1,800円以上の注文で送料無料

悪の芽 の商品レビュー

3.6

87件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    35

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2021/08/13

まさに貫井さんの想像力のすごさに 脱帽! どうしてこんなにおばさんの気持ちがわかるの? 著者みたいな人間ばかりなら きっと世の中平和なのになー。 ほんと、いろんなこと考えさせられる 作品で人間の汚さに鬱々したけど 主人公の前向きな変化に 希望が持てて、読後感良し。

Posted byブクログ

2021/08/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

貫井徳郎も、現代日本にげんなりしているように感じた。揚げ足取りが横行して、皆が正論で首を斬り合い、間違えを犯すのが人間であるという寛容な気持ちを捨て、自分のことを棚に上げて他者に完璧を求めるこの現代に、嫌気がさしているに違いない。でも、同じくらい身の回りで起きている優しさの連鎖にも心を打たれていて、そんなバランスを取るための本作のような気がする。絶望に近い気持ちを抱きつつ、でも良心を諦めきれない感じ。想像力の欠如って言葉に胸が締め付けられる。優しさの絶対量ってそんなに多くはないから、SNSで広がりすぎた世界に与えるべき優しさがついていけない。それなのに、嫉妬や攻撃性は底をつかないのはなぜなんだろう。人間の進化が追いついてないからって発想がおもしろかった。

Posted byブクログ

2021/08/07

イジメ、無差別大量殺人、ステレオタイプ、レッテル、自称正義の鉄槌… 現代の大いなる闇がテーマの重い作品だが、貫井徳郎なら描き切ってくれるだろうと期待した。 し過ぎたか、ちょっと物足りなさを感じる展開だった。 その先は自分の想像力を駆使して考えて、というのは頭を使いたくない人間とし...

イジメ、無差別大量殺人、ステレオタイプ、レッテル、自称正義の鉄槌… 現代の大いなる闇がテーマの重い作品だが、貫井徳郎なら描き切ってくれるだろうと期待した。 し過ぎたか、ちょっと物足りなさを感じる展開だった。 その先は自分の想像力を駆使して考えて、というのは頭を使いたくない人間としては苦手だ。分かりやすいゴールが欲しいの。

Posted byブクログ

2021/08/01

悪の芽 貫井徳郎さん。 過去に自分が発端で、いじめが始まった。 そのいじめのせいで、 登校拒否になった人が、 無差別殺人の犯人になった。 なんとも、 考えさせられるお話でした。

Posted byブクログ

2021/07/30

ほんの気紛れで放った言葉が相手の人生を狂わせる恐ろしさ。人の想像力は狭いもので同じ立場にならないと気づかない。考えさせられた。被害者の母、厚子の英断に心が救われた。

Posted byブクログ

2021/07/19

あまりに早く読了したので、我ながらびっくり。冒頭の事件シーン、小学生の頃のいじめ、ネットの無責任な書き込み等々、場面場面が容易に想像できたからだろう。社会的弱者は自己責任なのか?想像力の欠如した人間は傷つけあって生きていくしかないのか?私も当然人間には善の芽が宿っていると思ってい...

あまりに早く読了したので、我ながらびっくり。冒頭の事件シーン、小学生の頃のいじめ、ネットの無責任な書き込み等々、場面場面が容易に想像できたからだろう。社会的弱者は自己責任なのか?想像力の欠如した人間は傷つけあって生きていくしかないのか?私も当然人間には善の芽が宿っていると思っている。しかしコロナ禍で人との距離を置くことに慣れてしまった今は、エピローグのベビーカーの親子に手を貸すシーンすら難しいと思い、虚しさが残った。

Posted byブクログ

2021/07/05

大量殺人の原因となったのは昔の自分のいじめが原因なのか。 現代社会の問題点をついて、考えさせられる小説でした。 登場人物のそれぞれの視点で印象が全く変わる。 自分は悪くないと思っていたが、そうではないのかもしれない。そんなことを考えさせられる小説です。

Posted byブクログ

2021/06/18

貫井作品らしからぬポジティブな終わり方だったことが一番の驚き。精緻な心情描写、読み応えのある文章はさすがなのだが、犯行動機がやや弱い気がしたのが残念。

Posted byブクログ

2021/06/18

貫井徳郎さんによる新刊ミステリー。大きなアニメイベントで発生した無差別大量殺人事件で、犯人は自分に火をつけて亡くなるのだが、事件を起こしたきっかけは小学生時代のいじめにあったと報道される、銀行員の安達は犯人をいじめるきっかけは自分であると気付いて犯人のことを調べ始める・・・インタ...

貫井徳郎さんによる新刊ミステリー。大きなアニメイベントで発生した無差別大量殺人事件で、犯人は自分に火をつけて亡くなるのだが、事件を起こしたきっかけは小学生時代のいじめにあったと報道される、銀行員の安達は犯人をいじめるきっかけは自分であると気付いて犯人のことを調べ始める・・・インターネットSNS時代である現代の炎上社会の恐怖を描いた作品でもある(最近こういった炎上系の小説が多くなったなと)。

Posted byブクログ

2021/06/13

同級生の犯罪の動機に翻弄される男の物語。 プロローグ 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 第七章 エピローグ 東京グランドアリーナで起きた無差別殺人事件の犯人・斎木均と同級生だった赤塚は、小学校時代、斎木がいじめられたきっかけを作っていた。 自殺した斎木の犯行動...

同級生の犯罪の動機に翻弄される男の物語。 プロローグ 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 第七章 エピローグ 東京グランドアリーナで起きた無差別殺人事件の犯人・斎木均と同級生だった赤塚は、小学校時代、斎木がいじめられたきっかけを作っていた。 自殺した斎木の犯行動機が、いじめによる社会からの離脱によるものではと不安になった赤塚は、独自で調査に乗り出す。 世の中、勝者と敗者に分けられ、勝者は敗者を蔑み、人の気持ちを考える想像力を失っている人が多いことに絶望していく。 調査により、報道される斎木の人物像から、本当の姿が見えた時、赤塚の心は晴れるのか? 赤塚以外の同級生や、赤塚への間接的な復讐を企てた者などの登場があったが、もう少し、ストリーに絡んで欲しかったかな。

Posted byブクログ