の感じが良さそうだったので読んでみた。 ストーリーの本筋である母と息子のやり取りはとても切なく泣ける箇所も度々あったが、息子の家庭や職場での問題ごとや母の日記の内容とかの外堀話は正直盛り上がりに欠けたし、本当に必要だったのかとも思ってしまった。 とは言え、親をあらためて大切に想え、気持ちが優しくなる効果は十分得られる一冊である。

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2023/06/01

(audibleにて) 最初から最後まで、流れるように読めた(聴けた)。 自分の親が同じような状況になれば…と考えさせられる部分もあったが、私には優しい物語過ぎたかな。

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2023/05/25

【忘れて失われる記憶の中で、蘇り残り続ける物】 認知症と診断された母を仕事をしながら支える泉の愛と記憶の物語。 歳を経ると人は子供返りして、注目して欲しいが為に問題行動を起こし、愛情を試す。 親という物は、子供にとっては切っても切れぬ呪縛のような物。 母が認知症になったのに、...

【忘れて失われる記憶の中で、蘇り残り続ける物】 認知症と診断された母を仕事をしながら支える泉の愛と記憶の物語。 歳を経ると人は子供返りして、注目して欲しいが為に問題行動を起こし、愛情を試す。 親という物は、子供にとっては切っても切れぬ呪縛のような物。 母が認知症になったのに、眼の前の日常の些事に後回しにしてしまう泉。 この病気によって失われていく記憶の中で留まり続ける母らしさ。 生活が壊れていく中でそれでも守り続けた物。 日記を紐解く中で泉の欠落していた物が鮮明に蘇る。 母と過ごした百花のように美しい記憶だけが残るのだ。

Posted byブクログ