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ははのれんあい の商品レビュー

3.9

82件のお客様レビュー

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    18

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/11/08

2022.11.07読了。 2022年、88冊目。 第167回直木賞受賞作家になった窪美澄さんの作品。 第一部は母の目から、第二部は長男と目から見たある家族の姿。 タイトルになってる「ははのれんあい」はなかなか出て来ず、別のタイトルにした方が良いのではとも思いました。 ...

2022.11.07読了。 2022年、88冊目。 第167回直木賞受賞作家になった窪美澄さんの作品。 第一部は母の目から、第二部は長男と目から見たある家族の姿。 タイトルになってる「ははのれんあい」はなかなか出て来ず、別のタイトルにした方が良いのではとも思いました。 満足度4/5。

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2022/10/06

智晴くんがいい子すぎる、ずっとみんなちーくんって呼んであげててほしい あとはお母さん急に出世したのびっくり

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2022/09/24

前半の家族が壊れるまでの描写がすごくリアルだった。子育ての思い通りにならない感じ、手を貸してくれることさえ非難されている気がする感じ、毎日が必死であっという間に過ぎ泥に沈むように寝ていた感じ、必死すぎて夫婦が少しづつすれ違う感じ、それでも容赦なく次の日がきて歪みが大きくなっていく...

前半の家族が壊れるまでの描写がすごくリアルだった。子育ての思い通りにならない感じ、手を貸してくれることさえ非難されている気がする感じ、毎日が必死であっという間に過ぎ泥に沈むように寝ていた感じ、必死すぎて夫婦が少しづつすれ違う感じ、それでも容赦なく次の日がきて歪みが大きくなっていく感じ。共感が過ぎてやばかった。あの余裕のなさは子育てあるあるだな。 後半は自分が経験してないことだからやっと物語として読めた感じ。 子供が親の恋愛にどう感じてどう受けいれるのか、こうだとみんな救われるなというラストだったかな。

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2022/08/06

智久と由紀子、物静かで穏やかな二人が出会って結婚。 やがて第一子の男の子、智晴(ちはる)が産まれ、育って行くその中で変わってゆく夫婦、家族の形。 タイトルから予想したストーリーではなく家族の一代記でした。 途中から息子の智晴目線のストーリーに変わり、サブタイトルで「ちはる、あに...

智久と由紀子、物静かで穏やかな二人が出会って結婚。 やがて第一子の男の子、智晴(ちはる)が産まれ、育って行くその中で変わってゆく夫婦、家族の形。 タイトルから予想したストーリーではなく家族の一代記でした。 途中から息子の智晴目線のストーリーに変わり、サブタイトルで「ちはる、あにになる」「ちはる、ははになる」とあるのでタイトルの「ははのれんあい」もどちらかと言うと智晴の恋模様かなぁと言う印象です。 大人しかった由紀子が出産、そして子育てしながら仕事をして行くうちに強く変わっていく過程がリアル。 智晴が色んな人との関わりによって少しずつ大人になって行く姿に胸が熱くなりました。

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2022/07/24

シンママとその息子の話。 母の恋愛の描写はほとんどない。 読みやすいけど、 事細かに書かれているのに それが終盤で活かされるわけでもなく、 ムダに文書が長い気がする。

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2022/06/03

はは、は智晴のことでもあるのだろうと思った。 双子の弟たちの世話をする、いわゆるヤングケアラーの智晴。この小説に出てくる人たちはみな優しく、必死に生きている。智晴の母、由紀子も父、智久も。智晴は人を好きになることはおそろしいという。思いもよらない方向に人生を変えてしまうと。 けれ...

はは、は智晴のことでもあるのだろうと思った。 双子の弟たちの世話をする、いわゆるヤングケアラーの智晴。この小説に出てくる人たちはみな優しく、必死に生きている。智晴の母、由紀子も父、智久も。智晴は人を好きになることはおそろしいという。思いもよらない方向に人生を変えてしまうと。 けれど、彩菜を好きになった智晴は、他の女性を好きになった父のことも、好きな人ができた母のことも少しずつわかり始める。 この小説にでてくるひとたちがみんな幸せになりますように、と祈りたくなった。

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2022/05/21

2022/05/08予約 1 出版された当初、他の人のレビューで、あまりいい感情を抱かなかったので、今まで読んでこなかった。 タイトルがよくない。 ははのれんあい、ではなくどちらかといえば、ちちのれんあい、だと思う。 この本の主人公の由紀子は、智久と結婚するまで主体性なく生きてき...

2022/05/08予約 1 出版された当初、他の人のレビューで、あまりいい感情を抱かなかったので、今まで読んでこなかった。 タイトルがよくない。 ははのれんあい、ではなくどちらかといえば、ちちのれんあい、だと思う。 この本の主人公の由紀子は、智久と結婚するまで主体性なく生きてきた。親のレールに従って、良い子で生きてきた。 それが長男の智晴が産まれてから、夫とはだんだん距離が出てきて、(智久、何やってるんだ!)まさにワンオペ育児でいっぱいいっぱいのところ、嫁ぎ先の家業であるミシン縫製工場を閉めることになり、みんな職を失う。 そこで由紀子は駅売店のパートを見つける。3年頑張り正社員になる。 それなのに智久は外に女性を作っていた。 智晴の下に双子の男の子も産まれ、どうにも手も回らない、でも幸いだったのは、義理の母である邦子も、実家の母も、協力的だったこと。このおかげで、働き続け、やがて管理職にまでなる。 やがて夫婦は離婚して、由紀子は、一人で3人の男の子を引き取る。家があって良かったね、と心の中で思った。 仕事で疲れきる母を助けるため、智晴は家事を担う。 そんな中で、智晴は初めて人を好きになる気持ちを知る。 父親は、母以外の女性に取られた訳ではなく、人はどうにも好きになってしまうことがあることを、理解しはじめる。父もまた、その女性を好きになった。 智晴は、なんと父親の別の母親との娘と、高校で同じクラスになる。 自分の生活は恥ずかしくない、乗り越えるのは大変だったけど、家族のカタチは変わることがあっても父親だったり母親だったり、祖父、祖母という事実は変わらない、そう保育園の頃に母に言われた話が腑に落ちてくる。 双子の弟より、智晴は置かれた状況もあるが、とても成長した。 こんなふうに、成長した息子を見たら、親として本当に嬉しいことだろう。 由紀子の人生と自分の人生が重なり、読んでいてとても苦しかった。 でも読んでよかった。

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2022/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シングルマザーになった「はは」と、代わりに双子の弟たちの「はは」役を務める僕。歪な家族があってもいい、どんな形でも家族は家族だから――。 タイトルの「母の恋愛」が主軸というよりも、変わっていく家族の形が描かれていた。 一部は母目線の智晴の幼少期の話。 ちょっとしたもやもやはあるけど、ごくありふれた家庭だった。 父の浮気が発覚するまでは。 母・由紀子は強くなっていく、というか強くならざるを得ないというか。 二部は高校生になった智晴目線。 智晴は大人だ。 こんなに考えてる高校生すごいなぁ…。 “それでも、どんなに許せないことであっても自分に起きるすべてを、智晴はできるだけ肯定していきたいと思った。”

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2022/04/07

ある家族の物語。長い長い人生を、母親の由起子たちのそばで一緒に過ごしてきたかのような気分になりました。 結婚、妊娠、出産、仕事、そして離婚。 長男の智晴が、大きくなってやがてお母さんを支える存在になるーー。 子どもの存在がとにかく愛しくて、由起子の子どもへの愛情をひしひしと感じ...

ある家族の物語。長い長い人生を、母親の由起子たちのそばで一緒に過ごしてきたかのような気分になりました。 結婚、妊娠、出産、仕事、そして離婚。 長男の智晴が、大きくなってやがてお母さんを支える存在になるーー。 子どもの存在がとにかく愛しくて、由起子の子どもへの愛情をひしひしと感じました。 「取りあえず目の前のことをこなすので精一杯!」な気持ちも状況もすごくわかる。なかなかリアル。 母親の成長や不甲斐なさを自身と重ね合わせながら文字を追い、親をここまで奮い立たせる子どもの存在って偉大だなぁと改めて思った。 長男の智晴は、とにかくお母さん思いで優しい子。 幼い頃から母親の辛さや苦しさを誰よりもそばで見てきて、母親のため家族のためにと頑張る智晴がいじらしかった。 後半の父親との展開は出来すぎ…というかきれい事すぎでは?という気がしました。 変わってゆく家族のカタチを描いた作品。大変な現実と向き合いながらも優しい雰囲気が漂う作品。 私は好きでした♪

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2022/03/31

妻由紀子(母)を中心に、夫智久(父)、長男智晴それぞれの立場から描いた家族の物語。夫婦間に齟齬が生じた時の実母の言葉「ほんとうの悪人なんていないのよ由紀子。いい人がいちばん悪いことをするの」そうだなと思う、いい人に裏切られるのが一番人を苦しめる。智晴の初恋も由紀子の恋愛も清々しく...

妻由紀子(母)を中心に、夫智久(父)、長男智晴それぞれの立場から描いた家族の物語。夫婦間に齟齬が生じた時の実母の言葉「ほんとうの悪人なんていないのよ由紀子。いい人がいちばん悪いことをするの」そうだなと思う、いい人に裏切られるのが一番人を苦しめる。智晴の初恋も由紀子の恋愛も清々しく、母に恋人が出来た時、母の幸せを願う智晴の言葉が泣かせる。置かれた状況に色々と苦しみながらも、前に進み新たな家族の形態が築かれる。読了時に清涼感に包まれる物語でした。

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