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ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち
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ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち

ブレイディみかこ(著者)

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ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2020/06/03
JAN 9784480815507

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商品レビュー

3.9

168件のお客様レビュー

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2024/10/18

わたし、正直いうとおじさんが嫌い。勿論全員が全員悪い人じゃないし、お世話になった人もいっぱいいるけど、それを超えると言っていいくらいには不快な思いをさせられてきたから。 最近の世間の風潮にもそういうとこあると思う。おじさん。アップデートされてなくてミソジニーにまみれていて、置いて...

わたし、正直いうとおじさんが嫌い。勿論全員が全員悪い人じゃないし、お世話になった人もいっぱいいるけど、それを超えると言っていいくらいには不快な思いをさせられてきたから。 最近の世間の風潮にもそういうとこあると思う。おじさん。アップデートされてなくてミソジニーにまみれていて、置いてかれている存在。 でもこの本はおじさんにもおじさんの人生、生き方、考え、辛さがあるのだと、おじさんの人生を丁寧かつするどいまなざしでブレイディみかこさんが教えてくれる。 勿論日本のおじさんとイギリスのおじさんは違うけれど、おじさんを見るまなざしがちょっと変わる本だと思う。

Posted by ブクログ

2024/06/06

『ぼくはイエローで〜』で有名な著者。イギリス音楽大好きで渡英、アイルランド人と結婚。息子と三人暮らし。彼女の周辺にいる愉快なおっさんたちのおはなし。 この本を知ったきっかけはSNSの読書垢が紹介してた一節、 『おとなしく勤勉に働けば生きて行ける時代には人は反抗的になり、まともに働...

『ぼくはイエローで〜』で有名な著者。イギリス音楽大好きで渡英、アイルランド人と結婚。息子と三人暮らし。彼女の周辺にいる愉快なおっさんたちのおはなし。 この本を知ったきっかけはSNSの読書垢が紹介してた一節、 『おとなしく勤勉に働けば生きて行ける時代には人は反抗的になり、まともに働いても生活が保障されない時代には先を争って勤勉に働き始める。従順で扱いやすい奴隷を増やしたいときには、国家は景気を悪くすればいいのだ。』(文庫版P83) に惹かれたから。すげー尖ってる。前後で何話してんのさ、って感じ。 短編小説集のようで読みやすかった。小説と違ってあくまで実話なので謎の中国系移民たちがどこに行ったのかもわからないし、遺産目当てとか散々言われてるベトナム人女性の本心は謎。でもそこがリアルで良い。おっさん頑張って生きてる。 前出の一節は、30代働き盛り美人妻と60代子守り担当夫の離婚危機の話からだった。 若い美人と再婚できてラッキーだと言われる夫。 妻にとっては小さな子供を見てくれる人が必要だった。でも子供が小学生くらいになった最近は家族の時間をもっとと煩わしい。私は働きたいのに、家計を支えているのに。という。 そんな二人をなんとかならないかな、無理そう……と冷静に観察する著者。 女の強かさ感じられて個人的には好きなエピソードでした。 人生のそのタイミングで必要だった人。でも今は冷え切っていて、友人(著者)の前ではある意味完璧な夫婦に見える、が会話はよそ行き。お互い無視してるくらいならまだ可愛げあるのに、と。 で、その価値観の違いの原因が「世代」だと主張していく。60代(ベビーブーマー)はゆりかごから墓場までで社会福祉充実していた。対して妻(Y世代。そもそもベビーブーマーの次をジェネレーションXとメディアが言い出したらしい。そこから最近のZも来てるとは!XYZ!)は働き続けないとあっという間に転落すると思っている。そこに著者の痛快な政治評(緊縮財政にとにかく反対している)。夫婦のその後は……。 エッセイ集の後ろに解説として英国の世代、階級身分、あと酒事情がくっついていて勉強になった。 世代が全てではないけど〜的な前置きには首肯しつつ、それでも価値観の差はどうしようもなく感じるものだし、イギリスの話がそのまま日本に当てはまることも多く感じたのが面白かった。距離が離れていても同じ世代の価値観は近いのか。「Z世代」は日本でも一般的になった単語だと思うけどワールドワイドとは知らなかった。パブもビール消費量も減少、スパークリングワインが伸びているそうで。 文庫あとがきではコロナ禍を挟んでのおっさんたちのシリアスな現状が少し。ロックダウンが心身に与えた影響は大きい。解除直後、雪の舞う中パブに集まるおっさんの姿を想像すると、自分の身の回りのおっさんにも少しは優しくできる……かな。 本当に伝えたいことはユーモアの中に忍ばせる。そのバランス感覚が絶妙。

Posted by ブクログ

2024/04/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の 対をなす作品、と後書きで作者が書いていた。 読み始めは、コンパスのS極とN極くらい 分かり合えない考えを持つ、 歴史に取り残されたおじさんたちの話を 読み進めるのだろうかと思っていた。 少し前に日本でも大きな話題になっていた イギリスのEU離脱は、この本に書かれている おじさん達だとわかって読もうと思ったからこそ、 そういう先入観にあてられてしまっていた。 だが、日本人は日本人、イギリス人はイギリス人と 一括りにすることに対しては抵抗感がある様に、 イギリスのおじさんたちにも それぞれの階級や環境の中で生きてきた歴史があり、 その上でEU離脱に向かった考えの一断片が読み取れた ような気がした。 固い言葉を並べたけれども、根本的には 著者のテンポがよくユーモアに富んだ、 そして彼女の「市井の人々」感がとてもしっくりくる 個性豊かなおじさん達の紹介に ちょっと社会情勢を加えた文章だった。 読みやすく面白く、学ぶというより もっと知りたくなる知識や考え方がたくさん詰まった 読み物でした。 他の作品も読まねば。

Posted by ブクログ

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