1,800円以上の注文で送料無料

首里の馬 の商品レビュー

3.4

98件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    29

  3. 3つ

    39

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2021/05/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一気に読んだ 高山さんの本は、如何様以来2作目 空白の時間をもつものが共通項 如何様では出征中、今回は沖縄の失われた記録 他の本はどうなんだろ 双子台風の合間に現れた馬 肉じゃが、まよう、からしの首里城は数年前に燃えてしまい、再建されたもんね

Posted byブクログ

2021/05/09

沖縄で孤独に暮らす主人公の少し現実離れした生活。郷土資料館の古い記録の整理、オンラインで繋がる孤独な状況に置かれた人との会話、台風下で迷い込んだ宮古馬との出会い、いずれも彼女の孤独を寂しいものにはしていない。独りで何かに向き合うときの集中力や冷静であることの重要性を淡々と示された...

沖縄で孤独に暮らす主人公の少し現実離れした生活。郷土資料館の古い記録の整理、オンラインで繋がる孤独な状況に置かれた人との会話、台風下で迷い込んだ宮古馬との出会い、いずれも彼女の孤独を寂しいものにはしていない。独りで何かに向き合うときの集中力や冷静であることの重要性を淡々と示されたような気がする。

Posted byブクログ

2021/04/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初高山羽根子作品。芥川賞受賞。 芥川賞を受賞しなければ、きっと手にしなかった作品。 沖縄の、琉球の、首里の、途切れとぎれになった歴史を今を断片として記録の中に残してゆく物語。 沖縄は、きっと、私たちが考える以上に翻弄された土地かもしれない。歴史的にも、地政学的にも。そして、歴史が変わるとき、廃墟の中からも過去を略奪されるままになっていたのかもしれない。 だから、直線的に流れる歴史は、沖縄では意味のないものかもしれない。単に、そのときの”今”を繋ぎ、感じ、思いを寄せるしかないのかもしれない。 そして、それは、沖縄以外の私たちにも共通しているのかもしれない。東京の時間の流れや変化の速度・速さを考えると、時代ごとに、年代ごとに速くなっている気がする。そのうち、時間軸で測ることができないくらいの変化が簡単に起こるかもしれない。そのとき、「生きるに必要なことさえままならない中では、守らなければならない歴史や文化情報の価値など薄れていく一方だった。」は、私たちにも当てはまる。そんなことを考えさせられる。 さて、未名子の最後の質問、首里城の「ガマ遺構」には、今日の歴史が隠されてるのだろうか?それとも… 気になったフレーズは以下: ★この地域には、先祖代々、ずっと長いこと絶えることなく続いている家というのがない。…。この地の歴史は、現在まで途切れとぎれの歯抜けになっている。 ★短く読まれる問題と、そのあとの雑談の中で自分の心の中に引っかかった映画や本を帰ってから調べ、見たり読んだりする方がずっと心が豊かになるような気がしていた ★様子のおかしいことを、きちんとおかしいと判断しながら、それでもしっかり受け止めて恐れない人だと思えるからです ★段位を設けることは、…、やり始めたら際限のない学びという行動について、一つの区切りを設けて強制的に一休みさせる効果がある。 ★どんなにか世界が変わった後でも、この場所の、現時点での情報を、自分であれば差し出すことができるという自信があった。

Posted byブクログ

2021/04/11

非現実的な設定とストーリー展開ながら、主人公の静かな暮らしぶりが淡々とした語り口で描かれることにより、するすると自然に読ませる作品。登場人物たちがそれぞれに抱える静謐な孤独と、それらを包み込む世界や時間の果てのなさに、不思議と心地良い気持ちになる。

Posted byブクログ

2021/04/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

順さんが集めた沖縄の郷土資料館の整理をすることを心の拠り所としていた未名子。 幾度もやってくる台風が過ぎ去ったある日、 庭に迷い込んできたのは一頭の宮古馬だった。 孤独の地に住む日本語を話せる海外の人にクイズを出す オペレーターの仕事をしつつ 順さんのお葬式、異国の地に住む孤独な彼らとのわずかな会話と 迷子の宮古馬をガマに移して、それに乗って走り回ること 順さんの死と、郷土資料館のたて壊し。 宇宙と海底と戦場 それらの場所に1人でいる彼らに 未名子が出した最後のクイズの3つの言葉。 にくじゃが まよう からし 沖縄に残る僅かな、資料。 いつか消えてしまうちっぽけな私たちがここにいたという証明。今も細々と生きている宮古馬の存在。 クイズの答えはわからないなあ。 孤独の中で思うこと。 誰にだっている存在。 肉じゃがにからしをつけて食べようかそれを話しながらの団欒風景。 家族?かな?

Posted byブクログ

2021/04/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

にくじゃが、まよう、からし 読み終えて今、まだ考える。 何を伝えようとして書かれた物語なのか、なぜ未名子は仕事を辞めたのか、暗号の意味、場所。 なんとなーく、ネガティブな孤独感をポジティブな孤独に変えた?雰囲気を感じた。

Posted byブクログ

2021/03/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

難しいが正直な感想。 馬は何処から来たのか、何故突然庭に現れたのか、美奈子が島を記録し始めた理由は何か、そして美奈子が出したクイズの答えはなんだったのか。全てわからずじまいだった。 沖縄の情景や時代背景などが組み込まれている上に独特な時間の流れが伝わってくる感じの描写がすごく良かった。 もう一度疑問を解決するために読み直そ...

Posted byブクログ

2021/03/20

ちょっと不思議(すごい不思議 ではなく)な空気感。大人しく地味な主人公が一歩を踏み出す、という筋が好みだった。終始落ち着いたトーン、オキナワオキナワしてないけど、所々に出てくる沖縄の風物が印象的。

Posted byブクログ

2021/03/15

登場人物が誰も魅力的に思えず、読むのがただ苦痛だった。 最後まで読んだけどだからなに?となってしまった。 この本が悪いというより、私が「芥川賞」の本ってあんまり好きじゃないのかもしれない。 本屋大賞の本の方が感性にあっているんです。私が。

Posted byブクログ

2021/03/14

今この風景や見えてる情報は今の一点を押さえているだけで、もしかしたらいつか無くなってしまうかもしれない。無くなったらもうその時のものに戻すことは出来ないっていう気付きや今その時の見えてるものの大切さを沖縄での戦争で起こった事実を通して感じることができた。 真ん中あたりの話は正直...

今この風景や見えてる情報は今の一点を押さえているだけで、もしかしたらいつか無くなってしまうかもしれない。無くなったらもうその時のものに戻すことは出来ないっていう気付きや今その時の見えてるものの大切さを沖縄での戦争で起こった事実を通して感じることができた。 真ん中あたりの話は正直よく分からない部分もあったので星3つかな

Posted byブクログ