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六人の嘘つきな大学生 の商品レビュー

4.4

1582件のお客様レビュー

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    767

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2021/05/05

魚雷屋の読書録さんのレビューを読んで、久々に小説を買う。 氷河期だった自分の就活時代を思い起こし、また自分の子ども達も就活を間もなく迎える年齢なので(こちらもコロナ氷河期)、疼くようなほろ苦さを感じながら一気に読んだ。 湊かなえさんの「告白」を思い出させるような、冷静で不穏な空...

魚雷屋の読書録さんのレビューを読んで、久々に小説を買う。 氷河期だった自分の就活時代を思い起こし、また自分の子ども達も就活を間もなく迎える年齢なので(こちらもコロナ氷河期)、疼くようなほろ苦さを感じながら一気に読んだ。 湊かなえさんの「告白」を思い出させるような、冷静で不穏な空気が漂っているが、語り手が誰か明確になることで、徐々にその重たい霧は晴れて行く。 気をつけて読んでいても見落としてしまっている伏線の数々が、後半で鮮やかに回収されていく。 就活生にとっては、絶対的「神」にも思える会社の人事部が、入社してみれば事務系の一部門に過ぎず、会社も学生も「就活」という祭りに踊らされる嘘つきの集団と化すような状況を見事に描いている。 「就活」の表と裏を月面の表裏に喩えて、登場人物に語らせているところが印象的。 湊かなえさん「高校入試」でも感じたが、その一瞬しかない選ばれる側の切迫した心情と、恒例行事化している選ぶ側の弛緩した態度の対比が鋭い。 2021.5.4

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2021/05/03

就活生によるどんでん返しモノ。 『プロパガンダゲーム』に近い心理状況や就活下だからこその心情描写、もう何年も前の学生時代を思い返しながらつい食い入って読んでしまえる一冊

Posted byブクログ

2021/04/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とっても面白かった! 読み進めていると、去年の自分自身の就活が思い出されてきて、「うっわこんなこと思ってたわぁ」と共感する部分が多々あり、就活頑張ったなぁと自分を褒めた笑 最初は物語系の本なんかな?と思っていたが、推理小説の要素が強く、自分で犯人や展開を予想しながら(と同時に騙されながら)読み進められ、テンポよくページを捲ることができた。 「これ色んな人にインタビューしてるのは波多野じゃないだろうな」とか「波多野が犯人じゃなさそう」とかは当たっていたが、「パスワード絶対ジャスミンティーじゃね?」は見事に外してしまった。 また嶌の兄が相良なのも個人的にはびっくりした。 だから肩持たなかったのね、、 とにかく面白くて、久しぶりに人に勧めたい本だった。浅倉秋成さんの他の本も読んでみようと思う。

Posted byブクログ

2021/04/25

面白い。どういうこと?犯人は誰?なんでこんなことを??とワクワクが止まらずノンストップで読み終えた。 絶対犯人はこの人でしょ!と思っていたけど、それも覆された。 就職活動の裏をうまく描いている。夢も希望もないようだけれど、受けている学生も、面接をしている会社も結局はうまく見繕っ...

面白い。どういうこと?犯人は誰?なんでこんなことを??とワクワクが止まらずノンストップで読み終えた。 絶対犯人はこの人でしょ!と思っていたけど、それも覆された。 就職活動の裏をうまく描いている。夢も希望もないようだけれど、受けている学生も、面接をしている会社も結局はうまく見繕って嘘で塗り固めた良い面を見せているだけ。(現在就職活動中の方は読まない方がいいかも?) 最後は嫌な奴だと思っていた仲間も実はいい奴だった、と分かりホッとした。 表紙の六人のイラストを見てこれがこの人かな?と予想しながら読んだが、わたしの予想は当たっているのか。 銀色の表装と中の赤色のデザインも素敵でとってもわたし好みだった。 犯人と動機が分かった上でもう一度読み直したい。

Posted byブクログ

2021/04/24

就活期の混沌とした事件 チームが崩壊する様 何が真実で何を信じるか 人の表と見えない裏側を書いた話し 細部に思わぬ伏線が張り巡らされていて 読み返したくなりました

Posted byブクログ

2021/04/23

某企業の最終選考に残った6人。その最終選考・グループディスカッションで起きたのは…。就活の異常さはリアルで痛々しく、ある程度時を経た自分でさえも思い出す。短い期間でその人の人となりなんてわかるわけがない。小さな傷が表に出ただけでその人全部が傷に覆い隠されてしまうなど悲しすぎる。こ...

某企業の最終選考に残った6人。その最終選考・グループディスカッションで起きたのは…。就活の異常さはリアルで痛々しく、ある程度時を経た自分でさえも思い出す。短い期間でその人の人となりなんてわかるわけがない。小さな傷が表に出ただけでその人全部が傷に覆い隠されてしまうなど悲しすぎる。このテーマと犯人当てを組み合わせ、当時と8年後の現在で視点が変わることで、ただ単に当時の真相を追うのとは違う深みを感じた。収束に向け小さな出来事が伏線として拾われていく時の高揚感!ラストまで繊細に引っ張られ、満足して本を閉じた。

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2021/04/20

半分読んだところで一旦終わる。これだけでも読み応えあるのだが後半半分が全てどんでん返しでしかも2回ひっくり返る。起承転結転転結。就活以外のテーマでも是非書いてほしい。

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2021/04/18

「普段優しいのに文句を言っていた」とか 「素行は悪いけど子供に優しい」とか 自分の見ていたことをたった一つの行動が凌駕してしまっていることは往々にしてある。 人を見抜くなんてたいそうなことは誰にもできず、ただ、誠実に自分と向き合い、人に伝えようとすることが大切なのかもしれないで...

「普段優しいのに文句を言っていた」とか 「素行は悪いけど子供に優しい」とか 自分の見ていたことをたった一つの行動が凌駕してしまっていることは往々にしてある。 人を見抜くなんてたいそうなことは誰にもできず、ただ、誠実に自分と向き合い、人に伝えようとすることが大切なのかもしれないですね。

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2021/04/13

はじめての浅倉秋成さんの作品でした! 今作品はほんと素晴らしいとしか言いようのないどんでん返し、物語展開、伏線の数々。 ぜひ多くの方に読んでもらいたい1冊です!

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2021/12/19

 作者は「就活」をしたことがあるのだろうか? 答え:「しました。大卒で就職して2年間勤めていました。なので今回の話は、当時の実体験や疑問と不可分なところがあります。」(KADOKAWA文芸WEBマガジン カドブンより)  成長株のIT企業の新卒採用試験を通して親しくなった六人の...

 作者は「就活」をしたことがあるのだろうか? 答え:「しました。大卒で就職して2年間勤めていました。なので今回の話は、当時の実体験や疑問と不可分なところがあります。」(KADOKAWA文芸WEBマガジン カドブンより)  成長株のIT企業の新卒採用試験を通して親しくなった六人の大学生が、最終面接で、ディスカッションで六人の中から一人の内定者を決めよ、という課題を出される。そこで皆の化けの皮がはがされいくことに…  伏線の狙撃手の青春ミステリー。やられた。超A級狙撃手(スナイパー)だよ。途中で視点が変わります。二部構成なんです。あれもこれも伏線でした。  最後は清々しい。これ、青春ミステリーでは重要です。 https://kadobun.jp/feature/interview/awncb5jbuw8o.html

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