虹いろ図書館のへびおとこ の商品レビュー
小6の転校生が学校での居場所を無くし、辿り着いたのは図書館。そこで出会った、体の一部分が緑色のへびおとこことイヌガミさんという男性図書館員。 家庭の事情でにっちもさっちも動けず、どうやって日々を過ごしていこうかと悪戦苦闘する主人公が最初は読んでいて辛かった。 タイトルはファンタ...
小6の転校生が学校での居場所を無くし、辿り着いたのは図書館。そこで出会った、体の一部分が緑色のへびおとこことイヌガミさんという男性図書館員。 家庭の事情でにっちもさっちも動けず、どうやって日々を過ごしていこうかと悪戦苦闘する主人公が最初は読んでいて辛かった。 タイトルはファンタジーかなと思わされるが、そんなことは全然なく、たぶんどこかの図書館でこういうことが起こっているのではと感じさせる超現実ベースの物語。 学校に居場所がない子が逃げるのではなく、 別のところに居場所を見つけられる術があれば良いのにと思った。 主人公が成長して高校生になった時の話が入っていて、読んで安堵。
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ほのかちやんが、イヌガミさんのあざについて質問するところ、それに対するイヌガミさんの答えがただ素晴らしい!
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子どもの頃から図書館が好きだった。 子どもに開放された部屋に寝そべり、 マンガや本を読んで過ごした。 小窓から差し込む陽だまりの中、 無為な時間が幸せだった。 もう図書館で寝転ぶことはできない アラフィフのおじさんとなった今も、 毎週、相変わらず図書館に通う。 ピカピカの新品の本...
子どもの頃から図書館が好きだった。 子どもに開放された部屋に寝そべり、 マンガや本を読んで過ごした。 小窓から差し込む陽だまりの中、 無為な時間が幸せだった。 もう図書館で寝転ぶことはできない アラフィフのおじさんとなった今も、 毎週、相変わらず図書館に通う。 ピカピカの新品の本より、 古びた本に愛着を感じる自分がいる。 読み進めながらどんな作者だろうと、 著者紹介を探す。 「この物語に登場する作品」の一覧が目に入る。 その長さだけで、 ああこの人は本が好きな人だと感じさせられる。 公立図書館で非正規の司書をしながら、 小説を書き続けるという著者紹介を見て、 やっぱりと確信する。 不登校になった小学生の女の子のが主人公。 彼女が逃げ込んだ先は図書館。 そこには”へびおとこ”が居た。 へびおとこは彼女を諭すわけでも、 何かを教えるわけでもない。 彼女を放って、 不機嫌そうにただ自分の仕事を行うだけだ。 図書館に集う人たちを見ながら、 彼女は自身で必要なことをみつけ学んでいく。 今いる場所が生きづらいと感じる人にとって、 陽だまりを感じさせる本。
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読み始めて真っ先に思い出したのは、以前話題となった「学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい」というツイートでした。 クラスメイトからの陰湿ないやがらせが原因で、学校に行くことをやめた小学6年生の火村ほのか。人目を避けるために飛び込んだおんぼろ図書館で、彼女は様々な人や本と出会います。 ほのかが受ける仕打ちがひどくて、それを家族に悟られまいと歯を食いしばって耐える姿を見るのもつらかったのですが、そこに図書館があって本当に良かった。 (「図書館の自由に関する宣言」のイヌガミさん、涙出るくらいしびれた。) 安全な場所で安全な大人に見守られながら、これからどうするかをゆっくりと考えられる。そんな場所がどの子にもあって欲しいと、心から願います。 表紙の絵もすばらしい。ずっと見ていたいです。
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転校がきっかけでイジメに会い、不登校になって図書館で過ごすようになった小学六年生のほのか。 図書館の司書さんは体半分に緑の痣がある、へびおとこ。ちょっと昔という設定だから、見た目を堂々と気持ち悪いという親子が出てきたり、イジメや不登校への対応がユルかったりしますが、色々な問題を提...
転校がきっかけでイジメに会い、不登校になって図書館で過ごすようになった小学六年生のほのか。 図書館の司書さんは体半分に緑の痣がある、へびおとこ。ちょっと昔という設定だから、見た目を堂々と気持ち悪いという親子が出てきたり、イジメや不登校への対応がユルかったりしますが、色々な問題を提示しながらお話自体はしっかり進んでいくので、楽しく読み上げられました。五分シリーズと書いてあるけど、この本は一冊丸々続いてる本です。 児童書としては類書が思いつかないようなタイプ(どこかは似ているけど、この本自体がどのテーマにも寄ってない)で、物語に登場する本も沢山あり、会話も多く読みやすい内容でした。
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転校、いじめ、不登校、母の病、他人と違う見た目、図書館の役割、見守る大人。様々な要素が詰め込まれているが、主人公ほのかの視点で彼女の見たもの感じたものに集約され物語が散漫にならない。 彼女の心が丹念に描写され、気付きを与えてくれる。
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読んだ後、やさしい気持ちになりました。この本の作者は、本が大好きなんだろうなあ。お話に出てきた本、読みたくなりました。心に残ったのは、主人公のほのかが自分の友達への勝手な憐みに気づくシーン。"かわいそう"で"守ってあげ"るべきだと思っていた友達の他の一面を見た途端、"ズルされた気持ち"になったほのか。そのことに無性に腹が立って、勝手に腹が立つ自分も嫌になって、初めて友達を憐んでいた自分に気づく。憐みではなくその人の存在自体を受け止める、これってとても難しいことなのかもしれないと思いました。
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読書が苦手だと思っていても、本が好きな人、図書館が好きな人におすすめしたい。本に対して憧れがある人とかなんとなく図書館の空気が好きな人とかそんな人におすすめ。
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いじめられて不登校になってしまった火村ほのか。 たまたまたどり着いた図書館で顔半分がみどり色の”へびおとこ”こと司書のイヌガミさんと出会って・・・ 今年読んだ本の中で一番好きです。主人公がいじめられるっていう辛い場面からスタートするけど、図書館の人たちに悪い人は全然いなくて、小...
いじめられて不登校になってしまった火村ほのか。 たまたまたどり着いた図書館で顔半分がみどり色の”へびおとこ”こと司書のイヌガミさんと出会って・・・ 今年読んだ本の中で一番好きです。主人公がいじめられるっていう辛い場面からスタートするけど、図書館の人たちに悪い人は全然いなくて、小学生のころにこんな図書館があれば良かったなぁって思いました。そしてイヌガミさんの大ファンになっちゃいました。笑 小さい頃からわりと本は読んでるつもりだったけど、この本の中に登場する本を全然読んだことがなかったので参考文献をチェックして読んでいこうと思います。
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居場所のない子供が図書館に通うようになり 図書館にいるスタッフや登場人物も過度に互いに 干渉せずただ図書館に通う人達の情報や居場所を 守り続ける温かいストーリー。 苦労を抱える家族に頼らず自力でいじめも何とか乗り越えようと模索する意思の強い主人公であるが、 世の中こう強い子供ば...
居場所のない子供が図書館に通うようになり 図書館にいるスタッフや登場人物も過度に互いに 干渉せずただ図書館に通う人達の情報や居場所を 守り続ける温かいストーリー。 苦労を抱える家族に頼らず自力でいじめも何とか乗り越えようと模索する意思の強い主人公であるが、 世の中こう強い子供ばかりではない。大人が見えないところでいじめがあるかもしれない。 通えなくなるほど酷いいじめが会った時に この図書館のような気軽で勉強できる場所があったらいいなぁ。 今でこそ自分で居場所を見つけなければいけない時代ではないはずなので、頼りやすい場所、相談しやすい場所を誰もが知っているよう周知しておくことが大切だ。 終わり方や再会の仕方があまりにハッピーエンドだなと思ったけど、居場所やいじめについて考えさせられるという意味ではとても良いストーリー。
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