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まほり の商品レビュー

4.1

72件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

    22

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

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2024/10/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文献の扱いやアプローチを説く場面に並々ならぬ拘りを感じて調べてみたら、筆者が言語学者とは。 学が無いからと言われたらそこまでなんだけど、文献パートを読み進めるのがしんどかった。 専門家同士が会話したら確かにあんな感じなんだろうけど、もう少し読者に対する目線が欲しいと思ってしまった。 裕の母親の件、多くは語られていないが、裕が今ここにいること自体、市子がいなくなっても因習がずっと続いていた証なのか…と気付いてゾッとした。

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2024/09/16

半分も過ぎたころ,「まほり」という単語が出てきだしたところからもう一気に読んでしまいました. 「まほり」の意味が分かったところではぞくっとしました.

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2024/08/25

これはすごい。怖かった。ミステリとして、ホラーとして何もかもが活きていた。貪るように最後の頁まで読んでいた。 山間の地域で少年が出会った少女の失踪と、奇妙な都市伝説。 このリンクが見事である。ここ数年読んだミステリ、ホラーの中で出色の出来栄えなのは間違いない。 謎が解けていく度に...

これはすごい。怖かった。ミステリとして、ホラーとして何もかもが活きていた。貪るように最後の頁まで読んでいた。 山間の地域で少年が出会った少女の失踪と、奇妙な都市伝説。 このリンクが見事である。ここ数年読んだミステリ、ホラーの中で出色の出来栄えなのは間違いない。 謎が解けていく度に嫌な予感は加速していき、怒涛の勢いで結末に向かってひた走る様はまるで鉄砲水だ。本作で描かれる民俗学や土着信仰の背景にある、「とある光景」には背筋が凍りついた。

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2024/07/30

最初の2章まで言い回しが難しいので、読むのを断念しそう。 内容も郷土史でマニアック。途中から面白くなってくる。 文献を頼りに細い糸を手繰り寄せるかのように、毛利神社の由来を紐解く。毛利→茉保利→芋掘り→目ほりと来ると思わなかった。 最後は自分の母親が義眼で終わるとは。もう少...

最初の2章まで言い回しが難しいので、読むのを断念しそう。 内容も郷土史でマニアック。途中から面白くなってくる。 文献を頼りに細い糸を手繰り寄せるかのように、毛利神社の由来を紐解く。毛利→茉保利→芋掘り→目ほりと来ると思わなかった。 最後は自分の母親が義眼で終わるとは。もう少し読みやすいと助かる

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2024/07/05

帯に書かれていた「驚天動地のミステリ」「長編民俗学ミステリ」の言葉に惹かれて。約500頁あったが、古文書の部分は読めなくそのまま流してしまった。しかしその解説の部分と、この物語の核となる「まほり」と言う言葉がリンクしていく様はある意味薄ら寒さを感じ、この現代においては実際に起こり...

帯に書かれていた「驚天動地のミステリ」「長編民俗学ミステリ」の言葉に惹かれて。約500頁あったが、古文書の部分は読めなくそのまま流してしまった。しかしその解説の部分と、この物語の核となる「まほり」と言う言葉がリンクしていく様はある意味薄ら寒さを感じ、この現代においては実際に起こりえないことなのでしょうが、歴史を掘り起こしていくと・・・。実際、田舎の山の中には朽ち果てたお堂の成れの果てみたいなのがあったりするので。後半は一気読みに近く、ミステリ、サスペンスの両方の要素を含む、納得の一冊でした。蛇の目紋怖い。

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2024/06/20

すっごく面白かったです!  『図書館の魔女』が大好きで、その後なかなか作品が出なくて、やっと出たと思ったら『まほり』という、よく判らない表題で、ちょっとがっかりしていたのですが、とんでもなかったです。 高田大介さん、学者か何かですか? 文献をあたっていくのって、本当に大変なんで...

すっごく面白かったです!  『図書館の魔女』が大好きで、その後なかなか作品が出なくて、やっと出たと思ったら『まほり』という、よく判らない表題で、ちょっとがっかりしていたのですが、とんでもなかったです。 高田大介さん、学者か何かですか? 文献をあたっていくのって、本当に大変なんです。でもそれを論理的に紐解いていって(しかも読み手にちゃんと伝わる!)最後の展開に持っていくその文章力! 影響受けまくって、家のまわりの御社を訪ね歩いてます。本書も、図書館で借りたけど再読したいので、買います!

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2024/03/25

残念だが、エンタメとしてはあまりレベルが高いとは思わなかった。物語をドライブする力量が足りないかな、と感じた。 まず、冒頭で謎が提示されるけれども、それほど物語を進めるほどの謎じゃない。それなのに、主人公や少年がのめりこむ。そこに読者は乗れない。 その上、中盤はだらだらの展開...

残念だが、エンタメとしてはあまりレベルが高いとは思わなかった。物語をドライブする力量が足りないかな、と感じた。 まず、冒頭で謎が提示されるけれども、それほど物語を進めるほどの謎じゃない。それなのに、主人公や少年がのめりこむ。そこに読者は乗れない。 その上、中盤はだらだらの展開。民俗学や史学に関心のあるむきにはいいだろうが、専門につっこみすぎて、物語の展開がおろそかになっている。山里や神社の位置関係などもよく頭に入ってこない。タイトルの「まほり」がやっと出てくるのが、294ページ。ちと長いかな。 さらに、真相。驚きがさほどないうえに、現代という設定ではリアルがなさすぎる。三津田信三作品のように戦後まもなくとかに舞台を設定すればまだ説得力はあるが…。歴史玄人好みのミステリ、といったところかな。 とはいえ、作者の本意ではないかもだが、主人公・裕とヒロイン香織の掛け合いは意外と面白いところ。2人の方言のじゃれあいは楽しく読めた。

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2023/12/13

『図書館の魔女』はファンタジーだったが、この作品では現代の日本が舞台の伝奇小説。(最近、伝奇小説と言わないかも。著者紹介では民俗学ミステリと書いてあった。)不思議なお札、謎の美少女、里神楽。フィクションなのに、古文書の写真がいくつも出てくるのには驚いたが、文献を辿って真相を探るの...

『図書館の魔女』はファンタジーだったが、この作品では現代の日本が舞台の伝奇小説。(最近、伝奇小説と言わないかも。著者紹介では民俗学ミステリと書いてあった。)不思議なお札、謎の美少女、里神楽。フィクションなのに、古文書の写真がいくつも出てくるのには驚いたが、文献を辿って真相を探るのは、図書館の魔女に共通するところもあるかもしれない。おすすめです。

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2023/12/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

宗教的なホラーというレビューを見て どんな感じかなと。 特に“ソレ“という存在がいるわけでもなく、 どちらかというと宗教などの歴史を どんどん解き明かすという内容。 閉鎖的な集落なんてどこにでもあるし、 生贄や儀式なんてものは、 意外と田舎の山奥にもしかしたらあることなのかもしれない。 とにかく、歴史的な話が多くて 日本史の教科書を読んでいる気分になったけど、 この部分が凄く大事で 最後には諦めずに読んでいてよかったと思った。 タイトルのまほりの意味が分かったときは 鳥肌が止まらなかった。

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2023/06/17

め、めちゃくちゃ面白かった〜!!!あまりにも好きすぎて読んでる間ずっとワクワクが止まらなかった。最高〜!!! ホラーミステリーとしてはもっといくらでもグロい話怖い話が世には溢れているけれど この作品は徹底してリアルで、史実の裏付けもあってのものだから、派手なフィクションよりも余...

め、めちゃくちゃ面白かった〜!!!あまりにも好きすぎて読んでる間ずっとワクワクが止まらなかった。最高〜!!! ホラーミステリーとしてはもっといくらでもグロい話怖い話が世には溢れているけれど この作品は徹底してリアルで、史実の裏付けもあってのものだから、派手なフィクションよりも余程迫り来るものがある。 ここまで面白いと感じられたのは、話の造りの巧みさは勿論のことだけど、とにかく私の好きな題材だからっていうのは大きい。 怪談の構造、広まりやすい都市伝説の持つ条件、書き残された歴史には「書き記されたという時点でそこに書き手の意図が含まれる」話、「口にしたり書き残したりしにくい厭な言葉」は言い換えられていく話、山奥の祠、目隠しをされた巫女、もう、あの、そういうの大好きだ!! 読んでよかった〜!!

Posted byブクログ