虹いろ図書館のへびおとこ の商品レビュー
いじめられて不登校になった主人公が日中行き場を無くして大人の目を誤魔化すのがリアリティあった。親がいなくなるまで家に帰れないこととか、帰りに同級生とかち合わないように少し早く家に帰らなきゃ行けないこととか、身に覚えがあって共感できた。 子供の頃ドリトル先生を読んでいなかったので読...
いじめられて不登校になった主人公が日中行き場を無くして大人の目を誤魔化すのがリアリティあった。親がいなくなるまで家に帰れないこととか、帰りに同級生とかち合わないように少し早く家に帰らなきゃ行けないこととか、身に覚えがあって共感できた。 子供の頃ドリトル先生を読んでいなかったので読んでからこの本に出会いたかったと少し勿体なく感じた。
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学校図書館は頼りにならなかったか…。 居場所って大事です。受け入れてくれる場所。 利用者の秘密はどこまでも徹底して守る。 実際これが良いことなのかどうかは分からないです。 本当にやるなら、学校と保護者を通すことになるんじゃないかと思います、もちろん本人の気持ちに添うように、だけど...
学校図書館は頼りにならなかったか…。 居場所って大事です。受け入れてくれる場所。 利用者の秘密はどこまでも徹底して守る。 実際これが良いことなのかどうかは分からないです。 本当にやるなら、学校と保護者を通すことになるんじゃないかと思います、もちろん本人の気持ちに添うように、だけど。 でも、そうしなかったからこそ得られたものもあるのだと思う。 都合よく無視してくれて、都合よく関わってくれる。 ずっとそうしてはいられなくても、そういう場所が必要になる時がある。 それに図書館がなれるのなら、それは願ってもないことだと思います。 しかし業務委託か。いったい何の声を聞いているんだろうな、上の人は。 そして利用者は何か声をあげたのだろうか。 結局は、その図書館を使う利用者の声が何より強いのだけどなあ。
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図書館が守る本当の真理は、行動で示すものだと、この本を読むと思う。 本筋ではないが、本が届けてくれる真理がにじむ言葉やキャラクターを図書館内の掲示に使うことの是非についても、考えさせられた。諸権利を尊重しつつ、許容範囲も広がるといいなと思う。 この本の図書館の人たちのように、利...
図書館が守る本当の真理は、行動で示すものだと、この本を読むと思う。 本筋ではないが、本が届けてくれる真理がにじむ言葉やキャラクターを図書館内の掲示に使うことの是非についても、考えさせられた。諸権利を尊重しつつ、許容範囲も広がるといいなと思う。 この本の図書館の人たちのように、利用者さんを守れたらいいなと思う。 映画ニュー・シネマ・パラダイスのような読み心地のYA物語だ。 本を好きな人ほど、楽しめる。
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転校生のほのかが、クラスのかおる姫からへびおとこを見に行こうと誘われて行った先は、図書館だった。 そこの図書館の職員さんの顔の右半分が緑色だったのだ。 その帰り、ねこにいたずらをしようとしたかおる姫を注意したことから翌日クラスのみんなが冷たくなり、いじめを受けるようになった。 ...
転校生のほのかが、クラスのかおる姫からへびおとこを見に行こうと誘われて行った先は、図書館だった。 そこの図書館の職員さんの顔の右半分が緑色だったのだ。 その帰り、ねこにいたずらをしようとしたかおる姫を注意したことから翌日クラスのみんなが冷たくなり、いじめを受けるようになった。 学校へ行けなくなったことを父や姉には言えるはずもなく、おまけに母は入院中で家のことも大変な状況で、毎日登校するふりをして図書館へ行っていた。 へびおとこと呼ばれていた男性職員は、イヌガミさんで隠れて図書館で過ごすうちに他の職員さんの顔や図書館に午前中に来る子ども連れの人たちの様子までわかるようになった。 イヌガミさんは、学校へ行ってないことに触れず、本をすすめてくれたり、書庫で簡単な作業の手伝いをさせた。 担任の先生が、ほのかが図書館で過ごしていることを知りやってくるが、イヌガミさんは、図書館は利用者の秘密を守ると言って何も喋らなかった。 ほんとうに子どものことを心配しているのか、と。 図書館へ来る子に学校はどうしたと問いただしたら、その子は、次はどこへ行くんですか?と。 そうやって、子どもの行き場をなくし、追いつめろというのですか?と。 担任は、自分の力不足を反省し週に一回は図書館へ来てイヌガミさんに手紙やプリントを預けて帰って行く。 クリスマススペシャルおはなし会にも声の出演をしたりして、学校ではないところでほのかは、楽しむ。 そのうちに先生や父とのやりとりで学校へ行くようになる。 ちょっとしたきっかけで学校へ行けなくなるときにどこへ行けばいいんだろう。 家族に迷惑をかけたくない。 何も言わずに受け入れてくれる場所があればどんなにほっとするか…。 そして、何も聞かずに受け入れてくれる人がいる。 こんなところが近くにあればいいと思わずにはいられなかった。 そういう場所や人の思い出があるだけで成長できるし、強くなれると思った。
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図書館で借りて読みました。 読みやすいしイヌガミさんが良いキャラしているので面白いです。ほのかにも共感しました。最後が結構急に感じましたが読み終えた後はいい気分でした。 個人的にTwitterで感想を書いたら作者様からいいねを貰えて嬉しかったです笑
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ネットギャリーにて読了。 ずっと読みたかった本だったが、手に取る機会がなかった。 表紙の絵から、図書館から異空間に行くファンタジーなのかと思っていたが、全く違った。 主人公のほのかは小学6年生。母は、重い病気で長期間入院している上に、父親の仕事の都合で転校することになってしま...
ネットギャリーにて読了。 ずっと読みたかった本だったが、手に取る機会がなかった。 表紙の絵から、図書館から異空間に行くファンタジーなのかと思っていたが、全く違った。 主人公のほのかは小学6年生。母は、重い病気で長期間入院している上に、父親の仕事の都合で転校することになってしまった。 転校先のクラスカーストのてっぺんにいると思しきかおり姫に放った一言で、いじめのターゲットになってしまう。 最初は耐えていたほのかだが、学校に行こうと思っても足が一歩も踏み出せなくなってしまう…そんな時にほのかを受け止めてくれたのが、かおりと行った記憶のある、ボロいグレーの建物…図書館だった。 読むのが辛くなるほどの、イジメ。 担任の先生はちょっと無責任過ぎやしませんか?お父さんやお姉ちゃんはなんで気付かない?と問い詰めたくなるほどだ。 図書館が開くまでの時間や、休館日の時間をどうにかやり過ごすほのかの様子に、本当に胸が痛くなる。 図書館のヘビ男こと、無愛想なイヌガミさんの存在に読み手もどれだけ救われたことか。 終盤になるにつれ、光が見えてきてホッとする。 スタビンズ君との再会は出来過ぎな気もするが、それくらいのプレゼントがないとね、と思わせる着地点だと思う。 学校のクラスに居場所がないと感じている生徒は結構いる。 クラス替えが恐怖だという生徒も。 学校は色々な点で配慮をしているし、私の知る限り先生方も、様々な状況の生徒に寄り添っている、自分が中学生だった頃とは、大違いだ。 イヌガミさんの、図書館は個人の尊厳を守り、利用者の側に立つというその事を私も胸に刻みたいと思った。2022.6.10
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本好きには、たまらなく… ちょっぴり心折れてる時は、やっぱり図書館行こうかな、って思える本かな。 私は、スイミー、大好きです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小6の2学期に転校した先の学校でいじめられ、学校に行けなくなったほのか。 お母さんは入院して容体は思わしくなく、スーツをばっちり決めて会社に行っていたお父さんは、作業服を着て疲れ切って帰ってくるまで働いている。 高校受験を控えたお姉ちゃんは、それでも嫌な顔をせずに家のことをやってくれている。 学校に行きたくないなんて、誰にも相談できないほのかは、ふとしたきっかけから町の図書館にこっそり通うようになる。 いじめのえげつなさも嫌だけど、見て見ぬふりをする担任の先生はもっと嫌だ。 ほのかは心の中で、「本当に気付かないの?そんなはずないよね」と先生に問いかけるが、実際には早々にあきらめきったと言っていい。 ほのかは図書館に通っても変に思われないように、お母さんと図書館に来ているの。 お母さんが旅行先のガイドブックを借りてくるまで、私は勉強をしているの、というふりをして過ごすのだけど、大人がたくさんいて気づかないわけがない。 ちゃんと遠巻きに見守って、少しずつほのかとの距離を縮めていくところがいい。 ある日、急にほのかのクラスが学校の行事で図書館に来てしまい、ついに図書館にいる事が学校にばれてしまった。 後日訪れた先生たちにほのかの所在を聞かれ、「図書館の自由に関する宣言」を盾に「図書館は利用者の秘密を守る」という、司書のイヌガミさん。 それに対して先生が「そもそも、小学生が平日の昼間から来ていたら、学校はどうしたと問いただすのが、大人の常識じゃないですか?」と言う。 まさしく正論だ。 けれどイヌガミさんは「問いただしたら、その子はここに、もう来られない。次はどこへ行くんですか?そうやって、子どもの行き場をなくし、追いつめろというのですか?」と逆に聞き返す。 ここで初めて先生は、見て見ぬふりをすることと、見ないふりをして見ていることの大きな違いを知ったのではないだろうか。 そして正論だけでは救えない子どもがいる事も。 とても多くの絵本や児童文学がこの本には登場する。 大量の折り紙で作った赤い魚の正体はすぐにわかったけれど、奥付の後ろにちゃんとイラストになっていた。 スタビンズくんが折ったやっこさんたちもちゃんといた。 そういうことのできる、わかる、大人でありたいと思った。 私が借りた図書館では、普通に大人の本として初夏に並んでいたけれど、できればこれはヤングアダルトの本棚においてほしい。
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_/_/ ガーナのおすすめ本商会 _/_/ 025 (毎月一回の予定です) ガーナのおすすめ本商会(25) 『虹色図書館シリーズ』 著者・櫻井とりお 河出書房新社 受験に受かって大喜びな、ガーナです! 寒い季節なので暖房の効いた部屋でみかんを食べながら本を読みたいと思いま...
_/_/ ガーナのおすすめ本商会 _/_/ 025 (毎月一回の予定です) ガーナのおすすめ本商会(25) 『虹色図書館シリーズ』 著者・櫻井とりお 河出書房新社 受験に受かって大喜びな、ガーナです! 寒い季節なので暖房の効いた部屋でみかんを食べながら本を読みたいと思います!! 今回は 「虹色図書館のへびおとこ」 「虹色図書館のひなとゆん」 「虹色図書館の怪獣たち」 の虹色図書館シリーズを紹介しようと思います。 最初のお話、虹色図書館のへびおとこに出会ったのは今から何年も前でした。特徴的な質感の表紙と色とりどりの絵に心を押されて買った本です。 正直、そのときは内容はよく分かりませんでした。 私は、外食した時本屋に寄って買うことがよくあり、この本を買った時もそうでした。 でも、家に帰ってページをめくると、気づいた時には夜中の1時になっていたのです。このシリーズ全部の特徴なのですが、情報がわーーっときていろんな感情が溢れて、それから最後、ひょいっと予想外なものを置いていくので、読み終わってすぐ寝るとかできません。 私の場合はめっちゃ喋りたくなるので、それから寝るまで、気持ちを消すためにもう一冊読みました。 そんな、虹色図書館シリーズ……。 その時からずっと紹介したいと思っていたのに重い腰が上がらず……。 でも新作の」虹色図書館の怪獣たち」を読んでやっぱ紹介しよう!と思ったので頑張っていい所を伝えていこうと思います。 あらすじは、悩みや迷いを抱えた人が本や図書館に通ってきて、できた人々との繋がりなどで自分が変わっていく、そんな話です。 左側が半分緑で鱗のようになっている犬神さんが重要な人物で、いっつもつまらなそうな顔をしていますが悩んでいる人に児童書を通して元気づける優しい人です。 “へびおとこ”と“怪獣たち”の話は、繋がっていますが“ひなとゆん”はそれとはまたちょっと違う感じなので、どの巻から読んでもいいと思います。 今回は“ひなとゆん”は置いておいて、繋がっている他の二作を紹介します。 虹色図書館のへびおとこでは、いじめがきっかけで学校にいけなくなった主人公ほのかが、この図書館に出会い、そこで沢山の本や人物たちに背中を押され、居場所を見つけて変わっていく、そんなお話です。三作目のその話と対比になる虹色図書館のかいじゅうたちで、ほのかをいじめていたかおりの小さい時からの本との関係とか、犬神さんの本当は感じていた気持ち、過去とかが分かります。 最初は時系列がわけわかんないので 「どうゆうこと?」 となりますが、最後全てが分かった時にはへびおとこで、はってあった伏線が全部わっときて、思わずため息をついてしまいます。他にも、どの話も現実に存在する児童書がたくさん出てきます。 「チョコレート戦争」など、私は結構懐かしい気持ちになりました。 どっちの話も、すごく感動する話で、一作目の最後の方で、ほのかと仲良くなる少年、ドリトル先生のシリーズにでてくる助手のトミー・スタビンズくんがあだ名の富田が「ドリトル先生のシリーズは長いから読み終われないと思ったけどこれで読みおわったわ。なんでも終わりがあるってことだよ。」っていうのが一番心に響きました。三作とも全部そうですが、始まりがあって盛り上がりがあって、そして終わりがある。人生も面白いシリーズの本もそうなんだなっていうのが伝わるそんな本でした。紹介するのが難しく、いつもより上手く書けませんでしたが、読んでみなきゃ分からない良さがすごくあるので、みなさん、是非読んでみてください。 自分が好きな本ほどレビューが下手になるガーナでした。 2022/03/03
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転校した小学校でいじめにあった 火村ほのか は、朝家を出て学校へ行かずに町の図書館で時間を過ごしていた。 図書館児童コーナーにいるのは、病気で身体の左半分が緑色のため名物へびおとこと呼ばれるイヌガミさん。イヌガミさんはつまらなさそうに仕事をして折り紙が下手。美人同僚のうつみさんの...
転校した小学校でいじめにあった 火村ほのか は、朝家を出て学校へ行かずに町の図書館で時間を過ごしていた。 図書館児童コーナーにいるのは、病気で身体の左半分が緑色のため名物へびおとこと呼ばれるイヌガミさん。イヌガミさんはつまらなさそうに仕事をして折り紙が下手。美人同僚のうつみさんのことが好きらしい。 そして ほのか と同じように図書館登校する中学生男子のスタビンス君もいる。 イヌガミさんは学校のある時間に図書館に入り浸る ほのか のことを言いつけたりしないし、図書館の過ごし方を教えてくれたり、面白そうな本を教えてくれたり、仕事もやらせてくれる。 図書館には「図書館の自由に関する宣言」がある。「図書館は利用者の秘密を守る」というものだ。学校でいじめられている子が図書館にいるなら、「学校にいけ!」と追い出したり言いつけたりしたら居場所がなくなるだけではないか。 ほのか が図書館で知った本は、「ぐるんぱのようちえん」「ドリトル先生シリーズ」「指輪物語」などなど。指輪物語では、本と映画から人間が得るイメージの違いが説明されます。 さらにへびおとこイヌガミさんを通して差別のこととか、人の一人ひとり違うという個性のことや、ちょっとした初恋描写とか、思春期の成長が書かれます。 この図書館の壁に貼られた注意書きがセンスが良いですね。 どろんこハリーが「手を洗おう」、番ねずみのヤカちゃんが「図書館では静かに」って(笑・笑・笑) いやーこれ考えるの楽しそうだなあ。
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