1,800円以上の注文で送料無料

ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち の商品レビュー

3.9

167件のお客様レビュー

  1. 5つ

    31

  2. 4つ

    78

  3. 3つ

    36

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2020/06/17

相変わらずの面白いエッセイであった。英国でも消費酒量がへってきていることなどびっくりすることも書かれていた。

Posted byブクログ

2020/06/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フライヤーで読書 ブレグジットをきっかけとして、 イギリスのおっさんたちの人生が大きく変わっていく話。 夫婦でEU離脱賛成と反対に分かれてしまう。 どうせ結果変わらないだろうと逆に投票した結果、 予想外の結果になってします。 緊縮財政によって、割りを食ってしまっている貧困層の現実は、他人事ではなくなっていく。

Posted byブクログ

2020/06/10

前作「ぼくはイエロー~」の子供の話から一転、今作はイギリスのおっさんについて語ったフレイディみかこさんの最新エッセイ。主に労働者階級に該当する(と思われる)おじさんに焦点を当てた作品となっているので、日本人がもっているイギリス人紳士のイメージとはちょっとかけ離れた内容となっている...

前作「ぼくはイエロー~」の子供の話から一転、今作はイギリスのおっさんについて語ったフレイディみかこさんの最新エッセイ。主に労働者階級に該当する(と思われる)おじさんに焦点を当てた作品となっているので、日本人がもっているイギリス人紳士のイメージとはちょっとかけ離れた内容となっている。おじさんたちはブレクジット・移民問題・医療問題など、イギリスの抱えるさまざまな社会問題に巻き込まれつつも、なんだかんだで人生を楽しんでいるように見えるのはイギリスという国民性なのかなと思った。

Posted byブクログ

2020/12/27

PR誌「ちくま」に連載していてずっと楽しみに読んでいたのが本になった。ブレグジットに熱狂しPCなにそれみたいな旧弊なおっさん世代の友人知人の来し方と現在の交流のていねいな描写にふれることで、自分(の世代)とはなにかと相容れない過去や言動がある人物といえどもいっしょうけんめい生きて...

PR誌「ちくま」に連載していてずっと楽しみに読んでいたのが本になった。ブレグジットに熱狂しPCなにそれみたいな旧弊なおっさん世代の友人知人の来し方と現在の交流のていねいな描写にふれることで、自分(の世代)とはなにかと相容れない過去や言動がある人物といえどもいっしょうけんめい生きているのだと伝わってきて、善悪や優劣を簡単に極めつけることができなくなる。世代間やで争っているときではなく、世代を問わずそれぞれに困っていることをみんなでなんとかしなくてはいけないのだな、という気持ちになってくる。 「ちくま」2017年12月号〜2019年11月号に掲載されたものが第1章、第2章は書き下ろしで「解説編:現代英国の世代、階級、そしてやっぱり酒事情」、英国の世代や階級については勉強になった。特に世代は「ベビーブーマー」「ジェネレーションX、Y(ミレニアル世代)、Z」などが日本の団塊、団塊ジュニアなどとは微妙にずれていることがわかった。

Posted byブクログ

2020/06/02

『ぼくイエ』で私たちに「無知であること」をたたきつけたカッコいいかあちゃんの連れ合いや、近所のおっさんやおばさんの人生はとても賑やかでカラフルで楽しくて、そしてちょっと悲しい。 若者でも老人でもなく、エリートでも最貧困層でもない。いわゆる労働者層としてイギリスのブライトンで暮らす...

『ぼくイエ』で私たちに「無知であること」をたたきつけたカッコいいかあちゃんの連れ合いや、近所のおっさんやおばさんの人生はとても賑やかでカラフルで楽しくて、そしてちょっと悲しい。 若者でも老人でもなく、エリートでも最貧困層でもない。いわゆる労働者層としてイギリスのブライトンで暮らす彼らへの、愛に溢れるエッセイ。 日本の地方都市とは全く違う暮らしぶり。へぇー、とか、ほぉー、とかいちいち感心したりネットで調べたりしながら読みました。 「家族」とか「仕事」とか「政治」とか、そのひとつひとつが自分の生活圏内のそれと違っていて興味の塊になってしまいました。 ベビーブーマー世代のおっさんたちが、一生懸命働いて、目いっぱいお酒を飲んで、家族や友達とバカンスを楽しむその生活もうらやましくもあるけれど、一番うらやましいのは「仕事」を介さない付き合いがきちんと存在することでしょうか。 日本のおっさんたちは、仕事関係以外の友だちってあまりいないかもしれない。おばさんにしてみたらもっといないでしょう。そういう仲間との付き合いがあるから彼らの日々がとても鮮やかなのですね。 いろんなことに失敗して、家族を失ったり、仕事を失ったりしながらも、しぶとくたくましく今日も友だちと酒を飲んでるおっさん、おばさんのいきのいい人生から、ワイルドさを少しおすそ分けしてもらった気分です。 いやぁ、人生っていろいろあるから楽しいんですね。死ぬまで生きるぞ!

Posted byブクログ

2020/12/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者があとがきで ===== 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』で青竹のようにフレッシュな少年たちにつおて書きながら、そのまったく同じ時期に、人生の苦汁をたっぷり吸い過ぎてメンマのようになったおっさんたちについて書く作業は、複眼的に英国について考える機会になった。二冊の本は同じコインの両面である。 ===== と語る一冊。 本書を通して問題となるのはブレグジット。最初はブレグジットが何かすらわかってなかったけど(恥)、イギリスのEU離脱のことだった。 本書で描かれるおっさんたちは、当たり前に日本人のおっさんたちとは全然違う。はっちゃけていて、気がよくて、それでいて政治に真剣だ。日本人のおっさんたちが、政治について真剣に議論して苦悩してる姿って、あんまり見る機会がない。 あとNHSって全然知らなかったけど、不妊治療も無料で受けられると知って驚いた。それが緊縮財政で「この人は、じわじわNHSに殺されるつもりなんだろうか」と著者が不安を覚える程、今は機能していないらしい。 そうか、ブレイディさんはこういう本を書く人だったのか。「ほんと、何度言っても言い過ぎることはないほど、緊縮財政というやつは罪つくりなのだ」というのが一貫しての主張だった。

Posted byブクログ

2020/04/22

ぼくイエ、が伸び盛りの青竹の様な少年のはなしに対して、こちらは人生の苦汁をたっぷり含んだシナチクの様になった大人の話。爽やかな話ばかりではないが、ペーソスに溢れ、そして社会を分断する様々な事象への冷徹な目配りも忘れない。思わず笑い、しんみりし、熟考を要したよい読書体験を味わわせて...

ぼくイエ、が伸び盛りの青竹の様な少年のはなしに対して、こちらは人生の苦汁をたっぷり含んだシナチクの様になった大人の話。爽やかな話ばかりではないが、ペーソスに溢れ、そして社会を分断する様々な事象への冷徹な目配りも忘れない。思わず笑い、しんみりし、熟考を要したよい読書体験を味わわせていただきました。

Posted byブクログ