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推し、燃ゆ の商品レビュー

3.3

1898件のお客様レビュー

  1. 5つ

    218

  2. 4つ

    553

  3. 3つ

    688

  4. 2つ

    247

  5. 1つ

    69

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2024/07/16

自分の世界と大きく異なる。最初でつまづき何回か読み直す。芥川賞受賞作品なので最後まで読まないと悪いかなぁという気になる。我慢出来るかなんて想いながらページを進めた。少し前に進むと、推しの世界が少しずつ分かるようになり読むスペードが上がる。 キメ細かな表現はさすが芥川賞か。 少し悲...

自分の世界と大きく異なる。最初でつまづき何回か読み直す。芥川賞受賞作品なので最後まで読まないと悪いかなぁという気になる。我慢出来るかなんて想いながらページを進めた。少し前に進むと、推しの世界が少しずつ分かるようになり読むスペードが上がる。 キメ細かな表現はさすが芥川賞か。 少し悲しすぎる主人公。でも推しの世界ではこれもあり?いや、これしかないのかもしれない。 最後まで読み切り、推しが去った世界で此の娘はどう行きていくのだろう。自分とは真逆の世界だが、気になってしまった。

Posted byブクログ

2024/07/12

三度目でやっと読了できた( ; ; ) この本は一気にまとめて読む方が、主人公の心情や、家族との関係性、推し以外の環境との関わり方の変化が追いやすい! この本は、村田沙耶香さんのコンビニ人間に良く似ている。主人公が周りに興味がなく、自分自身にも興味がない。だけど、ある人や事...

三度目でやっと読了できた( ; ; ) この本は一気にまとめて読む方が、主人公の心情や、家族との関係性、推し以外の環境との関わり方の変化が追いやすい! この本は、村田沙耶香さんのコンビニ人間に良く似ている。主人公が周りに興味がなく、自分自身にも興味がない。だけど、ある人や事を通して見る自分だけは好きでいられる。 そんな所とか、周りとの対人関係や、なにより人間のぬるぬるとしていて生臭さを感じさせるような情景描写が似ていた。 だけど推し燃ゆに私が強く惹かれたのは、常日頃の私たちの会話や言葉選び、学生生活において切り取る場面にとても見覚えがあり、実感を持つものだったからかも。 特に印象的だったのは、父親に就職活動の話をされた時に、目の前でどっしりと構える父が実は女性の声優にTwitterでおじさん構文全開のリプライをしているというところを思い出し、ニヤつき半笑いになってしまうという場面。これは私にとってもとても共感が出来て、同時に耳が痛くなる、胸が痛くなるほど小っ恥ずかしい場面だったから(笑) 自分にとってとてつもなく都合の悪い事を言ってくる相手に負けたくない、認めたくない、そんな相手の少しの間違いや、むしろ間違いとも言えないようなところを思い出して勝ち誇った気分になる。母親に痛い事を言われた時の私のようだった、、、(-.-;)y この小説は、『推しとは何か、推しを推すとはどういう事なのか』を考えさせられる本であると同時に、現代の日本の若者の心情や現状をとてもリアルに映し出していると思った。

Posted byブクログ

2024/07/03

壮絶な物語でした。 推しを推しまくることと、現代によくあるSNSの炎上を掛け合わせたような物語なのかな〜なんて思っていたのですが、そんな単純なものじゃなかったです。 私自身がこれといって推しがいないのでここまでの感情を理解することは難しかった。でも、「推しが私の背骨」という言葉で...

壮絶な物語でした。 推しを推しまくることと、現代によくあるSNSの炎上を掛け合わせたような物語なのかな〜なんて思っていたのですが、そんな単純なものじゃなかったです。 私自身がこれといって推しがいないのでここまでの感情を理解することは難しかった。でも、「推しが私の背骨」という言葉で少し理解できた気がします。 私にも、誰にでも、自分の中心、軸、背骨となるようなことが一つはあるんじゃないかなと思います。それにどれだけ自分を支えてもらっているか、生きる気力を与えてもらっているか。内容は偏り気味だったけれど、誰でも共感できる一冊だと思います。

Posted byブクログ

2024/07/15

芥川賞受賞  2021年 本屋大賞 9位 推しがいた事のない私には全く理解できませんでした。読後感はコンビニ人間を読んだ後の感覚と似ていました。

Posted byブクログ

2024/06/29

買ってきてすぐに読み切った。 短いのもあるが、ストーリーに入り込むとどんどん読み進められる。 作者は、推し活というものが世間でまだあまり理解されていないことから、この作品を書いたらしいが、推しがいたことはなくても、周りを見てると、主人公の感覚はよく分かる。 SNSの中のキャラクタ...

買ってきてすぐに読み切った。 短いのもあるが、ストーリーに入り込むとどんどん読み進められる。 作者は、推し活というものが世間でまだあまり理解されていないことから、この作品を書いたらしいが、推しがいたことはなくても、周りを見てると、主人公の感覚はよく分かる。 SNSの中のキャラクターと、現実の生活の壊れ方のギャップが激しくてしんどい。 家族との摩擦もリアルで、読後の余韻はちょっと重かった。 帯で島本さんが書いているが、命のようなものが言葉として表現されている力量に圧倒された、本当にそう思った。

Posted byブクログ

2024/06/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 今更ながら読んだ。時代の空気を目一杯吸い込みながら文学という形で昇華されていてめちゃくちゃオモシロかった。推し、炎上は2020年代のキーワードであり、その二つが接続して推しに対してあふれる複雑な感情が爆発、推すという概念の理解の端緒となる一冊だった。  主人公は女子高生でアイドルグループの男性を推すことに夢中になっていて、彼女の推しライフを学生生活をまじえて描いている。*推しが燃えた。*この一文目で勝負ありだったと読み終えた今では思う。川端康成『雪国』の冒頭とかそれに類するすべてを予感させるような2020年代最強のファーストセンテンスであり、出落ちではなく呼応するように強い念がこめられたようなセンテンスがこれでもかと詰め込まれているのだからたまらない。  推している=ファンである、くらいの軽い認識しかなかったが、本著を読むとその認識が更新された。従来のアイドルファン、オタクは言うなれば赤い炎のようなもので界隈で形成されたムードを身にまとい振る舞いも似通った派手なイメージ。オタ芸とか最たるもの。しかし推すことは青い炎として静的でありながら、しかしその熱量は赤い炎よりも何倍もアツいし推しに対する愛情の表現も多様になっている。対象と近づきたい、恋仲になれるものならなりたい。そういった考えの人もいるだろうし実際に主人公の友人は整形して推しの存在と近づくケースが描かれている。しかし主人公は一定の距離を取ることにこだわっている。ここに今の推しカルチャーのノリを垣間見た。推すことは一方通行の愛に他ならないのだが、推すことの尊さを喝破するラインがかっこいい。 *あたしが何かをすることで関係性が壊れることもない、一定の隔たりのある場所で誰かの存在を感じ続けられることが、安らぎを与えてくれるということがあるように思う。何より、推しを推すとき、あたしというすべてを懸けてのめり込むとき、一方的ではあるけれどあたしはいつになく満ち足りている。*  文字どおり推しは燃えて終盤にはある意味で真っ白な灰へと化していく訳だが、主人公が想像以上に大きく引っ張られて暗い展開になることに驚いた。アイドルを推すことをテーマにしてるので、なんとなくコメディもしくは感動方向で引っ張るかと思いきや裏切られることで物語にのめり込んだ。燃えていくのに比例して主人公も閉塞感に苛まれていくし、特に家族からも距離を置かれる描写もあいまって孤独が際立っていた。大人の世界では多様性が喧伝されている中で、皆と同じようにできないことで社会から取りこぼされる若者を真正面から描いており建前社会の歪さが表現されていた。  その表現力がズバ抜けてかっこいいからこそ芥川賞を受賞しているわけだが、渋谷の街とスマホの画面を浮遊するように行き来する視点の移動は個人的に超新鮮で読んだときに思わず声が出た。分かりやすいものでいえば祖母の突然の死を大袋の中に入った個舗装のチョコに例えるラインも相当鋭い。まさに新世代の作家という感じで今後も楽しみだし別の作品も早々に読みたい。

Posted byブクログ

2024/06/21

私も一時期アイドルにハマっていたことはあったけど、この主人公と同じくらいの熱量はなかったなぁとあの頃を思い出しました。 でも、ハマる気持ちはよく分かる。

Posted byブクログ

2024/06/19

主人公発達なのに親が全然機能してなかった。誰も助けてあげようとしてなかった。なんなら家から追い払った。アンハッピーエンド 推しの炎上を契機にどんどん不幸になってゆく主人公。推しのこと殺すかな??とか思ったけど自分が死んだんだ。だからラストシーンで死んだ自分の骨?それともアイドルと...

主人公発達なのに親が全然機能してなかった。誰も助けてあげようとしてなかった。なんなら家から追い払った。アンハッピーエンド 推しの炎上を契機にどんどん不幸になってゆく主人公。推しのこと殺すかな??とか思ったけど自分が死んだんだ。だからラストシーンで死んだ自分の骨?それともアイドルとして死んだ推し?を拾うことを暗喩した「綿棒をひろう」シーンがあった。 肉体の描写が生々しかった。 水がいろんなとこに出てきた。

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2024/06/17

頭がいかれた主人公がアイドルの推し活をする話。 うん、よくわからない世界観なのでついていけない。 近くに乃木坂ファンがいるけどここまでは行ってないなぁ。 推し活も生活に支障をきたさない程度にやってもらいたいもんです。 今後の主人公が第2部で更に報われない形になっていくとかいう話な...

頭がいかれた主人公がアイドルの推し活をする話。 うん、よくわからない世界観なのでついていけない。 近くに乃木坂ファンがいるけどここまでは行ってないなぁ。 推し活も生活に支障をきたさない程度にやってもらいたいもんです。 今後の主人公が第2部で更に報われない形になっていくとかいう話なら続編見てみたいな。

Posted byブクログ

2024/06/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 愛はどこまでも人を狂わせる一番の薬。それは現実に疲れた人々に特段効果を出す。その愛が例え一方的だったとしても。しかし、その愛を受け取れるのは私ではなく他人だと気づいた時、主人公の核はもう灰になっていたんだろう。  人が無自覚に堕ちていく様を描くのが上手で、自分には理解出来ない行動でも、さらりと読み込める。それは同時に、主人公の特殊さも増長させた。

Posted byブクログ