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台北プライベートアイ の商品レビュー

3.7

46件のお客様レビュー

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2022/08/17

少しくどいかなと思ったし、探偵ものとして面白いというよりは、台湾(台北)の空気感や台湾人の生活感が興味深いという感じかなと思った。台湾は一度も行ったことがないが、何人か台湾が好きでコロナ禍前は頻繁に遊びに行っていた友達がいたり、留学中に一時同じクラスだった台湾人の女性が日本語も話...

少しくどいかなと思ったし、探偵ものとして面白いというよりは、台湾(台北)の空気感や台湾人の生活感が興味深いという感じかなと思った。台湾は一度も行ったことがないが、何人か台湾が好きでコロナ禍前は頻繁に遊びに行っていた友達がいたり、留学中に一時同じクラスだった台湾人の女性が日本語も話せて日本の文化(ドラマや映画、歌手など)をよく知っていたりもしたので、なんとなく身近な感覚がある。 吉田修一の「路」も好きだけれど、描かれる台湾や台湾人の印象が被るような少し違うような感じがするのも面白い。 コロナが収束したら行ってみたい場所の一つ。 続編も楽しみ。

Posted byブクログ

2022/06/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

台湾に行きたくてこの本をチョイス! おもしろく、すんなりとよめた。 登場人物の漢字が難しかった。 テンポもよく、警察との掛け合いなども楽しかった。 最初の事件と次の事件につながりがあるのかと思ったがそうでなかったので、それだけはこちらの読み違い。 台湾行きたい!

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2022/05/27

2022.5 典型的なハードボイルド小説。まぁ王道ですね。最初はテンポも悪かったけれどだんだん面白くなって、最後は少しスローに。続編出たら読んじゃうな。

Posted byブクログ

2022/05/08

上下2段組で、なかなかの分量。これはしんどいかなと思いつつ読み出したが、とてもおもしろく、全然そんなことはなかった。 主人公の呉誠(ウー・チェン)は著名な劇作家で、大学教授でもあったが、自分の生き方に嫌気がさし、突然全てを投げ出して、私立探偵を生業とし始める。本書は呉が一人称「...

上下2段組で、なかなかの分量。これはしんどいかなと思いつつ読み出したが、とてもおもしろく、全然そんなことはなかった。 主人公の呉誠(ウー・チェン)は著名な劇作家で、大学教授でもあったが、自分の生き方に嫌気がさし、突然全てを投げ出して、私立探偵を生業とし始める。本書は呉が一人称「おれ」で語るもので、ハメットやチャンドラーが確立した、いわゆるハードボイルドに属する。しかし主人公の呉は、タフでもなければ優しくもない。口が悪く、他人には威圧的に喰ってかかる。おまけにパニック障害からくる不安障害と鬱病を患い、抗不安薬や睡眠薬が欠かせない。本書の語りは、ほとんどが彼の不平や不安、批判的独り言で埋め尽くされる。彼は脳内でとてもおしゃべりなのだ。 物語は彼の初依頼である尾行から始まって、なんと連続殺人事件にまで発展する。それもどうやら、呉自身を中心に事件が動いているようで…。もうページをめくる手が止まらない。 原書が台湾で刊行されたのは2011年。前年に中国にGDPを抜かれたとはいえ、まだ日本の経済力やプレゼン力は大きく、本書には至るところに日本の文化や日本人論まで飛び出す。それもまた日本人にとっては興味深い。 実は台湾は日本のミステリ、特に新本格派の人気が高い。島田荘司の名を冠した推理小説賞まであることはよく知られている。台湾ミステリ、台湾の小説の力を存分に堪能した。

Posted byブクログ

2022/05/06

なると決めて勝手になった、元大学教授の私立探偵が主人公。スタート地点は我々読者となんら変わりない、ただの素人だ。何か事件に巻き込まれて、いつの間にか探偵風情になった訳ではない。そこがちょっと変わってる。 しかし、彼は観察力と並外れた内省で(ゆえにパニック障害を患っているが)、は...

なると決めて勝手になった、元大学教授の私立探偵が主人公。スタート地点は我々読者となんら変わりない、ただの素人だ。何か事件に巻き込まれて、いつの間にか探偵風情になった訳ではない。そこがちょっと変わってる。 しかし、彼は観察力と並外れた内省で(ゆえにパニック障害を患っているが)、はじめての事件の筋道を解き明かしていく。ちょっと見たらすぐトリックをペラペラと歌いあげるような、人間味の薄い探偵とは正反対。もがいてのたうって、必死に手がかりをつかみ取っている印象だ。 全編ほぼ主人公の内省で、不思議とそれが心地よい。こじらせてる、と言えば皮肉的で聞こえはいいが、ここまで自分の内面と全力で戦っている人間を、自分は馬鹿にできない。 ハードボイルドとは、固ゆで卵のように固い殻を作って柔らかい内面を守るという意味であるとどこかで読んだ(諸説あろうが)。 主人公は、周りに多大な迷惑をかけつつも、なんとか自分の内面を尊重しようとしているように見えるので、ギリハードボイルドの範疇かなと思う。 また、少数ながら理解者がいることも救いがある。それが人生の伴侶でないところが切ない所か。 登場人物も魅力的で、台湾人のはっきりとしていて、こだわり少なく熱しやすく、しかし身内になると情も厚いところがある気質が読み取れておもしろい。母親とのやりとりが秀逸で笑える。後先考えずに建物を建築するところなど、日本人にも似ている所がある。ただし日本人よりずっと実際的でパワフルなんだろうと推測する。 自分は外国の、特に西洋の異文化を知ろうとするときには、その国の宗教観を調べたりするのだが、アジアには西洋ほどの血肉となる宗教がないのではないかと勝手に考えていたので、この小説の大トリである事件の動機的背景に仏教の考え方が強く根付いているのに驚いた。 「若心有住 即為非住、もし心に住あらばすなわち住にあらずとなせばなり」 後に巻き込まれた事件で出てくるこの文言が肝なのだろうが、これがまた難しい。住ってなんだ?仏教の〜であれば〜でないの類は山とあり、さっぱりわからん。自分が〜と思っていることは〜ではないと知れということなのかなと勝手に思っている。 このような仏法の概念を、犯人は他者に実践する。 新興宗教などでも、実践に重きを置いているものがあるようだが、何かの教義を他者に実践することがいかに傲慢で残酷なことかとつくづく思う。 ともかくこの本のおかげで、自分勝手に横道にそれながら知的な旅をすることができた。 エンターテイメントとしての疾走感もあり、読後はさっぱりとした。訳もいい。読んで損はないと思う。

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2022/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

プライベートアイ、私立探偵。台北の英語教師が突如私立探偵になった。その理由も、よくわからないのだが、そのうち事件に巻き込まれ、推理小説的な、ハードボイルド的な展開になっていく。最初の事件までに全ページの半分近くをとって、その後連続殺人事件の容疑者となってしまうところから物語は一気に加速する。 小難しい言い回しや、仏教、キリスト教、日本の統治時代の話や日本人とは、といった語りもあり、台湾人とはどういうふうな人なのか、という点を明らかにしつつ、言われて痛くも痒くもないぜと、でもしっかり目を逸らすなよというようなメッセージなんだと思われる。役の中にも、中国語をそのまま用いた部分があり、台湾らしい言い方や、温和で人懐っこい感じがわかるのもポイントだろう。中国語が話せるから読み易いなと思ったけど、実は途中からわざと入れているなというふうに思い直した。ママからの電話が脈絡なくソク切りされたり、とりあえず飲もうぜ、という雰囲気だったり、台北に行った頃の思い出が一気にフラッシュバックする、匂いを感じる小説。 内容も、森見さんの小説のような持って回ったくどい文体が途中から逆に中毒的に面白くなってくるのも特徴で、とにかく最初の100Pまで読めれば、あとは一気に読む手が止まらない状態になるという感じだろうか。

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2022/05/06

台湾が舞台のハードボイルドミステリー小説、「このミス! 2022年版」でも上位にランクインしていた作品。劇作家&大学教授から、私立探偵に転身したパニック障害&鬱の呉誠(ウ―チェン)が、ひょんなことから台湾で起こる連続殺人に巻き込まれていく物語。呉誠は(探偵としては)素人なので、W...

台湾が舞台のハードボイルドミステリー小説、「このミス! 2022年版」でも上位にランクインしていた作品。劇作家&大学教授から、私立探偵に転身したパニック障害&鬱の呉誠(ウ―チェン)が、ひょんなことから台湾で起こる連続殺人に巻き込まれていく物語。呉誠は(探偵としては)素人なので、Wikipediaや探偵小説からヒントを得て謎を解いていくのが面白い、舞台が台湾とあってか全体の雰囲気がなんとなく日本に似ている。翻訳がよいので海外小説が苦手な人でも、読みやすいと思う(ただ400ページ超+2段構成とかなりの長編)。

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2022/05/02

社会から遠ざかりたいと思ったことはありませんか?精神を何らかで患ったものは少なからず考えるでしょう。 そんなことを考えながら読みました。

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2022/04/30

台湾の方が書かれた小説を読んだのは初めてだった。 探偵ものとかミステリー小説は結構好きなジャンルだったから、ハードボイルドなんて聞いたら読んでみたくて仕方なくなった。 話が面白くなるのは、読み進めて3分の1くらいからかなぁとわたしは思いました。 もう2作品目が出てるみたいだ...

台湾の方が書かれた小説を読んだのは初めてだった。 探偵ものとかミステリー小説は結構好きなジャンルだったから、ハードボイルドなんて聞いたら読んでみたくて仕方なくなった。 話が面白くなるのは、読み進めて3分の1くらいからかなぁとわたしは思いました。 もう2作品目が出てるみたいだけど、そっちはどんなお話なんだろう?

Posted byブクログ

2022/04/29

台湾人、日本人に近いし、確かにこんな風なハードボイルド小説が生まれるのは、あるよね。 魅力的なオッサン、呉誠。次作も楽しみたい。

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