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六人の嘘つきな大学生 の商品レビュー

4.4

1582件のお客様レビュー

  1. 5つ

    767

  2. 4つ

    582

  3. 3つ

    155

  4. 2つ

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  5. 1つ

    3

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2021/04/02

どんでん返しの連続で、ページをめくる手が止まらなかった。感想も、勢いで書くほどに。 知らない人と顔を合わせたとき、どう思うでしょうか? いい人?それとも悪そうな人? 人は見かけによらぬもの、なんて言いますが、では中身をちゃんと見れているでしょうか。いや、そもそも「ちゃんと」見...

どんでん返しの連続で、ページをめくる手が止まらなかった。感想も、勢いで書くほどに。 知らない人と顔を合わせたとき、どう思うでしょうか? いい人?それとも悪そうな人? 人は見かけによらぬもの、なんて言いますが、では中身をちゃんと見れているでしょうか。いや、そもそも「ちゃんと」見ることができるのだろうか? この本のどんでん返しに揺さぶられている自分は、まさしく人を中身で見ている「つもり」になっていただけなんだな、と痛感されられました。 ネタバレであれば、すぐに内容を書くことができるかもしれませんが、瞬間瞬間を味わう、読んでいるときの自分の心の流れを時系列で感じる。 映画館のように、没入できる環境はなかなか難しいと思いますが、それでも、できれば1冊を止まることなく読み続けることをお勧めします。 「先入観」に御用心。

Posted byブクログ

2021/05/19

日本の就活事情がわかった。 自分も面接官を経験したことがあるが、面接で人の内面は分からない。 就活を頑張って行ってもその時の面接官のやる気や集中力次第でどうとでも転ぶ。まさに運がいい人が受かる世界。 面接官、就活生の騙し合い。 じっくりその人と関わり合う時間がない限り、その人の性...

日本の就活事情がわかった。 自分も面接官を経験したことがあるが、面接で人の内面は分からない。 就活を頑張って行ってもその時の面接官のやる気や集中力次第でどうとでも転ぶ。まさに運がいい人が受かる世界。 面接官、就活生の騙し合い。 じっくりその人と関わり合う時間がない限り、その人の性格、本性(月の裏側)はわからない。 始めは、6人で親交を深めていく中で、それぞれの性格や立ち位置がわかったが、 グループディスカッションで明かされる密告の内容で、こいつはここいうやつだったんだ!と印象が逆転。 しかしその後のエピソードで本来はみんなそれぞれいい奴だったと判明することで思ったことは、 その人の一部分の人生を切り取ってみただけではその人の本質は到底測れないということ。 実際に全てのエピソードを最初から最後まで見ていないと、その人がどのような経緯・気持ちでそういった言動を取ったのかわからない。 この目で実際に全てを見たもの以外はあまり信じすぎない方がいいなと思った。 伏線回収も気持ち良い! もう少し心情を考えさせられる内容が好みなためこの評価ですが、抜けのない面白い作品だと思う!

Posted byブクログ

2021/04/06

揺さぶられたね。 何度も「そっちか」ってなった。 書き方がすごく上手い。 評価が高かったので読んでみたのだが正解だった。満足している。

Posted byブクログ

2021/03/29

何者、を思いださざるを得ないテーマ、しかしそれ以上にリアルで胸が痛みます。これまで読んだことのない切り口で惹きつけられ、一気読み。ほんと就活って大変だ、とつくづく思いました。現在活動中の方はあまりに生々しすぎて読まない方がいいかも。そりゃそうだよね、と思ってしまうし。そして、日本...

何者、を思いださざるを得ないテーマ、しかしそれ以上にリアルで胸が痛みます。これまで読んだことのない切り口で惹きつけられ、一気読み。ほんと就活って大変だ、とつくづく思いました。現在活動中の方はあまりに生々しすぎて読まない方がいいかも。そりゃそうだよね、と思ってしまうし。そして、日本の就活の異常さを突きつけられたようです。あっけないところはありましたが、人の内面があぶり出されているところは深みがありました。

Posted byブクログ

2021/03/27

伏線回収が見事なだけでなく、キャラクター造形が実にうまい。最後までどう転ぶか全く分からない、非常に巧みなストーリー展開で、一気読みしてしまった。

Posted byブクログ

2021/03/31

舞台はIT企業スピラリンクスの最終面接でのグループディスカッション。新入社員には初任給に破格の50万を提示。嘘つき大学生達による騙し合いの最終面接が始まる。 メインテーマが異常とまでされる現代の就職活動であり、伏線や叙述トリックを交えて終始惹きつけるものがあり、一気読みしました。...

舞台はIT企業スピラリンクスの最終面接でのグループディスカッション。新入社員には初任給に破格の50万を提示。嘘つき大学生達による騙し合いの最終面接が始まる。 メインテーマが異常とまでされる現代の就職活動であり、伏線や叙述トリックを交えて終始惹きつけるものがあり、一気読みしました。 私もこの小説と同じ2011年ごろに就職活動をしていた身なので、昔を思い出すようで、とても興味深く読み込めました。 一節で「有望な人材を見極めるコツのようなものは?」という問いに対し、「そんなものは存在しない。だから就活本や面接官の心得のような本が売れるのですよ」これは本当にそう思う。 学生からしてみたら一生に一度きりではあるが、面接官からしてみると砂浜から一粒の金を拾い取るようなもの。お互いが嘘吐きにならざるを得ない日本の就活事情は本当に異常だと思う。 いくら大学で研究を重ねて実績を作ったとしても、結局は人柄という漠然とした尺度で比べられて、不採用の理由はお答えしかねますなんて言われた日には途方に暮れるしかない。一方面接官も一人一人にフィードバックなんて時間的にも無理だし、何せ曖昧な合格基準なんだから理由なんて言えたものではない。 これまで就活小説は何冊か読んだことがあるが、日本の異常な就職活動をここまで表現できた作品はなかったように思う。社会問題の観点から読んでも面白い作品ではないかと思う。

Posted byブクログ

2021/03/19
  • ネタバレ

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面白すぎて徹夜で読んでしまった、明日仕事なのに。 ページを捲る手がとまらなかった。 就活の細かい描写、わかるなぁ。リアル。 切ない部分は沢山あるけど、バッドエンドではなくて安心した。

Posted byブクログ

2021/03/28

面白かった。 中々奥行きのある話だった。 就活思い出しました。 学生は必死にアピールポイント並べて、どうにか自分を選んでるでもらうことに必死だけど、紙っぺら1枚や2枚で自分のことを理解してもらえるわけないし、数分の面接で人柄なんか分かるわけない。そう思っていながらも、選ばれなか...

面白かった。 中々奥行きのある話だった。 就活思い出しました。 学生は必死にアピールポイント並べて、どうにか自分を選んでるでもらうことに必死だけど、紙っぺら1枚や2枚で自分のことを理解してもらえるわけないし、数分の面接で人柄なんか分かるわけない。そう思っていながらも、選ばれなかったら人間として否定されてるようで傷つくもの。 だけど社会人になって、面接官だってただの人間で考えることだって大して変わりはしないことが分かる。みんな同じことを思ってるんですよね。就活でその人の本質を見抜くことなんか不可能だと。 それでも選ばねばならないから、何かしらの理由を作る。だからどの会社にも変な人はたくさんいる。 振り返れば就活は大変だったけど、就活に失敗したり、第一希望の会社に入れなかったとしても、 今はまあまあ楽しい毎日送ってるから、大丈夫だよと、かつての自分に言ってあげたい。 人は断片的に切り取られた情報だけを見て、その人をいい人、悪い人と判断してしまう。少なくともその情報は、その人の印象を形作る大きな材料になる。 その背景や前後を見れば、違う角度から全体を見れば、全く違うものが見えるかもしれないのに、ほんの断片的な情報が他人に与える影響は大きい。

Posted byブクログ

2021/03/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

新しいSNSを開発し、急成長している会社「スピラリンクス」。その最終選考に残った六人の就活生。最終選考の課題は、チームディスカッション。互いに助け合いながら、一つのチームとして作り上げていく。1ヶ月後に選考を行うため、内定獲得を目指そうと六人で絆を深めていった。しかし、その直前、選考内容が変更に。 当日、戸惑いながらも始まったが、そこにはある封筒が。それをきっかけに六人の心理戦が始まっていく。 物語は「就職試験」と「それから」の二部構成になっています。 「就職試験」では、最終選考を中心に六人の心理戦が繰り広げられています。六人全員内定をもらおうと頑張っていたのに一人だけにするという過酷な条件を突きつけられたことに会社の身勝手さを感じました。しかし、そこからの展開が面白かったです。 謎の封筒が登場し、そこには六人それぞれの隠された過去が書かれています。真実か嘘か疑心暗鬼の中、「犯人」は誰なのか?動機は?といった心理戦が色々楽しめました。 最終選考の様子だけでなく、当時を振り返るような形で、当時いた関係者の証言がちょこちょこ登場します。 そこから察するに 「犯人」は病気で死亡。 インタビューをしている人は「犯人」ではない。 などが挙げられます。 インタビューされた人は、就活生だった六人の誰かが登場するので、「犯人」ではありません。 一人また一人と登場するので、まるでクローズドサークルのような世界観や密室劇を彷彿させるかのような恐怖感を感じました。段々と仮面が剥がれていく様子は、人間の本性を見た感じがあり、また違った恐怖を味わいました。 最後は、「犯人」が特定されて、一人内定者が決定します。 「それから」では、「就職試験」から8年後の物語です。 今度は、内定した人の視点で進行します。 今までの結果が、ひっくり返されたかのようにどんでん返しがあり、そこからまた再捜査していきます。 「犯人」は誰なのか? 新たな展開で、違った推理を繰り広げていくので、別の楽しみ方がありました。そこには、人の印象や就活のリアルさが描かれていて、共感する部分もありました。 特に社会人を経験したからこそ映る就活生の姿には共感がありました。似たようなスーツ、似たような格好、似たような意見。その中から優秀な人材を見つけることは困難です。 物語に登場する人事の方も言っていましたが、結局は運ということに残酷さもありましたが、同時に共感もしました。 他にも様々な就活の実情も描かれていて、就活時代の頃を思い出してしました。 ちなみに不採用になった就活生の「今」も描かれています。そこには、知らなかった一面、知らなかった実情があり、自分が良ければそれで良いのでは?と思ってしまいました。 結局、人の印象というものは氷山の一角にしかすぎないということを改めて感じました。 「犯人」の動機には、共感する部分もありましたが、それを最終選考で披露するというのは一方的すぎるなと思いました。これは描かれていませんが、知らなかった事実を「犯人」に突きつけて欲しかったなと個人的に思いました。 推理劇や心理戦だけでなく、就活のリアルが垣間見れて、さらに共感する部分が多くあって、色々楽しめました。

Posted byブクログ

2021/03/12

非常に共感する部分が多くあった。 就活は抜け道をいかに探すかという事をよく聞くけど、 ほんとにそれって面接してる意味あるの? と感じていた。 みんなが思うこともあるのだと思ってほっとした。 人間と月は似てるのか…

Posted byブクログ