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ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち の商品レビュー

3.9

167件のお客様レビュー

  1. 5つ

    31

  2. 4つ

    78

  3. 3つ

    36

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2022/01/23

EU離脱に投票したおっさんたち。 ベビー・ブーマー世代かつトラディショナル・ワーキング・クラスの彼らを取り巻く日常と英国の空気を鮮やかに描き出しています。 日本の状況との相似点も結構多いです。

Posted byブクログ

2022/01/15

一昨年読んだやつ。 個人的に、イエローでブルーは教科書的な立ち位置。 これは作者の知り合いのおじさんたちの話で、もっとフランクに読める感じ。こんまりにハマって極端なミニマリストになったおっさんの話が面白かった。

Posted byブクログ

2022/01/07

いろいろ経験積んで、まだまだ右往左往している友人知人のおっさんたちの生態を、呆れたり感心したりしながら温かい眼差しで描写してる本。出てくるエピソードは日本ではお目にかかれない話もありつつ、人間同じだなというところもあり。

Posted byブクログ

2021/12/22

日本でもことあるごとに槍玉に挙げられ、諸悪の元凶とされがちなおっさんたち。「ブレグジットを引き起こしたのは他でもないおっさん世代」と冷たい評価に晒された英国中年世代は「悪役」として認識されることが多かったように思う。わたしも何かにつけて「これだからおっさん世代は」「おっさん世代の...

日本でもことあるごとに槍玉に挙げられ、諸悪の元凶とされがちなおっさんたち。「ブレグジットを引き起こしたのは他でもないおっさん世代」と冷たい評価に晒された英国中年世代は「悪役」として認識されることが多かったように思う。わたしも何かにつけて「これだからおっさん世代は」「おっさん世代の傲慢さが招いた結果悪い方向になっている」といった認識を様々な場面で持っていた。 しかし、おっさんたちにも生活がある。悲喜こもごも、毎日色々なことを考え経験し一生懸命生きているのだ。すべてのおっさんを十把一絡げにして語ることは彼らや彼らの考えをきちんと把握することを遠ざける。 ブレイディさんの身近にいる愛すべきおっさん達のエピソードは、「おっさんたちにも毎日があり、感情がある」という当たり前のことを痛感させるものでした。大枠だけ見ると個がとりこぼされちゃうということを読書を通して再認識。 筆者の身の回りで起きた地べたのエピソードにくわえて、英国の状況などについてデータ等を加えて一段上から状況を見渡す内容はマクロとマクロの視点で理解しやすいものでした。軽い筆致で問題点を浮かび上がらせる文章も相変わらずさすがという感想です。 おっさん達にも毎日はあるのだ。

Posted byブクログ

2021/12/06

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の ブレイディみかこさんが、イギリスの労働者階級オヤジたちの姿を書いたもの。 相変わらず、皆の普段の生活から、社会問題も透けて見えるような卓越した筆なのですが、 題材がオジサンだけに、読んでいるうちにだんだん辛くなってくる感じ。 ...

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の ブレイディみかこさんが、イギリスの労働者階級オヤジたちの姿を書いたもの。 相変わらず、皆の普段の生活から、社会問題も透けて見えるような卓越した筆なのですが、 題材がオジサンだけに、読んでいるうちにだんだん辛くなってくる感じ。 未来がないというか。 面白おかしく、ちょっぴり悲しく書いてあるのだけど。 完全に弱肉強食社会になってしまったイギリスでどう生きていけばよいのか。 なぜ、EU離脱してしまったのか。いろいろ想像すると、どうしても暗い気分に。 イギリスでは保険に入っていない人はがんの診療ですら、何か月後しか受けられない。など日本からすると衝撃的な話もたくさん。

Posted byブクログ

2021/11/21

前作が面白かったので読んでみるが、読了できず。 3/4を読んだが、ハマータウンのおっさん方のブレクジットやイギリスの保険制度NHSの話がほとんどで、変化があまりなく単調なエッセイ。

Posted byブクログ

2021/10/27

英国の労働者階級のおじさん達の実情。色んな仕事の人が色んな事情を抱えながら生きている。それを筆者の目線、友人知人としての目線、英国に暮らす移民として、はたまた日本人としての目線から描かれている。

Posted byブクログ

2021/10/22

「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」とほぼ同時期に書かれたもの。こちらに登場するのはみかこ氏の夫の友人たち1955年から58年生まれの(当時)60歳から63歳位のおっさん。夫は9歳年上なのでみかこ氏と同時代感はずれていると思うが、夫と幼少期からの友人、あとになってできた友...

「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」とほぼ同時期に書かれたもの。こちらに登場するのはみかこ氏の夫の友人たち1955年から58年生まれの(当時)60歳から63歳位のおっさん。夫は9歳年上なのでみかこ氏と同時代感はずれていると思うが、夫と幼少期からの友人、あとになってできた友人など、家族ぐるみでおつきあいをしている。年に一度のバーベキューパーティ、親の法事に呼ばれる、など集まりがあるようだ。起伏に富んだ各人の状況が語られる。自分と同年代のイギリスのおっさん、ということでとても興味深かった。 副題の「ハマータウンのおっさんたち」というのは「ハマータウンの野郎ども~学校への反抗・労働への順能」(ポール・ウィリス著1977発表)で書かれた1977年あたりの労働者階級の若者たちが40数年たった今、ということでつけた。 自動車修理工のレイ、昔務めていた工場跡にできたスーパーに務めるスティーブ、闇の商売で服役後、塗装業者になったジェフ、不良道ののちブラックキャブの運転手になったテリー、配送業のドライバーなど。 おっさんたちの家庭事情はバラエティに富んでいる。みかこ氏の夫のように妻がずっと1人で子供、という基本パターン。2,3回離婚をしそれぞれのパートナーとの間に子供がいて今は1人暮らし、現在の妻は3度結婚しそれぞれの配偶者との子どもがいて、今は主夫として幼子(義理の)の面倒をみている人、結婚はせずに甥と暮らす、あるいは母と暮らすなど。同年齢の日本人よりイギリスは結婚事情が一歩先を行っているのかも。 テリーはブラックキャブで金を稼ぎ郊外に邸宅を買い階級アップを果たしたが、今やロンドンではブラックキャブは安いウーバーに地位を脅かされているが、パーティーで時間が遅くなりそこに来てくれるのは携帯で呼び出せるウーバーだけになってしまい泣く泣くウーバーで帰った、など泣き笑いの現実。 また本好きのスティーブが印象的。日本でも日中の図書館は定年後の男性が多いが、スティーブは本好きでいっぱしの地元通。それも失業保険でくいつないでいる時に本をたくさん読んだようなのだ。今は要介護の母と二人暮らしで介護の人がくる週に1日を図書館で本を読むのを楽しみにしていたのに、その地元図書館(分館と思われる)が閉鎖になり児童センターになってしまった。が本のデリバリーサービスは機能として残っているので本館から本を取り寄せ読んでいる。また児童センターで子供の本を探す母親に「ミッフィーの本が新しくはいっているよ」などと助言もしている。 また国民健康保険サービスについても書かれていて、このコロナ禍にTVでも制度が紹介されていて、かかりつけ医が決められている、というのはとてもいいのではないか、などと思っていたが、いまや予約をするのが大変で診療にこぎつけるのに2カ月くらいかかってしまい、さらにそこから専門医に紹介されるかどうかもかかりつけ医の判断、ということだとあった。確かに無料でいいことではあるのだが、お金のある人は私立の医院にかかっている現実があるようだ。 「ちくま」2017.12月~2019.10.11月号連載 2020.6.5初版 2020.6.20第3刷 図書館 NHK高橋源一郎の飛ぶ教室 ハマータウン~ についてブレイディみかこさんがゲスト 2020.6.5放送 https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/detail/gentobu20200605.html 2020.6.7インタビュー(zoomで) ハマータウン~ 出版直後  https://realsound.jp/book/2020/06/post-563968.html

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2021/09/20

本書に書かれている著者紹介によれば、ブレイディみかこさんは、1996年から英国ブライトン在住、本書の発行は2020年のことなので、本書発行時点で、25年弱英国に住んでいたことになる。英国で保育士資格を取得し、保育所での勤務経験もあるようである。英国人と結婚し、子供もいる。結婚相手...

本書に書かれている著者紹介によれば、ブレイディみかこさんは、1996年から英国ブライトン在住、本書の発行は2020年のことなので、本書発行時点で、25年弱英国に住んでいたことになる。英国で保育士資格を取得し、保育所での勤務経験もあるようである。英国人と結婚し、子供もいる。結婚相手は、60過ぎの、本書の副題にもある「ハマータウンのおっさん(労働者階級のおじさん)」である。本書は、著者の結婚相手の友人たちのエピソードを書き下ろしたもの。著者言うところの「地べた」の英国がよく分かる。

Posted byブクログ

2021/09/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イギリスのEU離脱のニュースは見ていても、それがどういうことになるのかよくわかっていなかったけれどもそこに暮らす人の目線で書かれた本書により少し分かった気がしました。 何だかはっちゃけたおじさんが多く出てくるなー(次々にパートナーを変えたりその度に子供作ったり…)と感じましたが著者の友人として描かれているせいなのか何か憎めないというか、哀愁があったりして中々興味深かった。レイの「中和」のタトゥには吹き出しました。 眼光鋭いままに図書室の隅に寡黙に陣取って、やって来る子供とおかあさんたちをそっと手助けしようとするスティーヴがとっても魅力的でした。

Posted byブクログ