三体 Ⅱ(下) の商品レビュー
主な筋になるだろう、上巻から続く呪文。どうなったのか気になりながらも、それがわかるまでの過程にいろいろあり。これがハードSFですか!と、SFに慣れ親しんでいない私は驚きました。IIIはどうなるのでしょう、、すぐにそちらに移ります。
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暗黒森林ねー。 潰される前に潰せ!という疑心暗鬼。密告と同じ考え方ですって。出る杭は打たれる。人間って怖いな。
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舞台が約200年後に移る。引き続き、スケールの大きさと著者の創造的な世界観に圧倒される一方、やはり物語の進行を遅く感じて、斜め読みする部分が少なからずあったというのが正直なところ。
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長いうえに、話が複雑で大きく展開するので、一気に読まないと前編がどんな話だったか忘れてしまう。ネタバレすると、絶望の淵まで追い込んでおいて、最後に一気にハッピーエンドに持ち込むという、読者のカタルシスを最大化する展開です。しかし、第三部がどいうよう続き方をするのか、予想ができない...
長いうえに、話が複雑で大きく展開するので、一気に読まないと前編がどんな話だったか忘れてしまう。ネタバレすると、絶望の淵まで追い込んでおいて、最後に一気にハッピーエンドに持ち込むという、読者のカタルシスを最大化する展開です。しかし、第三部がどいうよう続き方をするのか、予想ができない。
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ちょうどAmazonでmoonfallを見たので、オーバーラップして興奮して一気に読んでしまった。 三体世界からのコンタクトにはちょっと違和感があったが、よくプロットが練られていて非常に面白かった。 「インデペンデンスデイ」などハリウッド系の映画で前半の不安感の盛り上がりに比べて...
ちょうどAmazonでmoonfallを見たので、オーバーラップして興奮して一気に読んでしまった。 三体世界からのコンタクトにはちょっと違和感があったが、よくプロットが練られていて非常に面白かった。 「インデペンデンスデイ」などハリウッド系の映画で前半の不安感の盛り上がりに比べて、異星人が現れたらまるで円谷プロの怪獣映画になって笑ってしまうようなことはなく、水滴という未知の武器も意表をついてよかった。世紀を渡る壮大な小説世界に最終巻の「死神永生」も期待大だ。
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じわじわと、最終章へ向けて物語を畳はじめている。 その風呂敷は宇宙レベル。それを観られることに幸運を感じる。
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地球に向けて進行する三体文明の艦隊。 地球到達までおよそ400年。決戦に備え、主要な人物を冬眠で未来に送った400年前。200年の経過とともに、冬眠から甦り、未来世界の変貌に驚きつつも順応し、目前の危機にあたり、活躍を開始する。三体文明は探査機として、その形状から'水滴...
地球に向けて進行する三体文明の艦隊。 地球到達までおよそ400年。決戦に備え、主要な人物を冬眠で未来に送った400年前。200年の経過とともに、冬眠から甦り、未来世界の変貌に驚きつつも順応し、目前の危機にあたり、活躍を開始する。三体文明は探査機として、その形状から'水滴'と呼ばれる飛行体を先行させる。200年の時が革新してきた技術で完成した地球の防衛艦隊2,000機がこれを待ち受ける。'水滴'の表面は驚異の滑らかさで、どれだけ拡大してみても、その表面の滑らかさは損なわれない。人知で計り知れない技術とその完成度から、圧倒的な彼我の差を知る。 たった1機の探査機が、地球の防衛艦隊と遭遇する場面は、緊迫したスケール感とともに、無力感さえ感じさせられる。第2部のタイトル'黒暗森林'の解説が語られるが、科学が哲学に融合していくプロセスを想起させられる。
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一巻が助走(長いプロローグ)だとしたら、二巻はじわじわと物語が進み、進むにつれて一気に加速がついた感じ。 物語がかなり進み始め、予測もしない結末で終わった。 いや…大枠で予測不能だったわけではなく、冷たい世界に真っ赤な雫を一つ落としたような終わり。 三体の冷ややかな世界観とはあま...
一巻が助走(長いプロローグ)だとしたら、二巻はじわじわと物語が進み、進むにつれて一気に加速がついた感じ。 物語がかなり進み始め、予測もしない結末で終わった。 いや…大枠で予測不能だったわけではなく、冷たい世界に真っ赤な雫を一つ落としたような終わり。 三体の冷ややかな世界観とはあまりにミスマッチな終わりがどこかうそ寒く、どう捉えるか軽く困惑。 3巻でこの熱がどういう方向に転換されるのかが非常に楽しみ。
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上巻が読めると勢いで下巻も早い!涙型の水滴の豹変、猜疑心から組み立てないとお人好しの人類はやばい。こわ。小説だからいいけど。その場に生きてたらどう選択するんだろう、と毎回考えちゃう。90
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第二部「呪文」の続きである。危機紀元20年から始まる。三体文明に対抗する面壁者の取り組みが描かれる。面壁者の取り組みはとんでもないものがあった。果たして面壁者という仕組みは人類文明にとって有意義だったのだろうか。人類の宇宙艦隊の凄さを描きながら、落とす。もう駄目だと思わせながら、...
第二部「呪文」の続きである。危機紀元20年から始まる。三体文明に対抗する面壁者の取り組みが描かれる。面壁者の取り組みはとんでもないものがあった。果たして面壁者という仕組みは人類文明にとって有意義だったのだろうか。人類の宇宙艦隊の凄さを描きながら、落とす。もう駄目だと思わせながら、対策をしていた。どんでん返しが巧みである。 第三部「黒暗森林」は危機紀元205年に進む。人類は三体文明の侵略という危機に対して注力した。その結果、環境破壊や食糧危機が起き、人口が激減した。その後に革命が起き、「各国政府は宇宙戦略計画をすべて中止し、市民生活の改善に全力を注いだ」(148頁)。その結果、市民生活は向上した。それどころか宇宙開発も進歩した。 「人間性の解放は、必然的に科学とテクノロジーの進歩をもたらす」(149頁) 「全体主義的な体制が人類発展の最大の障害である」(243頁) このような指摘を中国の作家がしていることは興味深い。 阿片に蝕まれた清朝末期を生々しく描写している。「ヨーロッパの写真家が撮影した清朝末期の一連の写真を見たことがあるが、いちばん印象深かったのは、写真の中の人々の生気のないどんよりしたまなざしだった」(72頁)。 危機紀元205年の世界では東西ヨーロッパはヨーロピアン・コモンウェルスという一つの国になった。ロシアとベラルーシは統合してロシア連邦になった(87頁)。ここからするとウクライナはヨーロピアン・コモンウェルスになる。中国の作家もウクライナはロシアではなく、ヨーロッパと考えていることになる。 ヨーロピアン・コモンウェルスは欧州連邦という漢字があてはめられている。Commonwealth of Nationsは英連邦と訳されており、そこからは欧州連邦という漢字は不自然ではない。しかし、Commonwealth of Nationsは国家連合であり、連邦国家ではない。ロシア連邦Russia Federationとは全く異なる。ロシア連邦のような連邦政府には中央集権的な圧制のイメージが出てくる。 危機紀元205年の世界は福祉が発達していると説明される。国家賠償制度も発達している。事故が起こると即座に賠償を受けることができると説明される。 「あなたは市政府第三公司より賠償が受けられます」(114頁) 「政府の公共安全システムから賠償を受けることができます」(127頁) 公務員の責任逃れがない。本当の意味で住みよい世界である。 偉業を成し遂げたと思われる面壁者を称賛する群衆が集まって、面壁者の話を聞こうとする。それに対して「全員、家に帰ってください」と言う(289頁)。これは気の利いた発言である。人々に感銘を与えることが仕事ではない。
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