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百花 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2021/07/07 |
JAN | 9784167917166 |
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百花
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商品レビュー
3.6
147件のお客様レビュー
認知症になった母と息子を中心に広がる話。 介護の本人や家族の葛藤などが描かれていて、一日一日や記憶を大切にしたいと思える。 過去・記憶を、振り返りながら介護・病気に奮闘する。親子の絆や思い出の会話などリアルに描かれている。
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中学二年の時に一年間母から“捨てられた”過去があるというのに、戸惑いながらも息子の泉が献身的で優しい。戻ってきた母を受け入れた当時も、認知症になった母を徐々に受け入れていく現在も精神が落ち着いた大人だな。 テーマの「記憶」より、親と子の立場や役割は時間が経つにつれて逆転していくのだと、その関係性の変転をしみじみ感じる。 子を残して出奔する行動は理解し難いが、認知症になった百合子が常に息子のことを心配し姿を探している不安定な気持ちには同じ母として胸が痛くなった。 息子の記憶に残るのはどんな自分なのだろう。 映像化作品は見ていないが、読みながら百合子は原田美枝子さんのイメージですぐ脳内で再現できた。泉のイメージはなぜか最初から最後まで星野源さん。
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『億男』や『4月になれば彼女は』なども書かれている川村元気さんによる母親の認知症介護をテーマにした小説。 ぼく自身、祖母が認知症で介護をしているため不安や怒り、やるせなさ、悲しさといったありとあらゆる感情に共感しながら読めました。 小説の中で認知症の母親は1度、主人公であ...
『億男』や『4月になれば彼女は』なども書かれている川村元気さんによる母親の認知症介護をテーマにした小説。 ぼく自身、祖母が認知症で介護をしているため不安や怒り、やるせなさ、悲しさといったありとあらゆる感情に共感しながら読めました。 小説の中で認知症の母親は1度、主人公である息子「泉」を捨て不倫相手のもとへ行ってしまい、1年間帰ってこなくなります。それが直接の原因ではありませんが、母との思い出を極端に思い出せなくなる泉。そんな折に母親の認知症が発覚。 母親は自分のことを忘れていきますが、なぜかそれと引き換えかのように、泉は幼いころの母親との記憶が蘇ってきます。 自分と母親の『今』に向き合う、考えさせられる内容となっています。 今読めてよかった。心の底から、そう思いました。
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