死にゆく者の祈り の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
冒頭から、関根は冤罪だとわかっていたが、そこにたどり着くまでが長かった。 だが、4章後半あたりから展開が速くなり、最後にどんでん返しがあり、読んで良かったと思える物語だった。
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探偵役(?)が僧侶という異色の小説。 教誨(きょうかい)師として訪れた刑務所で、かつての命の恩人が死刑囚となっていた…。 ありそうで無かった(私にとっては)なかった設定で、冤罪なのかそうでないのか、彼らの過去に何があったのか、引き込まれる設定でした。 後半、話の展開がちょっとスム...
探偵役(?)が僧侶という異色の小説。 教誨(きょうかい)師として訪れた刑務所で、かつての命の恩人が死刑囚となっていた…。 ありそうで無かった(私にとっては)なかった設定で、冤罪なのかそうでないのか、彼らの過去に何があったのか、引き込まれる設定でした。 後半、話の展開がちょっとスムーズだったなーという感じでしたが、最後までおもしろかったです。
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教誨師として東京拘置所で集合教誨を行った高輪顕真は、囚人たちの中にありえない男の顔を見つけて動揺する。それは大学の山岳サークルでのかつての仲間であり、自らの命の恩人でもある関根要一だった。聞けば関根は、自らの鼻について笑ったカップル2人を殺害した罪で死刑になったのだという。あの...
教誨師として東京拘置所で集合教誨を行った高輪顕真は、囚人たちの中にありえない男の顔を見つけて動揺する。それは大学の山岳サークルでのかつての仲間であり、自らの命の恩人でもある関根要一だった。聞けば関根は、自らの鼻について笑ったカップル2人を殺害した罪で死刑になったのだという。あの男に限ってそんなことはありえないと信じる顕真は、教誨師としての立場を逸脱したものであることを自覚しながら、関根が冤罪を証明するために遁走する。 死刑が確定している男に対し、そんなはずはないと、本人はおろか刑務官や刑事たちにもなりふりかまわずぶつかっていく顕真。お坊さんの立場でさすがにそれは無理があるだろうと思いながらも、いつのまにか関根の無実を願い、顕真を応援して読んでしまっている自分に気づく。本当に人間に恵まれたというか、文屋刑事様様で。いや、こんな風に動いてくれる刑事、坊さん以上にいないでしょう!ご都合主義かもしれないけれど、最後は一応ハッピーエンドで安堵。今回、他作品とのつながりは特に無し?弁護士を選ぶ場面で法外な報酬を要求するが、0.1%の無罪を勝ち取る弁護士を知ってると文屋刑事が言っていたけれど…それはきっとあの人ですよね(^^)
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死にゆく者の祈りとは? 宗教教誨とは宗教を丁寧に教え諭す。 死刑が確定したものへの監獄での教誨。 これだけではないかもしれないが。 そして最期の死刑の瞬間まで立合う。 教誨という言葉も始めて知った。「内容は想像がつく」 教誨師の祈り 囚人の祈り 救われた者の祈り 隠れた者の祈り...
死にゆく者の祈りとは? 宗教教誨とは宗教を丁寧に教え諭す。 死刑が確定したものへの監獄での教誨。 これだけではないかもしれないが。 そして最期の死刑の瞬間まで立合う。 教誨という言葉も始めて知った。「内容は想像がつく」 教誨師の祈り 囚人の祈り 救われた者の祈り 隠れた者の祈り 裁かれる者の祈り 全く今までの中山七里作品と異なる、 いつ、弁護士がでてくる? どう解決する? と二日くらいで読み終えた。 浄土真宗の 僧侶となって教誨師となって出会った人物がー そこから始まるネタバレになるのであまり載せられないが。 まず真宗が受け入れられないところも「個人的見解」 前半は真宗の教義「正信偈」「御文章」がで てきたり幸いに宗教に明るい自分は「学問として」 仏法専門語とかいろんなことがすっと受け入れられたが わからない人にはわかりにくいかもしれない 主人公僧侶顕真があまりにも俗ぽく あまり受け入れらなかった 反面好きな人はあるかもしれない。 本文より 彼に対して門主「住職」から何度も言われることが 失敗したらすぐに逃げようとする あまりに安易な身の処し方を私「門主」が許すと思いますか? 真宗の道を甘く見るにも程がある。ー この言葉は心当たりある人あると思う。 誰でも逃げようとするよね。 この程度だから 僧侶が起こしたというより単なる顕真という男のはなしだと思う。 どんでん「らしきものはある」もないし 知ってる刑事も裁判官も 検事も出てこない。 始めて中山七里作品の中でそこまでの星はつけなかった。 しかし、よくいろんな展開を持ってくるのには感嘆、 やはり作品を書き続けることの厳しさ「100に近づいてくる」 マンネリを打破する 新意欲、色々と大変な仕事である。 死刑のやり方がリアルだった。
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囚人に仏道を説く教誨師。そんな人がいるんだなぁ。 拘置所で命の恩人である親友に出会ってしまったら。それは、何かの間違いだと思う。そこから諦めず食らいついていけるだろうか? ギリギリまで間に合うのか? とハラハラした。
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内容(「BOOK」データベースより) 囚人に仏道を説く教誨師の顕真。ある日、拘置所で一人の死刑囚が目に留まる。それは、大学時代に顕真を雪山の遭難事故から救った、無二の親友・関根だった。人格者として知られていた友は、なぜ見ず知らずのカップルを殺めたのか。裁判記録に浮かび上がる不可解...
内容(「BOOK」データベースより) 囚人に仏道を説く教誨師の顕真。ある日、拘置所で一人の死刑囚が目に留まる。それは、大学時代に顕真を雪山の遭難事故から救った、無二の親友・関根だった。人格者として知られていた友は、なぜ見ず知らずのカップルを殺めたのか。裁判記録に浮かび上がる不可解な証言をもとに、担当刑事と遺族に聞き込みをはじめた顕真。一方、友として、教誨師として、自分にできることとは何か。答えの見出せぬまま、再び関根と対峙することとなる。想像を絶する、事件の真相とは。そして、死刑執行直前、顕真が下した決断は―。人間の「業」を徹底的に描く、渾身のミステリ長編! とても読みやすい作品でした。 ラストの真犯人がなんだかちょっと残念な感じがしましたが... 以前に『死刑執行人の苦悩』という本や 大杉漣さんが演じる教誨師の映画を観ましたが 教誨師は私情が絡む人がやるべきではないかな?と感じています。
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教誨師と死刑囚が大学時代の知人同士だった。 しかも、その死刑囚は命の恩人。 人を殺すとは信じられない教誨師は、教誨師らしくないことを何度もしてしまうが、結果的に救うことになる。 途中の大麻のくだりで犯人わかっちゃったからなぁ、、、
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受刑者に対して、御仏の厚情を説き、宗教を通して犯した罪の重さを教え諭す教誨師。冷徹かつ厳しい達観が求められる僧でありながら激しく情に突き動かされる。無辜の者を絞首台に送ることは人として許せない。人として報いるべき恩に報いなかったことを抵抗もなく後悔したくない。やることなすこと本来...
受刑者に対して、御仏の厚情を説き、宗教を通して犯した罪の重さを教え諭す教誨師。冷徹かつ厳しい達観が求められる僧でありながら激しく情に突き動かされる。無辜の者を絞首台に送ることは人として許せない。人として報いるべき恩に報いなかったことを抵抗もなく後悔したくない。やることなすこと本来の仕事から大きく逸脱していく。破戒も刑事訴追もどこ吹く風。信念に則り前へ前へと突き進む。行動すれば可能性はゼロではなくなることを教えてくれる。
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図書館で借りた本。 教誨師の顕真は、ある日死刑囚の中に旧友の顔を見つけた。なぜ、彼がここにいるのか。そんなはずはないと調べてみるとどうやら顔のアザをからかわれたことを理由にカップルを刺殺したらしい。自分の知っていた彼はそんなことをする男ではない。どんな理由があってそうしなければな...
図書館で借りた本。 教誨師の顕真は、ある日死刑囚の中に旧友の顔を見つけた。なぜ、彼がここにいるのか。そんなはずはないと調べてみるとどうやら顔のアザをからかわれたことを理由にカップルを刺殺したらしい。自分の知っていた彼はそんなことをする男ではない。どんな理由があってそうしなければならなかったのか。調べていくうちに意外な事実にたどり着いた。
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関根は冤罪だったが、自分の罪(妻、息子に対する)への贖罪として刑を受けるつもりだった。 しかし、大学時代の友人で、関根の教誨師である顕真と当時の刑事文屋によって、死刑執行を中断することに成功。真犯人はまさかの当時の警部補だった。まぁ話の展開は、尻すぼみで稚拙な気がしたが読みやすく、また教誨師という新しいジャンルの切り口で刑事事件の小説を読めたのは面白かった。
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