三体 Ⅱ(下) の商品レビュー
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巻末の解説でなるほどと思った指摘が2つある。 「恋愛の部分や女性キャラクターの作りを批判する声もある。もっとも、そこには理系の男性作家に対する紋切り型の批判しかないのだが。」 「しかない」とは言うものの、それはやはり気になる部分で私も大いに気になった。それがこの作品の主たる評価軸でないのは承知しているが。 「いったん密告の標的になるとすべてが終わる。注目されると消滅される可能性が高い。自分の存在を消すことこそが安全な生き方。こういう時代こそ「黒暗森林」であり、こういう時代に生まれた人間こそ「黒暗森林」の狩人ではないかと思う。/文化大革命はもう50年以上前のことだが、人類は「黒暗森林」から脱出したとは思えない。」 第1部の最初に文革の時代を描いた作者の意図に納得。
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空間も時間も感情の高低差も、今まで味わったことのないスケール! これがまだ続く!まだ続くんです! 楽しみです!
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三体上が読んでも読んでも面白くないので、やむを得ず下を読み始めた、しかし読み出しは良かったのだが、やはりだんだん面白くなくなった。三体の方はなんとか読み通せたし、文化大革命のくだりは興味深くその復讐としての物語が面白かった。しかしⅡには感情移入出来る登場人物も登場しないし400年...
三体上が読んでも読んでも面白くないので、やむを得ず下を読み始めた、しかし読み出しは良かったのだが、やはりだんだん面白くなくなった。三体の方はなんとか読み通せたし、文化大革命のくだりは興味深くその復讐としての物語が面白かった。しかしⅡには感情移入出来る登場人物も登場しないし400年のグダグダの地球を描き出すだけで辟易とした。全然読み進めないしもう読書の邪魔だ、飛ばし読みで終わりとしよう。
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全体を通してハラハラ感あって面白かったです。結末が個人的には少し物足りなかったかなという感じです。続編に期待しています。
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めちゃくちゃ面白かった。 アイディアもとても面白いし、ようこんなにうまい具合にかみ合わせるもんじゃと感心しました。
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久々に納得できるSFにであった。 科学的観点だけでなく、社会的、宗教的、文化的な観点からも 読み応えがあった。 2021年春に続編が出るのが楽しみだ。
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黒暗森林理論 多くの宇宙研究、天文学者の中でも追及している内容に対して、小説として一つの回答を出したことが素晴らしい。内容もオチも100点満点の内容だった。最終章が待ち遠しい
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とても面白かった。3冊読んだ中では1番好きだ。面壁者がどのようにその任務を遂行する、あるいは失敗するのか、というわかりやすい筋があって、エンターテイメントとしてとても読みやすい。SFという読者を選ぶジャンルの中でも格別に読みやすいのではないだろうか。登場人物たちに抱く読者のイメー...
とても面白かった。3冊読んだ中では1番好きだ。面壁者がどのようにその任務を遂行する、あるいは失敗するのか、というわかりやすい筋があって、エンターテイメントとしてとても読みやすい。SFという読者を選ぶジャンルの中でも格別に読みやすいのではないだろうか。登場人物たちに抱く読者のイメージをあっさり裏切ってみせるのもこのシリーズの特徴で、少年漫画の次週への引きみたいなリーダビリティを感じる。シリーズものはやはり幕の引き方が重要なので、3部の出版を待ちたい。
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やっっっと、面白くなってきた三体。 終わりに近づくにつれてどんどん面白くなって、1で諦めなかった自分を全力で褒めたわ。。 最後の方のページが少なくなっていくのを感じで『終わらないでえええ』って気持ちになった。 最高に壮大で、途方もなく遠いことみたいなのに、これがきっといつか起...
やっっっと、面白くなってきた三体。 終わりに近づくにつれてどんどん面白くなって、1で諦めなかった自分を全力で褒めたわ。。 最後の方のページが少なくなっていくのを感じで『終わらないでえええ』って気持ちになった。 最高に壮大で、途方もなく遠いことみたいなのに、これがきっといつか起こる、って感じるからすごい。というか、本当に起こる気しかしなーい!
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※このレビューにはネタバレを含みます
ホラーやスリラーは大好物なんだけれど、同じフィクションでもSFは、と言うと何故だか触手が動かずほとんど読んだ事が無かった…のだが、 凄まじく面白かった! 但し、SFだからと言うよりもこの作者さんゆえに描けた世界観なんだろうな。 小説に依らず、およそ世の中の創作物全般に当てはまると思っているんだけど、作品を創るにあたって創作の糸口やプロセスが全くイメージ出来ない(私にその能力がないせいもあるけれど)作品や作者が本当に時折世に出てくる。 個人的に言うと、例えば音楽でコールドプレイとか、どういうプロセスを経て楽曲が完成するのか全然分からない。天啓でも受けてるのではと思ってしまうのだ。 で、 この作品も同様に、作者がどうやってこの壮大な物語を紡いでいるのか、皆目見当がつかない。 スーパーコンピュータとかでシュミレーションでもしているんだろうか? サイエンスフィクションでありながら、どっしりと地に足がついていて、宇宙社会学なるものから派生した『黒暗森林』と言われる概念もかなりの説得力がある様に感じられる。 確かに、遥かな宇宙に於いて別の文明の存在を知ったなら、猜疑心に塗れおっかなびっくり交流を持つよりもいっそのこと「やっちまえ!」といったどこぞの戦闘民族みたいな選択肢も自らの安全を担保する手段として全く矛盾しないし、そもそも『淘汰』とはそういうものなのだろう。 と、そのように非常に緻密でしかも今より時代を遥か進めた『さもありなん』を確立しながらも物語としての面白さ、かつ壮大さはジャンルフリーにしても、肩を並べる作品が直ぐには思いつかない程。 一大叙事詩! とは言え、 『止まない雨はない、明けない夜もない』的な牧歌のごとき素朴な結びも個人的には大アリだった。 続編もこの春発表されるそうで、タイミング的にも今読めて良かった! 兎にも角にも傑作! ☆7つくらい付けたいところです。
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