みかんとひよどり の商品レビュー
ジビエミステリーと紹介されているように、鹿や猪、野禽、ヒヨドリなどを使った食べたことのないジビエ料理が出てきます。どんな味なんだろうと想像して楽しい。(猪の舌や耳、頬肉を使うフロマージュドテットなるものは、想像して怖かったw) 肝心のミステリーは大高が火事にあったり、車を当て逃げ...
ジビエミステリーと紹介されているように、鹿や猪、野禽、ヒヨドリなどを使った食べたことのないジビエ料理が出てきます。どんな味なんだろうと想像して楽しい。(猪の舌や耳、頬肉を使うフロマージュドテットなるものは、想像して怖かったw) 肝心のミステリーは大高が火事にあったり、車を当て逃げされたり、仲間のハンターがライフルを盗まれたり・・・というもの。でもそれよりも狩猟の話、害獣駆除の話などが重かった。普段スーパーで肉を買って食べているのに、命をいただくということ、ちゃんと意識してなかったな。そしてニュースで流れている害獣といわれる動物たち。人間の都合かもしれないけど、実際にその動物たちが生活に直結している人には大変な問題。では直結していない私はどうしたら良いんだろう。 明確な答えは出ないけど、塩田の言葉として伝えられる現状はすんなり心に入ってきて、考えるきっかけを与えてもらえた。 近藤さんの文章は本当に読みやすい。タルトタタンのビストロパマルシリーズもまた読んでみたくなった。
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命をいただくことの責任、皆が目を背ける屠殺業や有害鳥獣の駆除等を、動物園では可愛いと愛でるが食肉として加工されると生き物をイコールで結び付けられない私たちに、ジビエ料理を通して思い出させてくれる。だが決して説教臭い訳ではなく、ジビエを食べてみたくなる美味しそうな描写がたくさん。...
命をいただくことの責任、皆が目を背ける屠殺業や有害鳥獣の駆除等を、動物園では可愛いと愛でるが食肉として加工されると生き物をイコールで結び付けられない私たちに、ジビエ料理を通して思い出させてくれる。だが決して説教臭い訳ではなく、ジビエを食べてみたくなる美味しそうな描写がたくさん。不穏な事件の犯人たちも含め、目の前にある真実から目を背けてはいけない。日々の当たり前はたくさんの人の仕事や多くの犠牲により成り立っていることを実感する。 タイトルにもなったみかんをたくさん食べて育ったみかん味のひよどりはどんな味なんだろう。とても美味しそう。
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相変わらず良すぎた。 近藤史恵さんに出会えてよかった。 おいしそう。楽しそう。 食についてもっと考えなな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読みやすさ ◎ タイトルの回収がよかった。 食についての話だったが 考え方とか、感じ方、向き合い方はどんな職に対しても 同じだと思う。 地味に面白くて突っ込んでしまったシーンは 提供させるために家を燃やすという手段。 ワイルドすぎる。でもその展開も嫌いじゃない。 勝手に脳内では松坂桃李と鈴木亮平でイメージして読んだ。 3~4時間で読めた。
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タイトルと表紙でジャケ買いし、しばらく積読状態だったがついに読了。 美味しそうなジビエ料理がたくさん! あまり触れることがないジャンルのお料理ですが、食べてみたくなりました。 あと、読んでいて森瑤子さんの「デザートはあなた」が頭にチラチラ。 全然違うけど、ストーリーでのお料理の描...
タイトルと表紙でジャケ買いし、しばらく積読状態だったがついに読了。 美味しそうなジビエ料理がたくさん! あまり触れることがないジャンルのお料理ですが、食べてみたくなりました。 あと、読んでいて森瑤子さんの「デザートはあなた」が頭にチラチラ。 全然違うけど、ストーリーでのお料理の描写のバランス具合が似てるのかな…?
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とくかく料理が、本当に美味しそう! ピリカが感情豊かでとてもかわいいし、 マタベーもいいやつだし。 そして、生き物をいただくとは? 罠にかかり横たわる子鹿をみて、ピリカとどれほどの距離があるのか、と主人公が考える。 日頃、スーパーの野菜や切り身の肉、魚を食べている私はちゃんと知...
とくかく料理が、本当に美味しそう! ピリカが感情豊かでとてもかわいいし、 マタベーもいいやつだし。 そして、生き物をいただくとは? 罠にかかり横たわる子鹿をみて、ピリカとどれほどの距離があるのか、と主人公が考える。 日頃、スーパーの野菜や切り身の肉、魚を食べている私はちゃんと知っているのか、どんな過程を経てここまで来たか等。物語を通して「食べ物」について考えさせられました。いっそう感謝して食べようと思った。
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お盆の本屋にて購入。夏の風物詩となった、各社の文庫本フェアの棚に吸い寄せられる。近藤史恵の描くグルメものにハズレなし! (犬も含めた)魅力的なキャラクターたちに、美味しそうな料理の数々、物語のスパイスとなる不穏な空気が徐々に広まる後半の展開が絡みあって、一気読みしてしまった! そ...
お盆の本屋にて購入。夏の風物詩となった、各社の文庫本フェアの棚に吸い寄せられる。近藤史恵の描くグルメものにハズレなし! (犬も含めた)魅力的なキャラクターたちに、美味しそうな料理の数々、物語のスパイスとなる不穏な空気が徐々に広まる後半の展開が絡みあって、一気読みしてしまった! そして読後。うまく言語化できなかった物語の味わいが、坂木司の的確な解説で、一気に咀嚼、嚥下できる快感!これぞ文庫の妙!『伊豆の踊り子』の竹西寛子解説ばりの鋭い考察に惚れ惚れした。
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ジビエを通して、食べることや現代を生きることについて考えさせられるとても良い作品でした! 最後の解説もとても共感できたのですが、登場人物の名前が間違っていたのが気になってしまいました笑(澤山が澤田になってる) 修正されると良いですね。
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後半ぐらいから一気に内容が面白くなって来た。 本のタイトルからジビエ料理がメインのストーリーかと思って読んでいたら、そこには自然と深い繋がりがあり色々と考えさせられた。 自然と共存するという事は身近なようで遠くに感じた。それは実際に自分自身が狩猟の現場を見ていないからかもしれない...
後半ぐらいから一気に内容が面白くなって来た。 本のタイトルからジビエ料理がメインのストーリーかと思って読んでいたら、そこには自然と深い繋がりがあり色々と考えさせられた。 自然と共存するという事は身近なようで遠くに感じた。それは実際に自分自身が狩猟の現場を見ていないからかもしれない。命を頂く事は当たり前じゃない。 そして誰かが命に手を加え美味しい料理に仕上げてくれる事も感謝しなきゃいけないと思った。
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近藤史恵のみかんとひよどりを読みました。 ジビエ料理をテーマにした小説でした。 主人公の潮田はジビエ料理を出すフレンチレストランのシェフで自分でも狩りを始めます。 潮田は狩りのために山に入って遭難しそうになったところを猟師の大高に助けられます。 大高の狩りに対する姿勢と潮田の...
近藤史恵のみかんとひよどりを読みました。 ジビエ料理をテーマにした小説でした。 主人公の潮田はジビエ料理を出すフレンチレストランのシェフで自分でも狩りを始めます。 潮田は狩りのために山に入って遭難しそうになったところを猟師の大高に助けられます。 大高の狩りに対する姿勢と潮田のシェフとしての姿勢が対照的に描かれていて面白いと思いました。
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