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台北プライベートアイ の商品レビュー

3.7

46件のお客様レビュー

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2021/07/11

人生初の台湾小説! 後書きにある通り、作者の紀蔚然さん目線の台湾観がたっぷりと主人公の吳城の思考に反映されている。話の最中に出てくる、日本武士道の捉え方などは読んでいて非常に面白かった。地理的にも歴史的にも関わりの大きい台湾人から観た日本観というのは、私的には新鮮だった。 ス...

人生初の台湾小説! 後書きにある通り、作者の紀蔚然さん目線の台湾観がたっぷりと主人公の吳城の思考に反映されている。話の最中に出てくる、日本武士道の捉え方などは読んでいて非常に面白かった。地理的にも歴史的にも関わりの大きい台湾人から観た日本観というのは、私的には新鮮だった。 ストーリーとしては、後半でやっと盛り上がってきたかなぁという印象でした。何より、言い回しが非常にくどい部分が多く、また抽象的な表現もふんだんに使われるので、頭を使うというか、サラッと読むことはなかなかできない。もちろん、それらのパートが、この作品の展開や結末に大きく関わる部分であるし、作品自体の重厚感、満足感に大きく寄与してるので、一概にダメとはいえない。ただ、やはり前半部分読み進めるのに少々体力がいる。 総評としては楽しめた小説だったので、2も翻訳されたら、読んでみようと思います!

Posted byブクログ

2021/06/28

これは面白い。ミッドサマーの候に、ヘニングマンケルと同じ読後感とは。普通の感覚、思考が日本でも台北でもイースタでも感じることができるとは。

Posted byブクログ

2021/06/26

kuma0504は、2017年1月3日(火) 台湾旅行最終日の6日目の午前中、当てのない散歩に出かけた。台北駅前から東へ青島東路を歩く。日本統治時代の古そうな家屋を眺めながら、やがて中正区の斎東街を過ぎて昔も今も高級住宅地だったところを過ぎる。文化里の公民館には掲示板があり、「寒...

kuma0504は、2017年1月3日(火) 台湾旅行最終日の6日目の午前中、当てのない散歩に出かけた。台北駅前から東へ青島東路を歩く。日本統治時代の古そうな家屋を眺めながら、やがて中正区の斎東街を過ぎて昔も今も高級住宅地だったところを過ぎる。文化里の公民館には掲示板があり、「寒冬送暖(お茶会)」や「農民暦・月暦」の無料配布の案内チラシなどが貼られていた。金山南路と仁愛路の交差点を過ぎて、kuma0504は永康街に入った。庶民の台所たる賑やかなところを通り過ぎると、和平路にぶち当たり大安森林公園に入った。公園には時々リスがいるのだが、今日は出会わなかった。南の出口からお粥街に入り永和豆漿店で遅い朝食を食べて、地下鉄大安駅から台北駅に帰った。 台北の地理に詳しい人が読んだのならば、kuma0504がどのように歩いたのか、手にとるようにわかるだろう。特にあらゆる道路は名前がついているので、どの道とどの道との交差点かを言えば、誰もがその場所を特定できる。台北は台湾という国の首都ではあるが、その中心部の中心地は、このように朝の散歩で一回りできるほどの広さなのである。本書には目次の後に台北市地図がある。それを見ると、終了地点とした大安駅から、もし30分ほど更に東へ足を延ばしたならば、kuma0504は本書の主人公呉誠の散歩コース、臥龍街周辺にたどり着いただろう。そうしたら、それまでは碁盤の目のように道路が交差していたのに、突然迷路のような昔ながらの町の中に入ったに違いない。本書は臥龍街を舞台にして、突然迷路のようなサスペンスが始まる探偵小説である。 呉誠(ウー・チェン)は、プライベートアイ(私立探偵)ではあるが、一方では台北という新しくて古い街を縦横に歩き回るプライベートアイズ(秘密の目)を持った男であり、その目を通して魅力的な街を散歩した気分になる本でもある。元刑事とか、華々しい迷宮事件を解決したとかの過去があるわけではなく、まぁ離婚したて大学教師辞職したてで、精神病疾患を治すために趣味で探偵業看板を掲げたばっかしの「素人」ではある。でも素人は侮れない、というのも古今東西の真理ではあるだろう。これも立派なハードボイルド探偵小説に入れてもいいんじゃないか。 台北は、DNA捜査を当たり前にやっているし、日本ばりに監視カメラ社会になっている一方で、文明によって飼い慣らされることを拒否する都市だ。紙銭に火をつけ飛び越えて猪脚麺線(豚足入り煮込み素麺)を食べれば厄落としが出来ると皆んな信じていて、呉誠がある事件に巻き込まれて容疑者になって、なんとか釈放された時には二つの家族が別々にそれを用意していた。事件は起きて解決するのだけど、kuma0504が楽しんだのは、台北プライベート日記だった。←おゝとうとう「事件」の内容は一言も紹介しなかった!

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2021/06/15

「ああ言えばこう言う」的な会話が小気味良かった。作者の蘊蓄もたっぷり楽しめたがそこにページを割きすぎて、事件そのものへのテンポが緩いのを感じた。後半の犯人を探す場面が生き生きと描かれていて初めから素早い展開なら☆4つだったのに残念。台湾や中国のミステリーの翻訳が増えてきて楽しみだ...

「ああ言えばこう言う」的な会話が小気味良かった。作者の蘊蓄もたっぷり楽しめたがそこにページを割きすぎて、事件そのものへのテンポが緩いのを感じた。後半の犯人を探す場面が生き生きと描かれていて初めから素早い展開なら☆4つだったのに残念。台湾や中国のミステリーの翻訳が増えてきて楽しみだ。

Posted byブクログ

2021/06/12

台湾をよく知る小生には久しぶりの台湾の地名や道路名など出てきて、そして中国語のピンインがありで楽しい作品だったと同時に緊迫した場面もありでスリルとサスペンスで満載だ!

Posted byブクログ

2021/04/01

【丁々発止の会話が痛快な台湾ハードボイルド!】劇作家兼大学教授の呉誠は鬱々として楽しまず、台北の裏路地に隠遁し私立探偵の看板を掲げるが、猟奇殺人犯の濡れ衣を着せられ……。

Posted byブクログ