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台北プライベートアイ の商品レビュー

3.7

46件のお客様レビュー

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2024/08/18

主人公の呉誠をはじめ、登場人物たちが何とも魅力的! 劇作家で大学教授だった呉誠は、酒席での失態をきっかけに教職を捨て、演劇界とも縁を切り、 台北の街外れに引っ越して私立探偵の看板を上げる。 (探偵としての知識は推理小説から得たという素人www) 妻にも見捨てられた、ちょっと残念...

主人公の呉誠をはじめ、登場人物たちが何とも魅力的! 劇作家で大学教授だった呉誠は、酒席での失態をきっかけに教職を捨て、演劇界とも縁を切り、 台北の街外れに引っ越して私立探偵の看板を上げる。 (探偵としての知識は推理小説から得たという素人www) 妻にも見捨てられた、ちょっと残念な中年男だ。 おまけに長年、パニック障害と付き合っている。 性格も少々面倒くさい感じだけど、お人好しで憎めないんだなぁ(笑) 友人たちもお節介で心優しく、母親はパワフル! 良いなと思ったのは、台北の街の描写が丁寧なのはもちろん、台湾人の気質や台湾社会の特徴なんかも、ちょいちょい描かれているところ。 世界の連続殺人犯ランキング、その理由と考察なども興味深い。 読み始めは、台湾人の名前や土地の名称が頭に入らなくて、なかなか物語に入り込めなかったが、途中から読むスピード急加速! ある日呉誠は、世間を騒がせる連続殺人事件の容疑者になってしまうのだが、そこからはもう面白くて面白くて、途中で止められない! 是非、続編も読まねば!(⁠ ⁠╹⁠▽⁠╹⁠ ⁠) この作品は、autumn522akiさんのレビューから面白そうと思い、手に取りました。 ありがとうございます♪

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2024/06/20

今年のマイベストテン間違いなし 台北に新たな私立探偵が誕生しました! 最近あまり読んでなかったハードボイルドだが、改めて好きなことを再確認 主人公は二枚目ではなく中年の危機が疑われる男で、今の私に響くところが満載でした 台湾の民情も描かれているので

Posted byブクログ

2024/06/16

★5 ザ・探偵小説!台北で発生した連続殺人事件、人情味あふれる探偵が大暴れ #台北プライベートアイ ■あらすじ かつて大学の演劇学部教授であった主人公の呉誠は、私立探偵として生業を始めようとしていた。最初の事件は家庭内の困りごとを調査する仕事、素人探偵ながらも呉誠は台北の街を奔...

★5 ザ・探偵小説!台北で発生した連続殺人事件、人情味あふれる探偵が大暴れ #台北プライベートアイ ■あらすじ かつて大学の演劇学部教授であった主人公の呉誠は、私立探偵として生業を始めようとしていた。最初の事件は家庭内の困りごとを調査する仕事、素人探偵ながらも呉誠は台北の街を奔走する。同じ頃、台北では連続殺人事件が発生、街中が震撼する事件に呉誠は巻き込まれてしまい… ■きっと読みたくなるレビュー おもろい!★5 これぞ探偵小説。 なんといってもイチ推しポイントは、主人公の呉誠のお人柄。ハードな事件に相対しながらも、自分本位になったり、人に迷惑をかけるようなことは絶対しない。友達おもいで人情味に溢れているイイ奴なんです。しかも頭もいい!カッコイイ! しかし言動はなかなかクレイジーで突拍子がなさすぎ、若干イタイ奴。そして女性関係などセンシティブなことに対しては超ダサいんですよ。でもそこが愛せるんです。フーテンの寅さんと探偵物語の松田優作を足して二で割った感じかしら。 他にも魅力あふれる登場人物が多くて、すっかり世界に入り込んじゃいましたよ。街の友人や手下とも言える巡査、信用されてない家族、ゲスイ弁護士、お色気夫人、鼻持ちならない刑事部長などなど。分かりやすく人間性もイメージしやすいし、呉誠との会話のやりとりが楽しいんですよね。 また本書は台北の街並みや雰囲気が克明に描かれていて、住んでいる人々の顔が目に浮かんでくる。日本やアメリカなど世界各国との比較考察してる描写もあり、なかなか興味深い見解でした。 中盤あたりからメインの連続殺人事件に取り組むことになる。というか巻き込まれるんですが、この導入部分も馬鹿馬鹿しくもシリアスでおもろいんですよ。まさにドタバタ劇。事件が発展していく様も、捜査が進んでいく様も、読み応えがあってバッチシですね。 最後に犯人の動機は許せなかった。こういう持論を押し付ける奴、大っ嫌いなんですよね。はー腹が立ち過ぎて、おもわず叫んでしまった… ネタバレ気味だったらごめんなさい。まっすぐストレートな探偵小説、大好きな作品でした。続編も期待しています! ■ぜっさん推しポイント 本書の根底には、監視社会やプライベート問題が見え隠れする。タイトルにつけられた「PRIVATE EYES」はもちろん、物語の中では度が過ぎたマスコミ報道だったり、事件解決のための監視カメラ捜査などが強めに表現されている。 情報化社会はメリットが多いけど、反面個人を守ることが難しくなってしまうでしょう。妄想や思い込みが発展すると、誹謗中傷やストーカー犯罪にもつながることになる。個人の目線と社会と目線… どこの国でも、現代病ともいえる社会問題ですね。

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2024/04/03
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楽しめた。台北の地名がいろいろ出てくるのがよい。キャラクターも個性的。ただ、犯行が凝り過ぎのような、もう少しシンプルでもいいような。

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2024/03/08

劇作家で大学教授でもある職を投げうち、台北の路地裏・臥龍街に隠居した私立探偵・呉誠が連続殺人事件に巻き込まれる探偵物語。 なんだかめんどくさいキャラな主人公で最初はイライラしたりもしたけれど、小説の他の登場人物たちも台湾の人たちはやっぱり人間味があって温かくて、彼らの仲間になっ...

劇作家で大学教授でもある職を投げうち、台北の路地裏・臥龍街に隠居した私立探偵・呉誠が連続殺人事件に巻き込まれる探偵物語。 なんだかめんどくさいキャラな主人公で最初はイライラしたりもしたけれど、小説の他の登場人物たちも台湾の人たちはやっぱり人間味があって温かくて、彼らの仲間になった気分で楽しめました。 今まで読んだ台湾が舞台の小説とはまたひと味違って、別の台湾の一面が感じられたのも嬉しいことです。 淡水が舞台の続編が台湾で発表されているそうなので翻訳されるのが楽しみです。

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2023/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 後半戦は、素晴らしいスピード感だった。  ハチャメチャな楽しさも、心の悩ましさもあるけど、よく出来たミステリーだった。  量産してくれなくて良いから、時々会いたい。  ただ、何か若者すぎないか呉誠は。

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2023/04/07

翻訳ものだし380頁、しかも二段組、読み切れるか不安でしたが最後まで読んでよかった!最初は主人公の過去や内面についての語りが挟まれて、少し読みづらかったけど、最初の依頼が動き始めてからはすらすら読めました。宗教に関連する話が難しく感じたけど、次作も既に出ているらしいので翻訳された...

翻訳ものだし380頁、しかも二段組、読み切れるか不安でしたが最後まで読んでよかった!最初は主人公の過去や内面についての語りが挟まれて、少し読みづらかったけど、最初の依頼が動き始めてからはすらすら読めました。宗教に関連する話が難しく感じたけど、次作も既に出ているらしいので翻訳されたらまた読んでみたい。

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2024/01/16

「ベッドの上に横になって本を読んでいると、心はすっかり文学の世界に入りこみ、存在を忘れ、不眠症の恐怖を忘れた。かすかに不安を感じたときは、また、体をつねりながら、本を読めば大丈夫だった」 そんな文章を読んでいる自分もまた、存在を忘れ、心は台北の路地裏を歩き始めるのだった。

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2022/12/11

台北の雑踏感が伝わってきて懐かしかった。事件に関係ないことも含めて主人公の語りがとにかく多い。翻訳がいいこともあり多弁に飲まれる感じが気持ちよかった。

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2022/10/12

元大学教授で脚本家の呉誠(ウー・チェン)が私立探偵を始めたときの物語。呉の少しいい加減な性格は西洋のハードボイルド探偵に近いイメージ。自分の中では台湾の人って真面目なイメージがあるので、台湾らしくないなあと感じた。もちろんいい意味での驚きでもある。物語では事件を解決する探偵が連続...

元大学教授で脚本家の呉誠(ウー・チェン)が私立探偵を始めたときの物語。呉の少しいい加減な性格は西洋のハードボイルド探偵に近いイメージ。自分の中では台湾の人って真面目なイメージがあるので、台湾らしくないなあと感じた。もちろんいい意味での驚きでもある。物語では事件を解決する探偵が連続殺人事件に巻き込まれる。自分自身の事件を自分で解決する。なぜ探偵が巻き込まれるのか、被害者はなぜ殺されなければならなかったのか、犯人の目的は何か、謎は多い。最後はアクション要素が大きくなり、一気に解決まで進む。あとがきによると本作品は台湾人論にもなっているとのこと。台湾の市井の人々や警察組織の日常が分かった気がした。

Posted byブクログ